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『Rip Curl Search』R4終了!ケリーのタイトル決定!

2011-11-07 更新
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サンフランシスコのオーシャンビーチで開催中のASPワールドツアー第10戦『Rip Curl Search』は3日間レイデイが続いていましたが、新しい北西ウネリが入った現地時間11月6日に再開。
R3のH11からスタートし、敗者が出ないR4(1位はQFへ。2位と3位はR5へ)の全てのヒートが終了しました。

ASPの計算ミスによって11回目のワールドタイトルが未確定と発表されていたケリーは、R4のH2に登場。
控え室からビーチに登場した瞬間(写真下)から多くのギャラリーの声援を浴び、まるで格闘技イベントでヒーローが登場したかのような風景でした。

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ケリーが本当にワールドタイトルを手に入れる条件は、サンフランシスコか、次のハワイで僅か1ヒートを勝ち上がるだけ。ケリーにしてみれば、とても簡単なミッションですが、この日のコンディションはオンショアに加えてダンパー中心の厳しい波。
それも対戦相手はこの手の波を大好物とするガブリエル・メディナ&ミゲル・プーポのヤングブラジリアンコンビ。
ケリーがどのようにして二人を料理してタイトルを決めるのか?ビーチを埋め尽くしたギャラリー、ライブ中継を見ている世界中のファンが思ったことでしょう。

いざヒートが始まると、自分の子供でも不思議では無い年齢の二人を相手にケリーはキングらしいライディングを披露。
序盤に6.60、8.07をスコアすると中盤には強烈なダンパーにフローター(写真下)を仕掛けてダメ押しの9.10を叩き出し、完全に主導権を握ります。
終了間際にはガブリエルがローテーションと呼ばれる回転系のエアーを綺麗にメイクしますが、8.10と逆転に必要だった9.94には届かず、ケリーのラウンドアップが決定。
この時点で11回目のワールドタイトルが確定しました。

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「これで確かになったね。ストークしているよ。あの話を聞いた時は動揺したし、ジョークかなと思ったさ。まあ、ASPに悪気は無いんだし、ミスは誰だって起こすさ。あと1ヒートの勝ちって簡単そうに思えるけど、凄いエアリアルを武器にしているキッズ達が相手だったから、ちょっとタフだったよ。出来ればオンショアのダンパーブレイクよりも、オフショアの大きなバレル勝負でやりたかったね。予想も出来ないような波で、エアーには難しい感じだった。着地するにもダンパー過ぎだったしね」とケリー。

すでに盛大なセレモニーは行なってしまったため、今回は簡単なインタビューで終わってしまった本当のタイトル確定。
ケリーは苦笑いで、「拍子抜けしちゃったよね。あの時(R3を勝った日)はママにメールで報告したんだ。何故、タイトルに対して感情が高ぶらなかったのかなって...。これはオレの職業だから、自分でシチュエーションを把握しておくべきだった。誰の責任でも無いよ。過去にもミスはあったしね。今回の件に関してはちょっとおかしいと思って、オレがレナート(ASPのツアーマネージャー)に電話して確認したんだ。あの日の翌朝、’ダン・パトリック・ショー’(元ESPN名キャスターのラジオ番組)に出演する予定だったけど、まだ確定してないんじゃないか?ってね。数日間は波が悪くて出来ないだろうなって分かっていたから、この件を整理するのに調度良かった。おかげで再び集中することが出来たのさ」とコメント。

実は今回の計算ミスについてケリーは自らASPに報告したということ。
一般的に考えるとミスでは済まされないような話ですが、過去に10回、この日に11回目のタイトルを決めたケリーは、ASPに対して紳士的な対応をしていました。

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コンテストの方は、ケリーのタイトル確定の方にも見せ場があり、R4のH4では、ジョシュ・カー(AUS・写真上)がラスト数分で高さのあるローテーションをメイクして9.53をスコア。対戦相手のジョエル・パーキンソン(AUS)を逆転してラウンドアップ!
「波が良かった時も、オレ自身は波を上手く見つけることが出来なかったから、今日は目の前に入ってきた波を手当たり次第乗ってみたのさ。待ち過ぎると何も手に入れられないことがあるからね、オレは動き回っている方が合っているみたい」とヒートを振り返ったジョシュ。

ヒート中はメイクこそ出来なかったものの、2回転を入れたエアーにもチャレンジし、この日最高のエアーショーを披露。
フランス、ポルトガルのヨーロッパレッグは早いラウンドで敗退していたジョシュでしたが、今イベントではQF、最低でも5位を確定させており、シーズン最高位の3位(J-bay)か、更に上の表彰台に期待がかかります。

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その他にもキーレン・ペロー(AUS)、アレホ・ムニーツ(BRA)がR4を1位で通過してQF行きを決めています。
なお、R3ではパトリック・グダスカス(USA・写真上)が素晴らしい’ゴーキンエアー’をメイクしてジョーディ・スミス(ZAF)を抑えたものの、着地で足首を負傷してしまい、R4は欠場。R5で復活出来るかも未定となっています。

ネクストコールは7日の朝7時30分(日本時間8日深夜0時30分)です。

『Rip Curl Search』公式サイト
http://www.live.ripcurl.com/?search2011(PC用)


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photo: ASP Covered Images