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「ユウマと兄弟猫のトリ君が倒れた」 - F+コラム

2024-08-06 更新
Text by つのだゆき、Photo by snowy

エフプラスコラム

ユウマが亡くなって骨壺に収まり、骨壺ケースにある写真入れのポケットに写真を入れたと思ったら、兄弟猫のトリ君が倒れた。え~、2週続けて猫の死ぬ話を書くってどういうこと? だ。猫は兄弟とはいえ同腹で生まれてくるので、ツインズみたいなものだから、呼ばれちゃうのか? と思った。

先週月曜日の朝、変な声で鳴いているのでなんだなんだと思ってリビングに行ってみるとカウチの上に倒れていて虫の息。意識はまだあるようだったけど、時間の問題かなぁ、という感じだった。それよりなにより後ろ足というか下半身がもう死後硬直のようにカチカチで、冷たくて、生きてるのに死後硬直ってしていくの? とか思った。
横にいて優しくなでてあげて、頑張らなくてもいいからね、と声をかけていたけど、けっこうずっと生きているし意識があるので、ネコ下半身硬直とかでグーグルしてみたら、どうやら血栓閉塞症というものの症状にピッタリで、要は心筋症が悪化して血栓ができてそれが動脈に詰まってそこから先血が行かない、ということのようで、息が早く浅い(痛みが激しいらしい)、後肢が硬直している、体温が下がっているなどなど、どれもぴったりだった。数時間後、獣医さんが開く時間になってもまだ息があったし、呼吸は安定してきていたので、連れて行くとやはり血栓症の疑い濃厚で、即座に痛み止めと血栓を飛ばす薬の注射で、そのまま入院。

夕方様子を見に行くとまだ寝てはいたものの、顔は上がっていて痛みは落ち着いたようだった。でも後ろ足は冷たくてカチカチのままで、う~ん、足はあのまま壊死して腐っていくのか、としか思えず、人間なら切断ということなんだろうけど、心筋症なので手術には耐えられそうもないし、安楽死なのかなぁ、と考えていた。外国なら連れて行った時点でput him downと安楽死を勧められる事案だが、日本では獣医サイドも飼い主サイドもその辺はまだなかなか割り切れていない現状だと思う。

入院しているときに連日会いに行ったりするのもストレスだろうと思い、翌々日安楽死の話を兼ねて会いに行くと先生は、まだ退院はできないけどだいぶいいというので、面会すると、なんとびっくり、あの冷たくカチカチだった足が柔らかくなってるんですよ。死体というか、はく製が生き返った感じ。もちろん動きはしないですけど。

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先生曰く壊死するという方向ではなく、血流再開して快方に向かっている感じとのこと。あんなことってあるんだな、とびっくりした。
心臓は肥大しているというより肥厚しているタイプで、あまり予後が良くない悪いタイプの心筋症ということで楽観できないけど、血栓をコントロールする薬とか血圧の薬とかいろいろ飲み続けて生きていく感じのようで、とりあえず自分でご飯食べるようになったら、薬も飲めるので寝たきり猫ながら退院ということで、それ待ちで1週間たった今も入院中。

血液検査の数値にもまだまだ問題があったり、血尿が出ていたり、むくみがあったりと、死に直結する問題はまだ山積みだけど、とりあえず先に逝ったユウマにはまだ連れて行かないでね、と毎朝お祈りしている。
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