ケリー・スレーターが前人未到の10Xに王手!
2010-10-15 更新

昨シーズンに『Rip Curl Pro Search』の舞台として選ばれたポルトガルのサーフタウン・ペニチェが今シーズンはヨーロッパレッグのセカンドイベント『Rip Curl Pro Portugal』として新たなスタートを切り、期間中はまずまずのコンディションに恵まれていました。
ファイナルデイとなった現地時間10月14日の「Supertubos」はグラッシーな3-5ftレンジの波。
R5のH1からファイナルまでのスケジュールが進行し、ケリー・スレーター(USA・写真上・下)がジョーディ・スミス(ZAF)を抑えて優勝!
「ファイナルは二人共、決定打に欠いて行き詰まっていた。いくら動き回っても、確かな1本を手に入れることが出来なかったのさ。終了間際にはマキシマム(1ヒートにつき15本までしか乗ってはいけないルールがある)に届きそうだったから、ペースを落として慎重に待ったんだ。ジョーディは世界でも最高の才能があるし、いつもでスコアをひっくり返せる。終了のホーンが鳴るまで油断禁物さ」とケリー。
ファイナルは速めながらリッパブルなレフト勝負。ケリーはバックサイドでこれ以上無いと言えるクリティカルセクションを執拗に攻めて序盤に5pt台を2本まとめて主導権を握ります。
その後も気を緩めずに波をキャッチし続けるケリーは中盤に7.00をスコア。ジョーディは得意のスーパーマンエアーをメイクして7.10を手に入れるものの、バックアップスコアが足りず...。
後半に6.33を重ねたケリーがトータル13.33で勝利を手にしたのです。

今回の優勝でトータルでも2位のジョーディとポイント差を広げ、前人未到の10X獲得の可能性がかなり高くなってきました。
その件については、「もちろん、重大なことさ。もし、達成出来たら人生の大きな成果になるよね。オレには幸運にも彼女のカラニを始め、素晴らしい友達の輪がある。今日の勝利は新たな一歩。次のプエルトリコを楽しみにしといてくれ!」と話していました。
ケリーとのタイトル争いは、まだ22歳でツアー3年目のジョーディ(写真下)にとってプレッシャーの固まりでは無く、成長の過程にある経験の一つなのかも知れません。
「ファイナルはちょっとリズムが狂ったみたい。一本だけは良かったけど、バックアップが見つけられなかったんだ。まあ、こんなこともあるさ。結果には満足しているし、まだ今年は終わってないよ。最後までポジティブな気持ちで行きたいね」とジョーディ。さらに「ポルトガルは楽しかった!良い波にも乗ったし、ファイナルでケリーと戦えたこと、まだ彼と争えることにストークしているんだ。尊敬する人の次にランクしているなんて凄いでしょ?次のイベントも楽しみだし、もっと面白い展開を期待しているよ」と表彰台では負けた悔しさよりも、世界最高峰のステージを心から楽しんでいるような表情でインタビューに答えていました。

さて、いよいよASPワールドツアーも残り2戦。次のイベントはツアーで唯一毎年開催地が変わる『Rip Curl Pro Search』がカリブ海北東のプエルトリコを会場に選び、10月30日〜11月10日に開催されます。
ASPワールドツアー第8戦
『Rip Curl Pro Portugal』結果
1位 ケリー・スレーター(USA)
2位 ジョーディ・スミス(ZAF)
3位 クリス・デヴィッドソン(AUS)、ジェレミー・フローレス(FRA)
5位 エイドリアン・バッカン(AUS)、ダミアン・ホブグッド(USA)、オーウェン・ライト(AUS)、パトリック・グダスカス(USA)
2010年 ASPワールドツアー
『Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 ケリー・スレーター(USA) 58,000pt
2位 ジョーディ・スミス(ZAF) 48,750pt
3位 ミック・ファニング(AUS) 41,250pt
4位 タジ・バロウ(AUS) 34,000pt
5位 エイドリアン・バッカン(AUS) 33,750pt
『Rip Curl Pro Portugal』公式サイト
http://live.ripcurl.com/index.php?Portugal2010(PC用)
photo: ASP Covered Images
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