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「アルガンベイ2011年夏⑤」

2011-09-26 更新
アルガンベイは80年代からつい最近までの長い間、危険地域とされて一部のサーファー以外はツーリストが遊びに来るような場所ではなかったが、内戦が終わってその状況は変わってきている。

今では少しずつゲストハウスが増えてきているものの、ピークに当たるこの時期は世界中からツーリストが集まり、部屋の数が足りていないほどなのだ。
僕が泊まっている「マンボーゲストハウス」にも毎日のようにツーリストが部屋を探しにやってくる。
マンボーは僕に気を使って部屋を提供してくれているのだが、トリップ最終日は外でハンモックに揺られて寝るのも最高だろうと思って部屋を出ることに...。

数時間後には僕が泊まっていた部屋に新しいゲストがチェックインした。

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この日は週に一度のパーティーナイト。
そして、僕にとってもスリランカ最後の夜だった。

44歳になった僕にはトランスやテクノといった最近の音楽はちょっとキツイ。酒に弱い僕は普段より少しアルコールを多くとってハンモックに寝転がり、空の星を見ながら良い気持ちになって寝た。

爆音とパーティの熱気で途中何度も目を覚まし、その度にBarで飲んでいる連中と一緒に盛り上がって酒を飲み、再び酔いがまわるとパタリとハンモックで寝てしまう。
それを3度ほど繰り返し、次に目を覚ました時には鳥の声と共に朝日が昇り始めていた...。

少し酒が残っていて頭が重かったが、出発前に海に入りたかった。沢山のサーファー達がパーティーで二日酔いの中、海は空いていたし、波のサイズがUPしていて、メインはダブルオーバー。ベビーポイントでも肩位のサイズがキレイにブレイクしている。

時間が無いので、僕はショートボードを片手にベビーポイントに飛び込んだ。
30分の間に4本のテイクオフ。クリーンなフェイスで、しかもロングライド出来るまさに素晴らしいとしか言いようのない波だった。

出来ることなら、もっともっとこの波に乗り続けていたかった...。

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海から上がるとマンボーに用意してもらったバンに友人のサナと二人で乗り、ヒッカドゥワに向かった。
途中でファブリ(今回のトリップのきっかけになったイタリア人の友人)の泊まっているゲストハウスに立ち寄り、別れを告げた。
次に会うのは5年、いや10年先になるか分からないけど、お互いサーフトリップを続けてどこかで再会出来ることを楽しみに...。

8時間掛けてヒッカドゥワに着くと、ローカル達が既に酒盛りをして待機していた。
みんな’竹馬の友’のように仲良くしてくれる。
ヤシの実の焼酎アラックをコーラで割ったカクテルを飲み、フラフラになったところでヒッカドゥワを出発して空港へ。
そして、夜中の便でバンコクに渡った。

今回のチケットはタイ航空。僕は帰りにバンコクで一泊出来るように手配していた。昔、スリランカと日本を往復していた頃に立ち寄っていたバンコクに行くのは7年振り。
バンコクの空港から外に出ると、肌にネットリとまとわりつくような空気。時間の流れが東京と違ってゆっくりと感じる。

時間があればプーケットで波乗りを楽しみ、ミャンマーにもポイントがあると聞いたので探索してみたかったが、またの機会としよう。
昔、よく泊まっていたカオサンロードのバックパッカーのベッドの上で今回の旅を回想すると、同時にすぐにやってくる社会復帰を不安に思った...。


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内戦が終わって情勢が安定しているスリランカ。その中でもアルガンベイは非日常を味わえるトリップ先としてサーファーを中心に世界中から注目され初めています。
昨年からはASPのビッグイベントも開催されるようになり、今年の夏に行なわれたWLT&ウィメンズ6スターも最高のコンディションに恵まれ、参加した選手達も口々に「最高の場所だ!」とコメントを残していました。

アルガンベイ、ヒッカドゥワはハルさんがOPENしたサーフショップ「A-frame」の影響もあり、日本人に対してフレンドリーに接してくれるローカルが多いそうです。
もし、サーフトリップの行き先に悩んでいる方がいたら、アルガンベイ、ヒッカドゥワを候補に入れてみてはどうでしょうか?