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"ポルガハ"の悲劇

2004-06-07 更新
One Earth Vol.5
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ポルガハ(スリランカ語で椰子の木の意味)

楽しい旅行先でまさかのアクシデント!サーフィンなどのスポーツにアクシデントはつきものですが、旅先で急に体調を崩し、現地の病院にお世話になることが・・・。今回は僕に起こった実際の悲劇をもとにコラムを書いてみました。

いつもOne Earthを見ている皆さんはご存知の通り、僕は5年前からスリランカでスリランカ人の相棒とサーフショップを経営しており、相棒のマンボはレストランも経営しています。
スリランカの昼間のBeachは、南国の太陽がこれでもかというくらいに降り注いでいます。今年はリニューアルとしてBeachにBarと、日除けのハットを自分達で作っていました。

材料となる椰子の木は砂浜でも水だけを吸って育つほどタフで硬くて重い。僕らは3人で150kgはあろう椰子の木の丸太を道路からBeachへ運んでいました。コンクリートから砂浜へ変わるところで突然先頭がバランスを崩し、丸太を離してしまったのです。バキッという音とともに丸太は僕の左手を巻き込みコンクリートの床へと落下しました。手に電気が走ったような感覚、見るとカエルが車に轢かれたように潰れてしまっていました。
すぐさま車で30分ほどのところにあり、政府が運営する病院に運ばれましたが、心電図に異常があるということで、8時間も治療を受ける事ができなかったのです。しかも不衛生なこの病院はハエも多い。無事に全身麻酔の手術を受けたと思いきや2日後、はげしい痛みと傷口から異様な臭い。傷口が化膿してしまったようなのです。きっとあのハエのせいに違いない!
ここの病院ではダメだということで私立病院へ移ることにしました。包帯を外すとやはり化膿がひどく、2度の手術と10日間の入院を強いられ、妻は泊り込みで看病を続けてくれました。病棟には毎日の食事を届けにマンボをはじめ、たくさんのローカルが励ましにきてくれた。退院しても皮膚が欠損していて再び高度な手術を行う必要があった為、僕はやむを得ず日本へ帰国することにしたのです。

日本に帰り、労災病院でもこんな怪我はあまり見たことが無いと言われました。化膿の進行を止めるのに強い薬を使った為、親指の付け根の神経や筋肉がなくなってしまったらしいのです。診断は治療に2年、たぶん後遺症も残るだろうとのこと。いま現在で6度の手術をし、今だに大好きなサーフィンはできずにいます。でも僕はあきらめずに必ず復帰するつもりです。

さて皆さんは海外旅行に出かける際に保険に入っていますか?海外保険は高いですよね。今回の怪我で、入院費や帰国する際の飛行機代など、今までに100万円ほどかかっています。大金です(哀)。海外での保険は特に入っていなかったのですが、父親が保険代わりにと、しんきんVISAゴールドカードの家族会員でいれてくれていた為(絶対買い物をしないという条件で)、事故を起してから6ヶ月にかかったお金のほとんどカバーしてくれました。担当者の対応も素晴らしかったので、海外へ出かける人には本当におすすめです。但し、カード入会1ヶ月後から適用になるカードが多いので、その辺は注意して下さい。

尚、スリランカに作ったA-frameサーフショップ2号店が東京・自由が丘で6月1日オープンしました。旅好きサーファーの方は是非遊びに来て下さい。色々語りましょう。

目黒区自由が丘2-8-3
A-frameサーフショップ東京
tel.03-3725-8172