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『Quiksilver Pro France』は17歳のブラジリアンが制した!

2011-10-13 更新
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ケリー・スレーター(USA)が3勝を上げ、11回目のワールドタイトル獲得に王手をかけた状況で突入したヨーロッパレッグのファーストイベント『Quiksilver Pro France』が現地時間10月12日に終了。

ファイナリストは2011年の後半戦にツアーの仲間入りをしたばかりのガブリエル・メディナ(BRA)とNYで5位、CAで3位と着実に実力を上げているジュリアン・ウィルソン(AUS)の二人が選ばれ、ヒートがスタート。
序盤はガブリエルが7.83を手に入れたものの、バックアップスコアが足らず、7.00、8.50をスコアしたジュリアンがリード。更にジュリアンは7.60を重ねて差を広げます。
後半、ガブリエルはレフトのセットにテイクオフ。ファーストターンからエアリアル、ターンからスピードをつけてフィニッシュに高いエアリアルをメイク!コールされたスコアは9.17とジュリアンを僅かに上回り、土壇場で逆転に成功!
ツアー2戦目で早くも優勝を決めました。

「こんな素晴らしい気持ちになったことは初めて!ファイナルに辿り着くまでの間も凄い人達を倒し、今はここにいる。最高の気分だね。サポートしてくれた友人、家族、神に感謝している。オレにとって素晴らしい一週間だったよ。たった2年前の’キング・オブ・グロム’(同時開催のジュニアイベント)で優勝し、今日はメインイベントで優勝した。まるで夢みたいさ」と表彰台で優勝の喜びを表していたガブリエル。

17歳のガブリエルに22歳のジュリアン。明らかにツアーの平均年齢よりも若い両者は、回転系の’ローテーション’と呼ばれるエアリアルを完璧にマニューバーの一部に取り入れ、プライドが高いと言われているフランス人の心もオープンにさせる程、革新的なサーフィンを披露していました。

「ファイナルは楽しんだよ。ジュリアンは凄いサーファーだし、彼の優勝に対する執念を知っていたから決して気は抜けなかったけどね。最後の波はビッグスコアが必要だったから、オレの全てを投入したよ。今は勝てて本当にハッピーさ」とジュリアンとのファイナルを振り返っていました。

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(ガブリエル・メディナ)
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(ジュリアン・ウィルソン)

未だにMCが「ジュリアンと言えば’スシロールだよね’」と話す程、19歳の時に世界に披露したオリジナルエアリアルの印象が強いジュリアン。
あれから3年。ツアー1年目から表彰台を狙える実力を付け、早くも優勝まであと一歩の位置まで上昇してきましたが、今回は惜しくも手が届きませんでした。
ファイナル終了後のインタビューでは、「気分は良いさ。表彰台に立ててハッピーだね。オレにとって素晴らしいイベントだったし、ガブリエルには’おめでとう’と言いたいね。彼はこのフランスで驚くべき活躍をしていたよ。子供の頃からこのイベントには思い出があるんだ。アンディとケリーが戦った場所に今オレがいるなんて、最高さ。次のポルトガルでは優勝を狙いたいね!」と話していました。

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NY、CAと同様にフランスでもエアリアルが勝負の決め手になったヒートが多かったのですが、テイラー・ノックス(USA・写真上)は1人だけ異彩を放ち、パワフルなフルレールターンを武器にラウンドアップを重ねていました。
残念ながらSFでガブリエルのパーフェクト10を含むエアーショーに抑えられてしまったものの、玄人好みのライディングは40歳になった今でも健在でした。
「しばらく振りの良い成績って感じかな。最後は’メディナ・エアライン’の攻撃に遭ってしまった(笑)けど、結果には満足しているよ。サーフィンの調子も本当に良かったし、最高のサーフボードにも出会った。来週のポルトガルでは、ビッグバレルが期待出来そうなんだ。他にも後半は面白そうなイベントが続くから、このまま勢いに乗りたいね」とテイラーはコメントを残していました。

タイトルレースに目を移すと、やはりケリー優勢の形は変わらず。僅かなチャンスが残されていたジョエル・パーキンソン(AUS)がR2、オーウェン・ライト(AUS)がR5で敗退したため、ポイント差は更に広がったことになります。
数字上では10月15日からポルトガルでスタートする『Rip Curl Pro』の一つ先、サンフランシスコで開催される『Rip Curl Search』でケリーの11回目のワールドタイトルが決定する可能性があります。


ASPワールドツアー第8戦
『Quiksilver Pro France』結果
1位 ガブリエル・メディナ(BRA)
2位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)
3位 テイラー・ノックス(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)
5位 ミシェル・ボウレズ(PYF)、ケリー・スレーター(USA)、アレホ・ムニーツ(BRA)、タジ・バロウ(AUS)

2011年ASPワールドツアー
『Quiksilver Pro France』終了後のランキング
1位 ケリー・スレーター(USA) 50,150pt
2位 オーウェン・ライト(AUS) 43,900pt
3位 ジョエル・パーキンソン(AUS) 35,900pt
4位 タジ・バロウ(AUS) 34,450pt
5位 ジョーディ・スミス(ZAF) 34,000pt

『Quiksilver Pro France』公式サイト
http://quiksilverlive.com/profrance2011/(PC用)

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photo: ASP Covered Images

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