『Billabong Pro Teahupoo』ワイルドカード強し!
2010-09-01 更新

現地時間8月31日、ASPワールドツアー『Billabong Pro Teahupoo』はR2のH7から再開し、R3のH12までのスケジュールを消化。
3-4ftレンジと本来のチョープーは姿を現しませんでしたが、たまに入るセットはこのブレイクのクオリティの高さを示す形良いバレルとなり、それを手に入れた選手が勝ち上がる展開に!
波のクオリティの高さに比例して選手のクオリティも高いタヒチでは、毎年ワイルドカードの活躍がTOP45の脅威となります。
今年もR2でタジ・バロウ(AUS)とビード・ダービッジ(AUS)が餌食となり、早々と姿を消しましたが、R3ではカレントリーダーのジョディ・スミス(ZAF)がマノア・ドローレ(PYF・写真上)に敗退...。
中盤からリードを握ったマノアがダメ押しの8.53をスコアしてローカルの強さを世界中にアピールしていました。
「彼(ジョーディ)は優先権を持っていたし、小さな波でも逆転は可能だったはず。でも、彼はずっと波を待って結局最後まで乗ろうとしなかったのさ。オレはこの場所を知り尽くしているし、イベント中は海でパトロールをして他の選手達の戦略を分析している。良いスコアを手に入れてリードを奪ったけど、ジョーディはいつでも9ptを出せると予想していたよ」とヒートを振り返ったマノア。
2008年にはファイナルまで進んだこともあるマノアはタヒチを代表するウォーターマンでもあります。
サーフィンの技術はもちろん、強靭な精神力を武器にどこまで勝ち上がるのか?
ランキングには関係無いものの、とても興味があります。
次のR4ではジェレミー・フローレス(FRA)と戦います。
一方、負けたジョーディは、「かなり厳しい戦いだったね。波数が少ない上に良い一本を探すのが難しかった。最初にアベレージな波を手に入れたんだけど、リーフで手を切ってしまった。まあ、良い経験になったさ。次のトラッセルズを楽しみにしているよ」と話していました。
カレントリーダーと2位のジョーディ&タジが敗れてチャンスが巡ってきたケリー・スレーター(USA・写真下)は、ワイルドカードのヘイアリイ・ウィリアムズ(PYF)を相手に苦戦を強いられましたが、僅か0.09pt差でラウンドアップを決めて二人とのポイント差を縮めることに成功。

「始めから彼(ヘイアリイ)が何をするか分かっていたさ。彼もマノアも同じ計画。我慢強く波を待つ。誰よりも波を知っているから出来ることだよね。彼は最初のヒートも含めて頭を使ってゲームをしていたよ。オレは最初の良い波を掴む前にもアベレージな波を数本乗った。後半には貪欲になり過ぎてあのヒートのベストな波で失敗してしまったんだ。失敗した後にもう一本波が現れたのは幸運だったけどね」とケリー。
ケリーのコメント通り、ヘイアリイは我慢強く波を待ち、僅か3本の波で7pt台を2つ手に入れるという全く無駄がない戦い振りでした。
今回はケリーに勝利の女神が微笑みましたが、試合運びの上手さで言えばヘイアリイも決して負けてはいませんでした。
まだ23歳のヘイアリイが今後も怖い存在になることは間違いないでしょう。
その他にR3を勝ち上がった選手は、デーン・レイノルズ(USA)、C.J・ホブグッド(USA)、ティアゴ・ピレス(PRT)、エイドリアーノ ・デ・ スーザ(BRA)、オーウェン・ライト(AUS)、フレッド・パターチア(HAW)、アダム・メリング(AUS)、エイドリアン・バッカン(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)など。
ネクストコールは現地時間9月1日の早朝6時(日本時間9月2日深夜1時)で、条件が揃えば30分後にR3のH13、ミック・ファニング(AUS) vs ワイルドカードのタマロア・マッコム(PYF)のカードからスタート予定。
もちろん、ライブ中継も楽しめるので、公式サイトをチェックしてみましょう!
『Billabong Pro Teahupoo』公式サイト
http://www.billabongpro.com/(PC用)
photo: ASP Covered Images
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