『Billabong Pro Tahiti』エピックコンディションで再開!
2011-08-29 更新

史上最高水準の巨大な南南西ウネリがヒットしているタヒチ・チョープー。
ピークとなった現地時間8月27日はパドルでのサーフィンは不可能と考え、ASPワールドツアー第5戦『Billabong Pro Tahiti』はオフに...。
それでもジェットスキーでのトーインサーフィンがライブ中継を通して世界中に発信され、ローリー・ターナー、ブルース・アイアンズ(写真下)などのビッグウェーバー達が25ftプラスのモンスターバレルに包まれていました。
★公式サイトでビデオ映像がチェック出来るので、ぜひご覧下さい。

コンテストの方は翌日の28日に再開。前日よりも落ち着いたとはいえ、8-10ftレンジのサイズはASPイベントとしてはMAXレベル。ほぼ同じサイズで行なわれて怪我人が続出したR2(ダスティ・ペインは膝を負傷してR3の欠場が決定)と比べるとバレルになる波の数が多く、リスク(R3でジョーディ・スミスが負傷)よりもリターンの方が多い一日となり、8〜9pt台がアベレージスコア。
一日にパーフェクト10が4つも出たと言えば、その波の良さがご理解頂けると思います。
敗者復活戦R5でミシェル・ボウレズ(PYF)と戦ったジェレミー・フローレス(FRA・写真最上部)は4つのパーフェクト10の内の2つを1ヒートで手に入れてしまい、2005年のケリー・スレーター(USA)以来となるチョープーでのトータル20をスコア。
ヒートが終わっても興奮がさめないジェレミーは、「今考え付くのは、ツアーで一番の仲良しミシェルとデカくてパーフェクト、素晴らしいバレルを分かち合ったということだけさ。今まで一度も10ポイントを出したことが無いのに、たった今、同じヒートで2つも手に入れちゃったんだ。ストークしているよ!」とコメント。
過去を振り返るとレフトのチョープーはフロントサイドとなるグーフィーフッターに有利とされていましたが、今シーズンのチョープーに関してはジェレミーのようなナチュラルフッターでもメイクしやすい印象。
選手達はフリーホールのようなテイクオフをメイク。すぐにディープなトンネルに吸い込まれ、一瞬姿を消してから勢い良く飛び出してくると近くにいる沢山のギャラリー達が大声でそれを称える。
会場全体が絶えずストークしているような、今までのイベントでは考えられない一体感が生まれていることも付け加えておきます。
「凄いホローかつ、どこまででも続く感覚かな。ホント、信じられないような波さ。まさに理想のサーフィン。求めていたコンテスト。今までの人生で最高と言えるよ」と話していたジェレミーは23歳らしく嬉しさを身体全体で表現していました。
次のQFではジョシュ・カー(AUS)と戦います。

ジェレミーよりも更に2歳若いオーウェン・ライト(AUS・写真上)は今イベントで最もチャージしている一人。
R4ではパーフェクト10を含む19.77でフレッド・パターチア(HAW)、ラオニ・モンテイロ(BRA)の両者をコンビネーションスコアに追い込んで勝利。
フレッドは9.77を叩き出したにも関わらず、敗退という形に終わってしまいました。
「夢のようなヒートだった。序盤から良いバレルを手に入れたけど、フレディー(パターチア)がそれを上回る凄い波を抜けてきた。すぐにソリッドな一本で追いついて、最後にはパーフェクトな締めくくりが出来たのさ。サイズもあるし、形も良し。最高の波だね」とオーウェン。
QFではR5の敗者復活戦を勝ち上がったラオニと再対戦します。ラオニもR2でパーフェクト10を出して調子は良いだけに見逃せないカードになるでしょう。

今イベントでは他の選手の活躍の影に隠れて目立たない存在になっているケリー(写真上)ですが、自分よりも上のランキングにいるジョエル・パーキンソン(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)、アドリアーノ・デ・スーザ(BRA)、ミック・ファニング(AUS)、タジ・バロウ(AUS)が姿を消す中、着実にラウンドアップを重ねてQF行きを決定。
過去3回も優勝しているこの場所で再び頂点に立つことが出来れば、タイトル争いも面白くなってきます。
「今日の波は普通では無いね。多分、今までで最高の波だと思う。大きくてパーフェクトさ。アウトからウネリが入ると威圧感があるけど、周りにいる皆が大声で叫んでいるから、突っ込むしかないんだ。こんな経験初めてだよ」とケリーさえも話すほどこの日のチョープーは全てに置いて最高でした。
ちなみにケリーがチョープーで乗っているボードは5’11。一般サーファーの基準で考えると短過ぎると思いますが、最近は若い選手を中心に短いボードを使用するようになっており、徐々に主流が変わりつつあります。
その他にQF行きを決めた選手は、マット・ウィルキンソン(AUS)、トラビス・ロジー(ZAF)、ブレット・シンプソン(USA)など。
ネクストコールは現地時間8月29日の早朝6時30分(日本時間8月30日深夜1時30分)で、条件が揃えば1時間後にスタート。残り一日でファイナルまで進む可能性が高いので、お見逃しなく!
『Billabong Pro Tahiti』公式サイト
http://billabongpro.com/tahiti11/(PC用)
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photo: ASP Covered Images
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