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『Billabong Pro Tahiti』ついにチョープーが牙を剥いた!

2011-08-27 更新
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現地時間8月20日にスタートしたASPワールドツアー第5戦『Billabong Pro Tahiti』は次に入るビッグスウェルを待ってオフが続いていましたが、新しい南南西ウネリが入った26日にR2から再開し、R3のH3までの15ヒートが進行。
公式8-10ftは1999年から始まったタヒチ・チョープーのイベント史上最高のサイズ。
一生忘れられないようなバレルを得られるチャンスがある一方、世界のトップ選手でさえ簡単に吹き飛ばされてしまう命がけのワイプアウトのリスクも背負うまさに「天国と地獄」といったコンディションでした。

R2が行なわれた午前中はウネリが上がり始めたばかりで、風も今一つ。オープニングヒートの一本目をテイクオフしたジェレミー・フローレス(FRA・写真上)はいきなりチョープーの洗礼を受けてしまい、更に2本目もヘビーなワイプアウトと不運なスタート。
それでも後半にはテイクオフからバレルインまでメイク。ラストの波ではキッチリと出口まで見つけ、世界のトップに君臨しているサーファー&昨年のパイプマスターの実力を見せつけていました。

ちなみに対戦相手のワイルドカード・ヘイアーリ・ウィルアムス(PYF)はトライアルから勝ち上がってきたヘビーローカル。そんな彼でさえ、このヒートはテイクオフもメイク出来ない程だったと言えば、ジェレミーの凄さが分かるでしょう。

「今朝はオレの選手人生の中で最も厳しいヒートだったよ。ここでは無敵のヘイアーリでもヤバいワイプアウトをしていたよね。パーフェクトには程遠かった。風が強く、まとまり無い波。恐怖さえ感じたよ。どれだけ長い間、海の中で揉まれたことか...。リーフにもヒットしたし、生き延びただけでもハッピーと言えるね」とタフなヒートを振り返ったジェレミー。

コンディションが良くなった午後のR3では、チョープーのモンスターウェーブを完璧に手なずけて9.80を含むトータル18.64でコリー・ロペス(USA)をコンビネーションスコアに追い込んでラウンドアップを決めていました。

「今朝のヒート後、あんなコンディションでは2度とやりたくないと思ったけど、午後はパーフェクトになった。まだデカかったけど、今朝みたいにまとまり無い波では無かったね。今日は厳しいヒートが重なったよ。今朝のヘイアーリは、ここでは無敵の男。午後のヒートで戦ったコリーも素晴らしいサーファーさ。こんなコンディションで一日に2回もヒートを勝ち上がれて凄い自信がついたよ」とジェレミーは話していました。

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ピークから目と鼻の先に停泊されたボートの上で行なわれるヒート終了後のインタビュー。インタビュー中も誰かが波に乗る度に中断して選手達を注目してしまうくらいこの日のチョープーの波は印象的でした。
もちろん、ハイスコアも続出。すでに2本もパーフェクト10が叩き出され、その内の1本をメイクしたラオニ・モンテイロはタイトル争いの中心人物、アドリアーノ・デ・スーザ(BRA)とのデットヒートを制してR3行きを決定。

ヒート終了後のインタビューでは、「あれは凄かったね!今まで乗った波の中で最高の快感だったと言えるよ。まるでコンテストに優勝したような気持ちさ。確かな説明は出来ないけど、思いっきりパドルして波を手に入れた。西側のボウルがヒットするのが見えて、出来る限りの力でレールを抑えたんだ。メイクしてそれがパーフェクト10だと聞いて本当にエキサイトしたね。あの波は一生忘れられないさ」と興奮気味に話していました。

タイトル争いに目を移すとR1を1位通過したケリー・スレーター(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ミック・ファニング(AUS)に対してR2ではパーコことジョエル・パーキンソン(AUS)とタジ・バロウ(AUS)が敗退。

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パーコを抑えたブレット・シンプソン(USA・写真上)は、「スウェルに関しては沢山の推測があって、頭を使って考えないといけない。でも、ホブグッドのような経験豊かな人達と過ごし、とにかく待って自分が良いと思う波を選べば良いんだと教えられたんだ。あのヒートでは、スウェルのこともレイティングのことも考えずにやってみた。最後にはパーコに勝つことを願っていたけどね。簡単な勝負では無く、今年のヒートでは上手くいった方さ。ストークしているよ」とコメント。

今シーズン、第1戦のゴールドコーストで5位に入った以外はR2止まりだったブレットにとって、やっと通過出来た壁。シーズン後半のカットオフを逃れるためにも更に上位を目指したいところでしょう。

なお、新しく入った南南西ウネリは27日にピークを迎える予想。
公式サイトを始め、スマートフォンのアプリでもライブ中継を楽しめるので、ぜひチョープーの凄さを感じてみて下さい。

ネクストコールは現地時間8月27日の早朝6時30分(日本時間8月28日深夜1時30分)で、条件が揃えば30分後にR3のH4、ミシェル・ボウレズ(PYF) vs ダスティ・ペイン(HAW)のカードからスタートする予定。

『Billabong Pro Tahiti』公式サイト
http://billabongpro.com/tahiti11/(PC用)

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photo: ASP Covered Images

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