黒潮大蛇行の影響?
2004-08-17 更新
気象庁の報道発表資料では、「本州南方の黒潮は、東海沖で大きく離岸する大蛇行型流路で流れており、この状態は今後数ヶ月は継続するとみられます。」と発表している。そこで、黒潮とは?大蛇行とは?・・・
簡単に言うと、黒潮とは日本の南岸に沿って東へ向かう潮の流れのこと。
昔、学校で習ったな~と思い返す方も多いと思いますが、別名「日本海流」とも言われる黒潮は、速いところで秒速2mを越える流れであり、その流れの幅は100kmにも及ぶことがあります。
当然、普段のサーフィン中でこの流れを感じることはありませんが・・・、8/4(水)現在の沖合いでは、この流れが東海沖で大きく離岸(南側へカーブ)する「大蛇行型経路」になっていることが確認されました。
黒潮の流路が「大蛇行型」になると、沖合いの海水温が低下し、潮位が上昇すると言われています。実際に8/1(日)では台風10号の影響や大潮回りも重なった為、紀伊半島から東海地方にかけての日平均潮位は、平常潮位よりもプラス50cm以上が観測されました。
こと波に関しても、先週は台風13号の影響から始まって太平洋側でサイズアップしましたが、他のエリアと比べると伊良湖~静岡で頭前後のサイズが根強く続いたのもこの大蛇行の影響からか(?)。
しかし、全体的にはウネリにまとまりが無い状態で、特に御前崎周辺はほぼクローズ気味と言って良いほどのハードなコンディション。日中はどこも西風の影響が出ていましたが、風が弱かった朝一でも大きな変化は無く、ポイントチェックで海沿いを走り回るサーファーが多く見られました。
「今年のように、沿岸部の海水温が高いときは水の量が多い」といったローカルの声もありましたが、水温が一定している場所に多いと言われるマグロやカツオの漁は減少しているとの噂です。
過去の事例等を踏まえると、この状態は今後も数ヶ月は継続する見込み。潮の動きでサイズ・コンディションが大きく変化する可能性もありますので、BCMの「TideGraph」や「待受けTide」を活用して潮の動いている時間帯を狙おう。また、常に気象庁発表の情報をチェックし、細心の注意を心掛けてください。