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『Rip Curl Pro Portugal』ファイナルデイも最高の波に恵まれた!

2011-10-20 更新
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冬の北西ウネリが入ったポルトガルは極上の波が堪能出来ると世界中に示したASPワールドツアー第9戦『Rip Curl Pro Portugal』が現地時間10月18日に終了。
コンテスト初日から世界のトップ選手達は会場の「Supertubos」で数えられない程のバレルをメイク。パーフェクト10が4本。9や8ポイント台が大量にスコアされ、ドリームツアーの名に相応しい素晴らしいコンディションの3日間でした。

ファイナルは11回目のワールドタイトルに王手をかけているケリー・スレーター(USA)と年々勢力を増しているブラジリアンの牽引役、 アドリアーノ・デ・スーザ(BRA)のカード。
夕日をバックに多くのギャラリーが見守る中、序盤にライトのクリーンなバレルをメイクしたのはアドリアーノ。パーフェクト10のアピール(写真上)には届かなかったものの、9.00のコールにブラジリアンのサポーターは大騒ぎ!
ケリーも後半にディープなレフトを手に入れ、7.90を返していましたが、6.67のバックアップスコアを重ねたアドリアーノがトータル15.67で上回り、今シーズン2勝目を飾りました。
優勝を決めた後は後輩のジャドソン・アンドレの情熱的!?なハグを受け、仲間達と共に揉みくちゃになりながら表彰台へ。

「ケリーはオレのヒーロー。サーフィンを始めた頃からのね。すでにレジェンドと言える彼と戦えるなんて、夢が叶うよりも更に特別なことだと思うんだ。彼は他の誰よりも影響力があるし、借りだって沢山あるさ。このイベントは信じ難いような最高の波が続いていたよね。主催者のリップカール、サポートしてくれたポルトガルの人々に感謝するよ」とアドリアーノ。

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2006年、10代からワールドツアーを転戦しているアドリアーノ。2008年からはトップ10をキープしており、キャリア最高は2009年の5位。
今回の優勝でランキングを6位から3位にアップさせ、残り2戦に挑みます。
「今年は成績にムラがあるけど、ここポルトガルとブラジルで優勝出来た。特にこんな素晴らしいコンディションで勝つことが出来たのは特別と言えるよ。ワールドタイトルまでは考えてないけど、良い成績で今シーズンを終えたいね」とアドリアーノは話していました。

ポイント差を考えると11回目のワールドタイトルは、ほぼ決定。あとはいつタイトルが確定するかに焦点が移っているケリー。2位のオーウェン・ライト(AUS)がR3で敗退してポイント差が更に広がった今、条件は次のサンフランシスコで9位以上。つまり、R3を勝った時点で最終戦を待たずにタイトルが確定します。

もちろん、本人もそのことは承知の上でインタビューに答え、「本当に見事なイベントだったね。こんなに9や8ポイント台が大量に出てしまうのは稀だし、みんなバレルをのことしか頭に無かったさ。素晴らしい時間を過ごせたよ。ファイナルに関しては唯一と言えた最高の一本を優先権のミスでアドリアーノに奪われてしまった。でも、この結果で確実にオレは有利になったね。次のサンフランシスコの波も期待しようぜ」と話していました。

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ケリーは別格として世代交代が進んでいる2011年シーズン。ベテランのタジ・バロウ(AUS・写真上)は運にも見離されており、多くのイベントでファイナルデイまで残っても、あと一歩が足らず...。
今イベントでもケリーとのSFで9.80と7.07をスコアしながら、ラスト数分にレフトのディープなバレルメイクでパーフェクト10を返され、敗退。
この二人はNYのSFでも対戦しており、同じようなシチュエーションでケリーがラウンドアップをしているため、タジの落胆度は相当なものでしょう。
「あれじゃ〜言葉も出ないね。二人共、良い波を手に入れた後だった。オレはボードを折ってしまい、パドルアウトしている時に彼があのヒート最初のレフトの波に乗ったんだ。すぐに10ポイント出るなって思ったさ。まだヒートの余韻が残っているよ。イベント的には凄い良かった。今までのベストと言える波もあった程だね」とタジ。

トータルランキング5位と決して成績は悪くないタジですが、今シーズンは苦笑いでインタビューを受けるシーンが多いような気がします。

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全11戦で争われる2011年のASPワールドツアーも残り2戦。次は11月1日〜12日にツアー初のサンフランスシコを舞台にして行なわれる『Rip Curl Pro Search San Francisco』です。

ASPワールドツアー第9戦
『Rip Curl Pro Portugal』結果
1位 アドリアーノ・デ・スーザ(BRA)
2位 ケリー・スレーター(USA
3位 タジ・バロウ(AUS)、ビード・ダービッジ(AUS)
5位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ヘイター・アルヴェス(BRA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、ジョエル・パーキンソン(AUS)

2011年ASPワールドツアー
『Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 ケリー・スレーター(USA) 58,150pt
2位 オーウェン・ライト(AUS) 46,650pt
3位 アドリアーノ・デ・スーザ(BRA) 42,450pt
4位 ジョエル・パーキンソン(AUS) 41,100pt
5位 タジ・バロウ(AUS) 40,950pt


『Rip Curl Pro Portugal』公式サイト
http://live.ripcurl.com/index.php?portugal2011(PC用)

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photo: ASP Covered Images