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「A-frame 10th Anniversary④」

2009-12-26 更新
サーフィンを始めて20年以上経つが、大会のジャッジは未経験。その前に、大会と名の付くものに自分がエントリーしたことさえ無い...。
はたして、そんな僕が「ジャッジなんてやってもいいのだろうか?」と思いつつ、生まれて初めての経験をした。
ジャッジスタンドには僕以外にもイギリスから訪れた2名の白人ジャッジが座っている。顔を見たら、昔毎日このポイントで一緒に波乗りをしていた仲間のリンデンだった!ここでも握手で再開を喜んだ。

今回のエントリー数は300km離れたアルガンベイや、ウェリガマなど、スリランカ国内各地からのサーファーと、外国人を合わせて40名。今年最大級のトーナメントだ。
R1は各ヒート4、5名で20分間行われ、上位2名がラウンドアップする方式。風の弱い朝は面も良く、肩サイズの良い波が入ってくる。ジャッジは選手のライディングを見逃すわけにはいかないので、集中力の無い僕には大変だ...。
R1は選手達のレベル差が歴然としているのと、点数の付け方のレクチャーを受けながら試合を進めていったので、それほど難しくはなかった。

そして、いよいよ第5ヒート目は僕と日本から来た友人の出番。同じヒートには南アフリカ人とローカルが2人、計5人のヒートだった。僕はローカルの友達とジャッジをバトンしてヒートに臨んだ。
正直、試合に挑むというよりも、波乗りがしたかった気持ちの方が強かった僕は、緊張することもなく良い波を捕まえることが出来た。
20分ヒートの内、ロングライドを含めて3、4本は乗ってビーチに上がるとみんなが拍手とシャッターの音で迎えてくれた。

仲間やギャラリーが見てくれるなんて、普段のサーフィンにはないこと。「癖になりそうっ!」て感じで高潮した(笑)
リザルトを見ると、なんと!チームジャパンは2人ともラウンドアップしていた。最初から期待していなかっただけに、嬉しくてたまらなかった。

お昼休み後のR2では、良い波に乗ることが出来なかったのと、上手い選手にやっつけられてしまい、僕たちは敗退してしまった...。
それでも、僕が今まで見向きもしなかったサーフコンペティションの楽しさが凄く良くわかった。
また、チャンスがあったら今度はR2をクリアするくらいの気持ちで是非参加してみたい。

翌日はR3→R4、そして、決勝と続いた。知名度の低いスリランカサーファーでも、決勝に近づいてくると選手のレベルは高い。スリランカ各地のローカル達は、地元選手を応援している。
決勝は地元ヒッカドゥワのババイヤと、アルガンベイのローカルの戦いになった。2人共、リッピングとチューブライドを取り入れながらロングライドしてくる。

僕は感情移入をしないように丁寧に審査した。3人のジャッジが出したリザルトの合計は同点。
協議した結果、異例ながら優勝を2名にする決断をし、二日間に渡って行われた大会は大いに盛り上がり、無事に終了した。

大会終了後は一番に海に飛び込み、暗くなるまでメインポイントの波を堪能した。大会中よりも波は更に良くなっていて、レフトの波を中心に満足な波に沢山乗れた。
「もし、大会中にこの波に乗れていればR2も勝ち上がれたかもしれない...」なんてことを思った。
海から上がると『A-frame Birthday』と大会表彰式の準備をするため、スタッフ達が忙しそうにセッティングを始めていた...。

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次回のOne Earthは2010年更新予定。
良いお年を!

★BCMワンポイントアドバイス★
内戦が終了して平和な国へ向かっているスリランカですが、日本にいる感覚で滞在してしまうと、思わぬ落とし穴があるかも...。
「日本人=金持ち」というイメージは今でも根強く、わざと汚い格好で自分を覆ってみても、スリランカ人から見れば、日本人は日本人。
海沿いは比較的安全と言われているものの、現金、パスポートなどの貴重品の管理は厳重に注意をして、もしも、盗難にあっても対応出来る手段をあらかじめ調べておくことが必要です。
なお、2010年1月26日にスリランカ大統領選挙が行なわれるため、各地で選挙戦が本格化します。一時的に情勢が不安定になる可能性もあるので、十分注意した方が良いでしょう。