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【現地コラム】宮城県・菖蒲田①

2011-04-15 更新
東北地方を中心に、各地に大きな爪あとを残した「東日本大震災」。
現在も避難生活と懸命な復興活動が続いていますが、現地コラムとして各地の現状などを定期的にお届けします。


宮城県・菖蒲田
第1回 震災当日

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3月11日午後2:46分。

その日は息子の中学校の卒業式。午後1:00には終わり家で昼食後、ホワイトデーも近いのでケーキ屋さんでクッキーを買う。店をオープンしたのが午後2:00頃だったが、その後突然の大きな揺れに襲われた。

「これはデカイ!」と思い、すぐストーブを消して外へ出ると、隣の家の2階の瓦は崩れ落ち、このまま日本が沈没、あるいは地割れで落ちてしまうような恐怖感に襲われた。3~4分ぐらいはかなり強い揺れが続きました。

どうにか揺れがおさまり店に戻ると、足の踏み場もない状態。レジは停電で開かないため諦め、貴重品を持ってすぐに自宅へ避難することを決断。
奇跡的に店のサーフボードは落ちることなく無事。
「今回は津波が来る。でも床上ならしょうがないか。」とも思っていた。

途中、自宅手前でチーム員の奥さんと子供が海の近くのアパートに居ることに気付き、急いでUターン。一緒に連れて避難所へ。実家、先輩のおふくろ、友達のおふくろの無事も確認でき、やっと自宅へ到着。

幸い自宅は少しだけ高台にあり、海から2km弱ほどの距離もあるため無事。しかし周りは平地の田んぼばかりで、家のすぐ手前200mぐらいまで津波が来てるという話しを聞いた。
確認しに行くと、流れはゆっくりではあったが、家や車、海側にあったはずの、ありとあらゆる物が流れている光景に愕然とした。
この時点で店のことは諦めざるをえなかった。

家族は避難所へ避難したが、息子と自分は家に残り、この日からロウソク生活が始まる。
夕方、雪が降るほど寒いその日、夜7:00には2人で布団に入っていたが、その約2時間後に新港コンビナートが大爆発し、2km圏内の退避指示が出される。

翌朝になっても、南側の空が真っ黒になるほど黒煙が立ち昇り、その後も5日は燃え続けることとなった。
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...続く
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宮城県宮城郡七ヶ浜町
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星 利成

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