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「ウエストジャワ 2011春④」

2011-06-07 更新
ロングボードを持ったサーファー達があちらこちらに見えた。
日本ではあまり知られていないと思うが、ここは立派なサーフタウンのようだ。

車を止めると、早速ローカル達が車の側に寄って来てガイドのアグースと挨拶を交わしていた。
アグースがここに来るのは3年振り。インドネシア語で何を言っているか分からなかったけど、顔が笑っていたので、再会を喜んでいるように思えた。

ビーチにはゲストハウスが数件並んでいた。僕らは出来たばかりのゲストハウス「BONSAI BANGALOW」にチェックインした。
なるほど、庭には沢山の”盆栽”がある。
中々雰囲気の良い部屋だし、ポイントも歩いて2分と好立地だ。
早速、僕と了ちゃんは着替えて海へ向かった。なんせタートルズでは海に入れず、その後は12時間も車の中...。

波を見る前に海に飛び込みたかった。

南国の温かい海に足を水に入れた時の幸せ感。少し頬が緩みながら、ラインナップまでの約300mをゆっくりとパドルアウト。
セットが入ると右側に突き出た半島の先端に波がぶつかり、そこからライトの波がブレイクし始める。テイクオフゾーンはその半島の鼻先の磯にかなり近いので、少し緊張感があるのだが、集中していれば問題ない。

肩サイズの波にテイクオフすると、50mほどバシッとショルダーの張った波が楽しめる。
そこからはカットバックを3回、4回と繋げていくとエントリーしたビーチまで辿り着く。
サイズのある良い波に乗れれば300mのロングライドだ。

この日は夕方まで波を堪能した。

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夜は近くのレストランでローカル達を交えて食事。
バツカラスにもチマジャのように沢山のローカルがいる。中にはガイドやショップなどサーフィンを糧に生計を立てている者も少なくないようだ。
みんな気の良さそうな連中ばかりで、ギターを持ち出して仲良く歌ったり、サイコロの目の絵が書いたカードで遊んだりしている。

食事中、ローカルの一人が近くに来て、僕らに原発の事故の話を持ちかけてきた。

「設備やメインテナンスにおいて、最高の技術を持つ日本が原発の事故を起こすとは信じられない。到底、技術においては日本よりも後進のこの国に原発があったら...」と語った。
僕はなるほどと思った。そして、東北の海を思うと言葉が出なかった...。

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翌朝、僕は泊まっている宿の人に頼んでロングボードを借りた。
ロングに乗るのは久しぶり。この波を見た時からロングボードの方がマッチしていると思っていたのだ。

今日は沖のファーストセクションが終わる辺にラインナップした。
ウネリをキャッチするのは簡単で、すぐにテイクオフ出来るのだが、ビデオのようにノーズライディングを試みるも、あと一歩が出ない...。
そして、バランスを崩して何度もワイプアウトする。
それでもめげずにテイクオフを繰り返した。

丁寧に乗れば、ほとんどの波がインサイドまで繋げる。
目線がショートと違って高いので、乗っている感覚が新鮮だ。
決して、カッコ良くはないけれど、前に行ってスピードをつけ、後ろに戻ってターンをするところまではなんとか出来た。

ロングもショートと同じように深いものがあって、そう簡単にはノーズライディングなど出来るものではない。
僕以外にも海の中にはロングに乗ったローカルや、女の子のサーファーが沢山いる。
賑やかだけど、みんなが思い思いに笑顔で楽しんでいて、のんびりとした雰囲気だ。

僕もず〜っと顔が笑っていた。

たまにはこんなサーフィンも良い。一度海から上がり、昼寝して昼ご飯のナシゴレンを食べた後、再びロングを持って海に向かった...。

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長時間の移動の末、疲れが吹っ飛ぶような最高の波に出会ったハルさん達。
ローカルとの交流もあり、波に合わせてロングでのクルージングも堪能。

これ以上ない贅沢な時間を過ごし、ストーリーはそろそろ終盤に...。

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