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旅の安全について

2004-09-13 更新
One Earth Vol.12
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今回のテーマは旅先での安全。パッケージ旅行だってバックパッキングだって、海外にでれば日本とは勝手が違う。当たり前のことだけど、旅に出たら無事に帰って来るのが前提。事故や犯罪などに巻き込まれるのは誰だってゴメンだ。僕は旅先で犯罪に巻き込まれたことはないが、僕のまわりには被害者が多数いる。このコラムが、これから旅に出るみんなのお役にたてれば幸いである。

■現地到着時
海外に渡航する際、現地に飛行機が到着する時間帯は重要だ。夜に着くのと昼に着くのでは安全面において差がでてくる。何度か通っている場所であれば問題はないが、初めての場所ならなるべく昼に着く便を選びたい。
また、初めての場所に着いたばかりで、右も左も分からずにオロオロしていると、悪い輩はそんな時に優しい声で近づいて来るのである。僕の学んだルール1。たとえ空港であっても相手からご丁寧に日本語などで声を掛けてくる場合は、何か下心を持っていると考えた方が良い。困ったらインフォメーションなどの信頼できそうな人に《自分から》聞いてみることだ。
もしやむを得ず到着が夜の場合は、空港の近くに泊まるか、あらかじめ日本から初日のみのホテルを予約しておくと、不安もだいぶ解消されるのではないだろうか。

■貴重品
旅先で命の次に無くしちゃいけないのがパスポート、カードそして現金といったところだろう。僕は薄い腹巻型マネーベルトを昔から愛用している。これを腰に巻いてT-シャツを上からかぶせて目立たないようにしている。それと併用して小銭をいれた財布を持っている。万が一強盗に襲われたときでも財布(小銭の方だけ)を渡せば相手も納得しやすいからだ。
外出するときはもちろんだが、高級ホテル以外ではホテル内でもほとんどの場合このマネーベルトはしたまま。安ホテルの従業員も安心できない場合があるからだ。

■交通手段
交通手段はその土地によって異なるが、バスや鉄道などの公共交通手段以外はトラブルの原因になるケースが多い。特にタクシーなどは、必ずメーターを使ってもらうか、メーターのない場合は必ず事前に交渉する必要がある。

■伝染病
あまり知られていないサーフポイントなどではマラリアやコレラといった病気がいまだに存在する。僕は渡航する前にどういう病気があるのか下調べするようにしている。成田空港には渡航先の病気に関する資料があるので、これらを大いに参考にしよう。
それと鉄則して、海外では犬や動物をやたらに触らないこと。多くの国ではいまだに狂犬病がある。かわいいからといって触ったとたんにガブリと噛まれたり引っかかれたりしたら、すぐに病院に行かなくてはいけない。なんせ狂犬病は、発症すればほぼ100%死が待っている恐ろしい病気だからだ。

■マラリア&デング熱
僕らサーファーが渡航する熱帯の国々にはマラリアやデンギーフィーバー(=デング熱)といった、蚊が媒介する病気がある。特に雨が多い時期には注意が必要だと思う。予防用の飲み薬があるのだが頭痛などの副作用が心配されるほか、マラリアも数種類あって予防薬が必ず効く保証はないという。僕もしばしばこのようなところに出かけるのだが、実は薬は飲んだことがない。その代わり、夕方には長袖と長ズボン、蚊取り線香に虫除けスプレーで完全防備するようにしているし、寝るときは必ず蚊帳の中だ。

■お腹の病気
僕はもともと胃腸が弱く、すぐに下痢をする。海外でも何度も困ったことがある。幸いコレラや赤痢にはなったことがないが、僕の知り合いには何人か痛い目にあっている人がいる。予防策としては、まず不衛生な水や食べ物は決して口にしない。やむを得ず不衛生そうな場所で食べることになってしまった場合には、必ず火が通ったものだけを食べるようにしている。

■怪我
サーフトリップに怪我はつきものだ。大きな怪我の場合は近かれ遠かれ病院のお世話になるしかない。また、雑菌の多い南国では小さな怪我や虫さされを引っかいた場合でもこまめな消毒は必ずするようにしたほうが良い。抗生物質の入った「ゲンタマイシン軟膏」や、抗生物質カプセル(飲む用)を直接傷口にかけるのも、実は効果絶大だ。


『One Earth』を読んで旅に出たくなったら、是非、以上のことに気をつけて安全な旅を心掛けて欲しい。