非会員上部PR枠用
 

『Quiksilver Pro France』は残り12人に絞られてきた!

2011-10-10 更新
20111010ke


現地時間10月5日にスタートしたASPワールドツアー第8戦『Quiksilver Pro France』は翌日の6日にR2のH4から再開しましたが、怪しい雲と共にオンショアが強まってしまい、この日進行したのは5ヒートのみ。
2日間のレイデイ(8日はエクスプレッション・セッションのみ開催)の後、コンディションが整った9日にディレクターのミカエル・ピーコンによってゴーサインが出され、R3の全てのヒートが終了。

会場のフランス南西部・ホセゴーの「LA GRAVIERE」は公式3-5ftレンジのオフショア、クリーンなフェイス。基本的には’良い波’だったものの、ヒートによっては波数が少なく、不安定なコンディションにR3のH1では今イベントを2年連続で制していミック・ファニング(AUS)がテイラー・ノックス(USA)に敗退する場面も...。

そんな中、H6に登場したケリー・スレーター(USA・写真上)はレフトの波に狙いを絞り、前半に9.00。後半に7.90のバックアップスコアを手に入れ、ローカルのワイルドカードをコンビネーションに追い込んで圧勝!
「あまり良い波が来ない時間帯でのヒートだったから、ちょっとナーバスになったよ。最後にはそんなの吹っ飛んでいたけどね。丁度、潮の変わり目だったから、レフトの波の方がスコアが出やすくなり始めるだろうなと考えていたんだ。案の定、それがオレのベストな2本になったのさ」とヒートを振り返ったケリー。

タヒチ、NY、CAと3戦連続でオーウェン・ライト(AUS)とファイナルを戦い、2勝1敗で勝ち越したケリーですが、オーウェンを始め、若いサーファーには刺激を受けているようで、「以前からオーウェンはドンドン上手くなっているなって思っていたよ。それでもオレはまだこの舞台にいる。嬉しいことだね。他の若い選手達も素晴らしい。デーンにジョーディ、ジュリアン、それにオーウェン。彼らはもの凄いことをしているよ。若い頃は常に年上の選手を参考にしていたけど、今は若い選手達がどんなラインを取っているのかに注目しているんだ」と話していました。

今シーズンは7戦中、3戦で優勝し、早くも11回目のワールドタイトルが見えてきたケリー。R2でジョエル・パーキンソン(AUS)が敗退したことで、更にその可能性が大きくなったと言えます。
ちなみにケリーは意外にもフランスでの優勝経験が無く、今回は初優勝を上げて11回目のタイトルに華を添えたいところでしょう。

20111010jo


この日、ケリーのヒートと同じくらい注目されていたのはR3のH7、ジョーディ・スミス(ZAF・写真上)とデーン・レイノルズ(USA)のカードでしょう。
ケリーのヒートとは対照的にライトの波にスコアが出やすく、序盤はジョーディがビッグカービングを連発して7.83。次にフローターで上手くつないで6.33を叩き出し、早くもデーンをコンビネーションスコアに追い込みます。
後半はデーンがファーストボトムターンから目の覚めるようなエアリアル、カービングを披露して8.50を返しますが、バックアップスコアが足りず、ジョーディーがラウンドアップ!
同じ年にクオリファイを果たし、ゴールデンルーキーと呼ばれていた両者。タイプは全く違うものの、近年の世界のサーフィンのレベルを上げてきた立役者には間違いありません。

ヒート終了後のインタビューでは、「決して悪い波では無かったけど、潮が少し上げてきて波数が少なくなっていたよね。今は勝ててストークしている。良い形のランプがあって、デーンもそれを見つけたと思うよ。序盤に良い波を手に入れてスコアを重ねたかった。アウトではリラックスムードさ。オレ達は今週ずっと一緒にサーフィンしていたし、その延長みたいな感じだったからね」とコメント。

2011年のASPワールドツアーは11戦中のベストな成績、9戦のポイント数でワールドタイトルを決めるためにタヒチでの肋骨の負傷の後、2戦連続で欠場したジョーディにも僅かながらチャンスは残されていますが、本人はそんなに甘いものでは無いと思っているようです。
「奇跡でも起こらない限り、タイトルレースに戻ることは出来ないよ。2イベントも逃した今の状況では、ワールドタイトルを狙おうなんて思わないね。ケリーに大きなチャンスがあり、オーウェンも良い位置にいる。他の選手はコンテストにいても、それを見ているだけさ」とジョーディはタイトルレースについて話していました。

20111010ga


2011年の後半戦からツアーの仲間入りを果たしたガブリエル・メディナ(BRA・写真上)はゴールデンルーキーと呼ぶには少し及ばないものの、エアリアルをスタンダードなマニューバーとして取り入れたライディングにプラスアルファが加われば、トップシードを脅かす存在になることも十分に考えられます。
R3のH5では終了間際に綺麗なエアーリバースを決めて7.73をスコア。ビード・ダービッジ(AUS)を見事に逆転し、ツアー2戦目にしてR4行きが決定しました。
「オレにとっては凄い厳しいヒートだった。ビードは凄いサーファーだからね。ラスト数秒でなんとか逆転することが出来たって感じさ。フランスは特別な場所なんだ。2年前に’キング・オブ・グロム’で優勝し、今はそのメインイベントに参加出来ている。とても気分が良いね。波も天気も最高!一緒にここに来てサポートしてくれている家族も喜んでいるよ」とガブリエル。

まだ17歳のガブリエル。あと10年経ってもツアーの平均年齢付近ですから、まだ無限大の可能性が広がっていると言っても過言では無いでしょう。

その他にR3を勝ち上がった主な選手は、オーウェン・ライト(AUS)、タジ・バロウ(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)など。
ジェレミー・フローレス(FRA)はヒート中に足首を負傷。R4に出場出来るかは未定です。

ネクストコールは現地時間10月10日の午前8時(日本時間の同日午後3時)で、コンディションが良ければR4のヒート1から再開します。
ちなみにR4は敗者が出ないラウンド(1位はQFへ。2位と3位はR5へ)なので、各選手共にリスキーなライディングを繰り出してきます。
イベント毎に進化しているライブ中継で世界トップレベルのサーフィンをチェックしてみては?

『Quiksilver Pro France』公式サイト
http://quiksilverlive.com/profrance2011/(PC用)

『F+ SURF』では、独自のコンテストレポートや、日本語字幕付きASPオフィシャル動画が見れます。
(BCMスマフォ会員は無料)

photo: ASP Covered Images

「コンテストリポート」一覧へ