非会員上部PR枠用
 

ロンボク

2004-07-16 更新
One Earth Vol.7
---------------
前回のバリに続き今回はロンボクへ。

バリは思った以上に都会で夜はクラブなんかが盛り上がってなかなか楽しいし、サーフポイントもたくさんある。しかしどこにいても喧騒と物売りのしつこさは鬱陶しく、ビーチでのんびりリラックスなんて考えられない。一緒にいたロジャーも同感だったようで、気分転換にロンボクへ行こうということになった。

ロンボクまでは飛行機なら25分だが、スローフェリーなら5時間。そのほかに高速ボートなんかもあり行き方は様々だが、僕らはあえて一番安上がりなスローフェリーで行くことにした。クタからフェリー乗り場につくと、"自称"ポーターたちに勝手に荷物を運ばれ、フェリー代と同じくらいのチップを請求された。当然こちらも反撃に出たがあっという間に10人くらいのポーターたちに囲まれ、半ば無理やり払わせられてしまったのである。皆さんも自分の荷物には気をつけよう。そんなトラブルを経て乗り込んだフェリーから、ようやくロンボク島に上陸しサーフポイントへ向かう頃にはもう日が暮れていた。そこでこの日は途中のスンギギという町で一泊することになった。ロンボク島内では一番栄えている町と聞いていたが、レストランが数件ある程度。バリのクタとは比べ物にならないほど質素だ。

翌朝、通りにタムロしている白タクをチャーターしてサーフポイントのあるクタ(※少しややこしいがロンボクにもクタがある!)に向かう。向かう途中の道路はのどかな田園風景で、かなり遠くに来たような錯覚に陥る。2時間くらい走っただろうか、クタらしき町に着いた。町といってもホテルが数件ある程度。風邪気味だったので、温水シャワーの出るマタハリインという一泊23ドルもする高級?ホテルにチェックインすることにした。このホテルの裏にはイスラムのモスクがあって、朝4時ころからコーラン(イスラム教の祈り)が聞こえてくる。聞きなれない音に初日はビックリして起きてしまったが、2日目以降は不思議と気にならなくなった。

ホテルの前には毎朝"自称"サーフガイドの軍団がわざわざ迎えに来ていて、お金を払うとポイントまで連れて行ってくれる。クルマで湾の奥にある漁師の村まで行き、そこからボートに乗って湾の入り口にあるギリゴロンというライトのポイントブレイクでサーフ。ウネリの大きいときなら入り江のもう少し奥にあるレフトもブレイクするらしいが、僕らのステイしていた間はこのライトのみだった。アウトはオーバーヘッドくらいあって、良い波をつかむとロングライド出来る。リップ、カットバック、短いけどたまにチューブセクションもある。中級者なら問題ないだろう。ただしインサイドにはリーフの浅いところもあるので少し気をつけたほうが良い。混雑も20人くらいまでなら波数が多いのでそれほど気にならなかった。数日間、僕たちはこのライトのポイントに通い続けた。

そろそろ他のポイントでもサーフしたいと思っていたある日、ホテルに帰ると、一緒にステイしていたロジャーがキレている。どうしたのか訊くと、カメラを盗まれたとわめいている。ロジャーは「ホテルのヤツに違いない!」と決めつけてフロントに怒鳴り込んでしまった。ホテル側は無罪を主張し続けて押し問答が続いたが、ついには逆ギレして「殺してやる!」と罵る始末。お互いに険悪な雰囲気になった。ロジャーはホテルを追い出され、僕もなんだかしらけてしまった。ロジャーはスンバワに行くと言っている。僕は別行動で知り合いのいるニアス島にでも行ってみようと思いついた。ロンボクからまたまたスローフェリーで長時間かけてバリに戻り、クタの旅行社でメダンまでのエアーチケットを400ドルで購入した。

(次のお話は二アスです。)