『Roxy Pro』ファイナルはまさにデットヒート!
2011-03-08 更新

現地時間3月8日、ASPワールドツアーの開幕戦『Quiksilver Pro』と同時開催の『Roxy Pro』が終了!
ファイナリストに選ばれたのは、近年のウィメンズワールドツアーを象徴するような18歳のカリッサ・ムーア(HAW)と16歳のタイラー・ライト(AUS)のティーンエイジャー。
ヒート開始直後に波をキャッチしたカリッサは目を疑うようなスピーディーなライディングでスナッパーロックスの波を切り刻み、インサイドまでキッチリと決めて9.17のハイスコアをメイク!
いきなりファイナルの主導権を握り、タイラーにプレッシャーを与えますが、すでにワイルドカード時代に2度も優勝を決めているタイラーは落ち着いて波を選び、まずは5.50、中盤に7.17をスコアしてカリッサを追いかけます。
タイラーが逆転に必要なスコアは、8.18。奥の岩の近くからテイクオフしたタイラーは、一気にストールをしてバレルイン!そして、抜けた瞬間のことでした。
なんと!プライオリティーを持っていたカリッサがタイラーの目の前にまさかのドロップイン!
両者共に危険を伴う行為でしたが、もしもカリッサがタイラーのライディングをブロックしなかったら勝負の行方は変わっていたことでしょう。
結局、カリッサ(写真上・下)が逃げ切る形で優勝を決め、まずは世界のトップに立ちました。
「今日は波も良かったし、最高のフィニッシュだったわ。もし、私にプライオリティーが無くてタイラー(ライト)の波にドロップインしなかったら、彼女が勝ってたと思う...。私にとって素晴らしいイベントだったし、エキサイトな一年になりそうね」とカリッサ。
フリーサーフィンなら考えられない今回のドロップインですが、コンテストなら話は別。それだけシビアな戦いだったと言えるでしょう。

タイラーと同じく、すでにワイルドカード時代にツアーでの優勝経験があるカリッサ。正式にルーキーとして一年を回った2010年は2度の優勝を決めており、トータル3位でフィニッシュ。
今イベントのカリッサのライディングを見る限り、タイトル争いに絡んでくるのは間違いありません。
「シーズンは始まったばかりだけど、もちろん狙うのはタイトルだけよ。良いサーフィンが出来て結果も残せたのはハッピー!私が乗っているボードはメイヘム・マット・バイオロスがシェイプした5’9なの。とても気に入っているし、マジックボード。ラッキーなことに似たようなボードが数本あるのよ。全部大事にケアするわ」とカリッサ。さらに「このイベントで全てのガールズが凄いサーフィンをしていたのを見たわ。今年のツアーはエキサイティングになりそうね。待ち切れないわよ!」と話していました。
ちなみに今イベントではコンテストジャージにスピード測定が出来るGPSが付いており、カリッサはメンズを含めて1位の46.7km/hを記録。
過去にメンズのASPイベントにもエントリーしたことがあるカリッサのサーフィンはウィメンズの枠をすでに越えたことが数字で証明されたことになります。

なお、この日は『Roxy Pro』の前後に『Quiksilver Pro』のヒートも進行し、R5が終了。
ケリー・スレーター(USA・写真上)、ジョーディ・スミス(ZAF)、タジ・バロウ(AUS)、ティアゴ・ピレス(PRT)、ブレット・シンプソン(USA)、マット・ウィルキンソン(AUS)、ダスティ・ペイン(HAW)、アレホ・ムニーズ(BRA)がQF進出を決めています。
ネクストコールは現地時間3月9日の早朝6時30分で、7時30分(日本時間の同日6時30分)にスタート予定。
ウィメンズワールドツアー第1戦『Roxy Pro』結果
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 タイラー・ライト(AUS)
3位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)、ローラ・エネバー(AUS)
5位 ステファニー・ギルモア(AUS)、シルヴァナ・リマ(BRA)、ココ・ホー(HAW)、チェルシー・ヘッジス(AUS)
『Quiksilver Pro』公式サイト
http://www.quiksilverpro.com.au/(PC用)
★日本語ライブ中継あり!
photo: ASP Covered Images
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