『Billabong Pro Teahupoo』終了!アンディ復活!
2010-09-04 更新

タヒチ・チョープーで行なわれていたASPワールドツアー第5戦『Billabong Pro Teahupoo』は波不足に悩まされてしまい、最後まで本来の姿を現しませんでした。
頭を抱えながら少しでも良いコンディションの日にヒートを進行させていたコンテストディレクターのルーク・イーガンは、結局ウェイティングピリオド最終日の現地時間9月3日をファイナルデイに選びました。
R4からスタートしたファイナルデイは3-4ftレンジ。オフとなった前日と比べるとサイズアップしてバレルインも可能なコンディション。チョープーにしては良くなかったものの、世界のトップサーファーは見応えある戦いを繰り広げていました。
SFでは、ケリー・スレーター(USA) vs アンディ・アイアンズ(HAW)というドリームマッチも実現。ラスト10分にディープなバレルをメイクしたアンディに軍配が上がり、ギャラリーも大きな声を出して久々のアンディのファイナル進出を讃えていました。
ファイナルはアンディと、タヒチ戦を得意とするCJ・ホブグッド(USA)のカード。
両者共にロースコアでのスロースタートでしたが、すぐにアンディが7.00、CJが5.83と共にミドルスコアを重ねます。中盤はウネリが入らず、後半に突入してやっと入ったセットの一本目にアンディがテイクオフ。バレルを抜けますが、その後のターンが決まらず、4.17止まり。二本目の波を手に入れたCJはバレルの出口でつぶされてしまいます。すぐにラインナップに戻ったアンディは再びバレルを抜けてフィニッシュまでキッチリとメイクして7.67をスコア。この一本が決め手となり、アンディ(写真最上部)がツアー復帰後初の優勝を決めました!
「やったぜ!!!」とアンディは最初からテンション高く一言。「オレはコンテストジャージを着る宿命。多くの負けを経験したけど、ハードにやり続けたさ。今回の勝利は全てを受け入れてくれた妻のリンディに100%捧げるよ。オレは勝つのが大好き。今日は世界の頂点に立った気分さ!これだからコンテストはやめられないんだ!もう一度言うよ。オレがサーフィンする理由は、勝つのが大好きだから。この気分が最高なのさ!」とスポンサーであるビラボンのグローバル・マーケティング・キャンペーン「i surf because …(私がサーフィンする理由は…)」を引用しながら聞いている方も嬉しくなってしまうような高揚ぶりでインタビューに応えていました。
昨年はメンタル面を理由にASPから特別に一年のリフレッシュ期間をもらったアンディ。復帰後はヒートに負けても笑顔でファンサービスに応えるなど、以前よりもコンテストを楽しむ姿が前面に出るようになり、精神的にも余裕が見受けられるように。
パーコことジョエル・パーキンソンと同じトレーナーのアドバイスで肉体改造に励んだのも今回の優勝を導いた大きな理由と言えるでしょう。
「やっと戻ってきた感じ!ワイルドカードを与えてくれたASPには感謝するよ。復帰して1勝するのを夢にまで見ていたのさ。今叶った!もっと欲しい(笑) チョープーでの優勝は特別さ。大好きな場所でもあるからね」と話していたアンディの勝利は2007年のチリ戦以来。
トータル7位にランクアップして、コメント通り、もう1勝を間違いなく狙ってくるでしょう。
今回のアンディの優勝は、他の選手にも大きな影響があったようです。
ファイナルで戦ったCJも、「スコアを出せる良い波はあった。オレなりに頑張ってみたけど、今回のオレのハイエストスコアは8ptで、パフォーマンスにも限界があったんだ。自分自信を責めるしかないね。でも、ストークしている。あのアンディが勝ったんだからね。オレも含めて沢山の人が応援しているぜ!ここからでも狙えるよ!って感情的になってアンディに言ったのさ」とアンディの勝利を祝福するコメントを残していました。

SFでアンディに敗れたケリー(写真上)でしたが、トータルレイティングではタジ・バロウ(AUS)を退けて2位に浮上。QFでは今イベント唯一のパーフェクト10をメイクするなど、出来る仕事はキッチリとこなしていました。
「はるばるJ-bayまで行って17位だった時は、家にいれば良かったな〜と思ったよ。自信と飛行機に乗った時間を失ってしまったからね。まあ、そんなものさ。良いイベントもあれば、悪いイベントもある。今回はかなり良かった方かな。波はイマイチだったけど、良いものが沢山見れた。若い奴らの活躍とアンディのカムバック。みんなの団結力もね」とケリーは今イベントを振り返っていました。
次のASPワールドツアー第6戦は9月12日〜18日の『Hurley Pro Trestles』 カリフォルニアのトラッセルズに舞台を移動してTOP32と4人のワイルドカード、計36人で行なわれます。
ASPワールドツアー第5戦
『Billabong Pro Teahupoo』結果
1位 アンディ・アイアンズ(HAW)
2位 CJ・ホブグッド(USA)
3位 ケリー・スレーター(USA)、ジェレミー・フローレス(FRA)
5位 ティアゴ・ピレス(PRT)、フレッド・パターチア(HAW)、エイドリアン・バッカン(AUS)、パトリック・グダスカス(USA)
ASPワールドツアートップ5
1位 ジョーディ・スミス(ZAF) 30250pt
2位 ケリー・スレーター(USA) 3000pt
3位 タジ・バロウ(AUS) 25250pt
4位 デーン・レイノルズ(USA) 23750pt
5位 アドリアーノ・デ・スーザ(BRA) 23250pt
第5戦でカットオフされる13名。
ドリュー・コートニー(AUS)
ネコ・パダラッツ(BRA)
タナー・グダスカス(USA)
ミック・キャンベル(AUS)
キーレン・ペロー(AUS)
トム・ウィタカー(AUS)
ケコア・バカルソ(HAW)
ブレイク・ソーントン(AUS)
ディーン・モリソン(AUS)
ジェイ・トンプソン(AUS)
ネイト・ヨーマンズ(USA)
ベン・ダン(AUS)
マルコ・ポーロ(BRA)
『Billabong Pro Teahupoo』公式サイト
http://www.billabongpro.com/(PC用)
photo: ASP Covered Images
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