ASPワールドツアー第3戦『Billabong Pro Rio』がスタート!
2011-05-19 更新

ウィメンズのファイナルが終了してから一日のインターバルを置いてもブラジル・リオデジャネイロには大きなウネリが入らず、現地時間5月17日に会場を「Barra Da Tijuca」からレフトのポイントブレイク「Arpoador」に移動してコンテストがスタートされました。
ケリー・スレーター(USA)、タジ・バロウ(AUS)、ミック・ファニング(AUS)などが3人ヒートのR1で1位通過を果たしてR3へスキップした一方、パーコことジョエル・パーキンソン(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)、アドリアーノ・デ・スーザ(BRA)などが敗者復活戦となるR2へ。
翌日の18日にはサイズダウンした「Arpoador」でR2の全てのヒートが終了しました。
ブラジルのイベントは他国と違い、熱狂的なファンや強烈なワイルドカードの存在により、ブラジリアン以外の選手はアウェーとして戦うことを実感させられます。
逆に考えるとブラジリアンの選手には非常に戦いやすい舞台が整えられており、昨年はジャドソン・アンドレ(BRA)という新しいヒーローが誕生しました。
R2ではアドリアーノ・デ・スーザ、ラオニ・モンテイロ、ヘイター・アルヴェスの3人のブラジリアンがラウンドアップ!
その中でもアドリアーノ(写真上)はワイルドカードのリカルド・サントス(BRA)に対して8.50を含むトータル16.43をスコアして圧倒的な強さを見せていました。
「昨日の敗退から今日は一転して良い勝ち方が出来たと思う。良いパフォーマンスも披露出来てストークしているよ。リカルドのミスにつけ込んで良い波を2本見つけられたのもラッキーだったね。ビーチに沢山の友人が来てくれたのもハッピーさ。それが何より重要かな」とアドリアーノ。
昨年はR4で敗退してジャドソンの影に隠れてしまったアドリアーノ。2006年にデビューして翌年までは成績を延ばせなかったものの、2008年からはトップ10圏内をキープ。2009年にはスペインで初優勝も果たしています。
「ツアーを回り始めたのは、まだ17歳の時。あの頃はナーバスになり過ぎてミスばかりしていたよ。今は6年間の経験を積んで、もっとリラックスして上手くやれるようになった。昨年の成績には満足してないし、今年は良い結果を残したいと強く願っている。ホームで行なわれているこのイベントに関してもベターな結果を残したいね」と話していたアドリアーノの次の対戦相手はC.J・ホブグッドです。

そのC.J(写真上)もR2はファーストヒートのうっぷんを晴らすようにハードなリップを重ね、序盤に8.57。中盤に7.93のバックアップスコアを加え、ジュリアン・ウィルソン(AUS)をノックアウト!
ヒート終了後のインタビューでは、「ジュリアンのことは凄いリスペクトしているさ。あいつはどんなスコアでも簡単に返してくるからね。想像出来ない技も出してくるしな...。ヒートでは、好調なスタートを切れたおかげで、勝ち負けは抜きにして十分なパフォーマンスを披露出来た。とてもエキサイティングで、勝ち上がったことにストークしている。ジュリアンや、ダスティ(ペイン)のような若い対戦相手とやるのは本当に楽しいよ」とコメントを残していました。
第2戦のベルズで優勝してカレントリーダーのケリーを追うパーコは、R2でカイ・オットン(AUS)と対戦。一本目にキャッチした波でR2のハイエストスコアとなる9.00をメイクし、トータル13.33でR3進出を決めました。
「昨日は潮回りにやられた形だった。ここの波はトリッキーで波の取り合いも激しくなるね」とパーコ。
パーコの過去の優勝歴を振り返ると地元ゴールドコースト(スナッパーロックス・キラ)を始め、ベルズ、J-bayなど、ライトのポイントブレイクが大半で、レフトのポイントブレイク、ビーチブレイクは苦手な印象を受けます。
初のワールドタイトル獲得へのカギはこの辺に隠されているのかも知れません。
ツアー下位の選手達はシーズン後半に行なわれるカットオフのことを真剣に考える時期に来ています。
オーストラリアレッグの2戦を共に13位で終えたアダム・メリング(AUS)はトータル19位(ワールドランキングは22位)とギリギリのライン...。R2ではアレホ・ムニーツ(BRA)を大差で下して次に繋げました。
「カットのことはいつも気にしているから、一つでもヒートで勝つのは良い気分だね。オレ達は心の中にある”カット”という言葉を払いのけることが出来るし、それをバネにして自分を奮い立たせることも出来るのさ」とアダムは今の心境を語っていました。

その他にR2を勝ち上がった主な選手は、ジョーディ・スミス(ZAF)、ビード・ダービッジ(AUS・写真上)、ミシェル・ボウレズ(PYF)など。
ネクストコールは現地時間5月19日朝7時(日本時間19日夜7時)で、30分後にR3のH1から再開される予定。
『Billabong Pro Rio』公式サイト
http://aspwtrio.com.br/(PC用)
photo: ASP Covered Images
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