『Quiksilver Pro』R2終了!
2011-03-07 更新

現地時間3月6日、7日間オフが続いていた『Quiksilver Pro』が再開され、敗者復活戦となるR2の全てのヒートが終了しました。
グッドコンディションに恵まれることが多いオーストラリアのゴールドコースト・スナッパーロックスですが、今年は例外。この日も3-4ftレンジまでサイズアップはしたものの、風とウネリの向きが悪く、選手達は強いカレントと波の選択に悩まされていました。
その影響はファーストヒートからあり、ビード・ダービッジ(AUS)がワイルドカードのマット・バンティング(AUS・写真上)に敗退するという番狂わせ...。
「嬉しくて震えちゃったね。全てが夢みたいだよ。ワールドツアーでサーフィンして次のR3はケリーとだよ!今まで生きてて最高の興奮だし、喜び。ケリーと出来るなんてワクワクしているよ」とビードを下したマットは興奮気味にコメント。
この勝利で一躍有名人になったマットはまだ16歳。勝利に関わらず、この年齢で世界の舞台に立つ意味は非常に大きいことだと思います。マットに失うものは無く、次のキング・ケリーとの対戦も胸を借りる気持ちで暴れまくってくれることでしょう。
毎年、ゴールドコーストでの開幕戦はワイルドカードの活躍が目立ちます。ファーストヒートのマットに続いて登場したミッチ・クルーズ(AUS・写真下)もその一人。
今回は惜しくもエースことエイドリアン・バッカン(AUS)に抑えられたものの、終了間際に8.27をスコアして実力を証明していました。
エースはヒート終了後のインタビューで、「クルージィ(ミッチ・クルーズの愛称)はビッグスコアを出せる凄い奴だし、彼が最後に乗った波がヒートのベストだった。オレは僅か1ターンで6ポイント。彼はあの波で3〜4回はターンしてたよね。コンディションは厳しいよ。本当のスナッパーとは言い難いね」と話していました。

2011年のルーキー、アレホ・ムニーズ(BRA)はH8でベテランのキーレン・ペロー(AUS)を僅差で敗り、オーウェン・ライト(AUS)が待つR3進出を決めました。
「こんなパドルしまくったヒートは過去にないね。疲れたよ〜。アウトでは出来るだけショルダーが続く波を狙って動き回っていた。そして、楽しむことも戦略の一部だったよ。R1ではナーバスになり過ぎてなかなか波にも乗れなかったから、今日は楽しむつもりで望んだのさ。ワールドツアーはオレの夢の舞台なんだ!エンジョイしなくちゃね」とアレホ。
アレホと言えば、2月に行なわれたプライムイベントの『Hang Loose Pro』で大野修聖をQFで下した選手。そのまま優勝を決めた縁起の良いサーフボードで今イベントを戦っているそうです。

コンディションが少し上向いた後半はハイスコアが出やすくなり、その中でもH10のブレット・シンプソン(USA)は8.40を含むトータル16.73のハイエストヒートスコアでパトリック・グダスカス(USA)を抑えてラウンドアップ!
「もちろん、自分のパフォーマンスには満足しているよ。今日のスタート時は、この波でやるの?厳しいな〜と思っていたけど、ヒートが進むにつれてベターになってきた。最初の波は振り落とされちゃったね。でも、その後は小振りなサイズを乗りまくる計画にしたんだ。パット(グダスカス)とはグロム時代から戦ってお互いに成長したのさ。このレベルで争う時はいつだってタフだけど、それはお互い様だよ」とブレット。
2010年のルーキーイヤーを23位でフィニッシュしたブレットはワールドツアーでは目立たない存在ですが、2年連続で『US Open of Surfing』を制したほどの実力を持っています。
カリフォルニア出身のサーファーらしくトリッキーなコンディションには強く、それが結果として結び付いたヒートでした。
「ワールドツアーでの優勝は世界一ってこと。 ’US Open’での優勝は確かに凄いけど、ワールドツアーの方が上だよ。ヒート中は常にハイレベルな30分になるように集中してパフォーマンスをする。そして、着実に戦うことを心掛けているんだ」と話していたブレットの次の相手は、フレッド・パターチア(HAW)です。
ネクストコールは現地時間3月7日の早朝6時30分。コンディションが良ければ7時30分(日本時間の同日6時30分)にR3のミック・ファニング(AUS) vs ダスティ・ペイン(HAW)のカードから始まります。
なお、公式サイトでは日本語のライブ中継も行なわれており、MCニック・ミタが楽しいトークを交えてわかりやすい解説をしてくれます。
『Quiksilver Pro』公式サイト
http://www.quiksilverpro.com.au/(PC用)
photo: ASP Covered Images
⇒「コンテストリポート」一覧へ

