ASPワールドツアー第8戦『Rip Curl Pro Portugal』は大波乱!?
2010-10-13 更新

現地時間10月12日、ポルトガルのサーフタウン・ペニチェ「Supertubos」で開催中のASPワールドツアー第8戦『Rip Curl Pro Portugal』はR3が終了。
2-3ftレンジのトリッキーなコンディションにトップ5のミック・ファニング(AUS)、タジ・バロウ(AUS)が早くも姿を消すことに...。
R3でミックを抑えたのは南アフリカ出身のトラビス・ロジー(写真上)。ヒートの主導権を握っていたのはミックでしたが、ラスト数分にハードなバックハンドリップで7.67と8.37をスコアしたトラビスが土壇場で逆転に成功。
この時点でミックが再逆転に必要なスコアは7.54。最後まで諦めないミックはホーンが鳴るギリギリにテイクオフをしてアクションを重ねたものの、ジャッジが出した答えは7.43と僅かに足りず...。
「信じられない!ヒート中盤にはコンボだったし、どうすれば良いか分からなかったくらいさ...。それから2本の良い波を手に入れ、全てをぶつけてサーフィンしたんだ。続けて波に乗ったから、しばらくスコアが出るのに時間がかかったね。オレがリードしてからミックは最後に良い1本に乗ったってわけ。彼は勝利を逃してしまったけど、オレはストークしているよ」とヒートを振り返ったトラビス。
R2ではデーン・レイノルズ(USA)を大差で下し、今回はミックと2ヒート続けて大金星を上げたトラビス。同じ南アフリカ出身のジョーディ・スミスと比べると注目を浴びることは少ないものの、これで自信をつけて後半戦は追い上げてくる可能性もありそうです。
「オレにとってはこのイベントが正念場だね。今年は本当にギリギリの成績でシーズンを送っている。最終戦のパイプの後にカットオフされないためには、良い結果が必要なんだ。この2ヒートを通過出来て結構自信がついたし、勢い良く突っ走りたいね」と話していました。
初戦のゴールドコーストで優勝してシーズン序盤は初のワールドタイトル獲得に大きな期待をかけられていたタジでしたが、ケリー、ジョーディ、ミックのトップ3に抑えられてしまい、その後は決定打がないまま後半戦に...。
R3ではルーキーのマット・ウィルキンソン(AUS・写真下)を相手に僅差で敗れ、タイトルがまた少し遠ざかってしまいました。

ミック、タジ、デーンの敗退で気が楽になったのは、カレントリーダーのケリー・スレーター(USA)でしょう。
久々に戦ったブルーノ・サントス(BRA)との敗者復活戦を大差で勝ち上がり、ゲイブ・クリング(USA)とのR3ではフリーサーフィンのように波に乗りまくり、7pt台と6pt台をまとめてラウンドアップ。
「今日は下手な作戦よりも沢山波に乗るのが優先。もちろん、ヒート中はそうしたさ。残りヒートも同じようにサーフィンして勝ち進まないといけない。攻撃的にビッグスコアを狙いつつ、スマートに波を選ぶって感じかな」とケリー。
次のR4は敗者が出ない3人ヒート(1位はQFへ。2位と3位はR5で再び戦うチャンスが与えられる)なので、今まで以上にリスキーなライディングを披露してくれるかも知れません。
その他にR4行きを決めた主な選手は、ジョーディ・スミス(ZAF)、エイドリアン・バッカン(AUS)、オーウェン・ライト(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、ジャドソン・アンドレ(BRA)、ダミアン・ホブグッド(USA)など。
ネクストコールは現地時間10月13日の朝8時(日本時間の13日午後4時)で、条件が揃えば30分後にスタートします。
なお、カナダで開催中の6スター『O’Neill Cold Water Classic』にエントリーしていた日本人選手の速報ですが、田中樹、大澤伸幸、辻裕次郎は残念ながらファーストヒートのRound of 96で敗退。
コリー・ロペス(USA)、デーン・グダスカス(USA)などの強豪ヒートに重なった田嶋鉄兵は見事に1位通過を果たし、Round of 48進出を決めています。
『Rip Curl Pro Portugal』公式サイト
http://live.ripcurl.com/index.php?Portugal2010(PC用)
photo: ASP Covered Images
⇒「コンテストリポート」一覧へ

