JPSAショートボード最終戦『ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ』終了!
2011-11-15 更新

グランドチャンピオンが未確定のまま最終戦にもつれ込んだ2011年のJPSAショートボード。
男子は田中英義と高梨直人、女子は庵原美穂と谷口絵里菜が共に3位以下を引き離して最後の戦いに挑みました。
舞台はバリ島のクラマス。11月7日〜10日に開催されたロングボード最終戦の後、すぐにプロトライアルがスタートし、12日からはメインラウンドが行なわれ、現地時間11月14日にグランドチャンピオンが決定!
メインラウンド初日の12日は南西よりのグランドスウェルによって頭位のセットが入り、早い時間帯は風も弱く、クリーンなグッドコンディション!
プロトライアルを勝ち上がってきた加瀬優、浜瀬海、山中海輝。女子は都寿子、鈴木香那、岡野尚子がR1を通過して今シーズン最後のプロ合格を決めました。
R1ではハイエストヒートスコア11.25を叩き出した宇野将史を筆頭に加藤周平、進藤晃、山中海輝、北田力也などがラウンドアップ。
女子はR1からトップシードの選手が登場し、タイトル争いをしている庵原美穂、谷口絵里菜が順調に次のラウンドへ。
特に谷口絵里菜はMCから「エリオ」と呼ばれるほどの男勝りのターンを重ね、女子のハイエストヒートスコア13.00をメイクして他の選手を圧倒していました。
エントリー数が少ない女子はR1の次がQF。前途の二人に加えて、今シーズンはASPイベントに焦点を当てていた大村奈央、大洗戦で1勝を上げている女子高生プロ・水野亜彩子、ロングボードとのダブルエントリーの上田純子などがSF進出。

13日はサイズダウンながらムネ前後はあり、早い時間帯は風も弱く、サーファブルなコンディション。
男子のR2、R3と歴代チャンピオンによるスペシャルイベント「LEGENDARY OF SURFING」が開催されました。
R2では田中樹がクラマスのクリーンなフェイスを縦横無尽に駆け巡り、9.50を含むトータル17.75をスコア。このヒートでは北田力也も7.50をメイクするなど、ハイレベルな戦いが繰り広げられていました。
他にもタイトル争いをしている田中英義と高梨直人が順調にラウンドアップ。
一方、田嶋鉄兵、辻裕次郎などと共にASPを転戦していた昨年のJPSAチャンピオン大澤伸幸が早くも敗退...。
続くR3でも田中英義と高梨直人のペースは落ちず、共に1位通過でQFへ。
この時点でタイトルの可能性があるのは田中英義と高梨直人、3位の田中樹のみ。
田中英義と高梨直人の優勢は変わりませんが、もしも両者がファイナルに残れず、田中樹が優勝すれば逆転もあり得る展開に...。
3年連続でクラマスを制してダークホース的存在だった林健太はR3で姿を消していました。
「LEGENDARY OF SURFING」では、川井幹雄、善家誠、添田博道、久我孝男、糟谷修自、関野聡、沼尻和則、河野正和。その他にバリのレジェンド、カトゥ・メンダ 、ワヤン・ピッチャが2ヒート行ない、若い選手達にも刺激を与えていました。

14日の最終日。クラマスにしては小振りなサイズながら風は弱く、雨季ながら青空が顔を出したグッドコンディション。
QFでも田中英義、高梨直人、田中樹は絶好調。3人共にハイスコアを出してラウンドアップを決め、SFではペペン・ヘンドリックを含めた直接対決に!
このSFは事実上のファイナルとも言えるハイレベルな戦いとなり、田中英義がビッグカーブを決めると田中樹がエアリアルを返すなど、全く目の離せない展開になっていました。
結果は僅か2本でトータル16.50を揃えた田中英義が1位通過。高梨直人が4位敗退となったため、この時点で田中英義の5年振りのグランドチャンピオンが決定!

ファイナルは田中英義、田中樹、中村昭太、ダレン・ターナーの4人ヒート。
中村昭太のエアリアルを皮切りに空中戦となり、後半にはカービングにこだわっていた田中英義でさえエアーにチャレンジする場面がありましたが、8.85を含むトータル16.85を叩き出した中村昭太が今シーズン最後のJPSAで優勝を決めました!

女子はSFで谷口絵里菜が敗退した時点で庵原美穂のグランドチャンピオンが確定。
ファイナルでは大村奈央が他の選手を圧倒するライディングで8ポイント台を2本まとめて2位以下をコンビネーションスコアに!
3人が追い上げてきた後半にはダメ押しの8.85を重ね、トータル17.45で優勝!
なお、過去に3年連続グランドチャンピオンを獲得した浦山哲也が今イベントで引退。最終ヒート後には田中樹、田中英義に担がれ、涙ぐむ場面も..。
USTREAMでのライブ中継が始まった今シーズンはMCでも活躍していた浦山哲也。
今後は裏方として日本のサーフィン業界をしっかりと支えてくれることでしょう。

JPSAショートボード最終戦
『ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ』結果
1位 中村昭太
2位 田中英義
3位 田中樹
4位 ダレン・ターナー
女子
1位 大村奈央
2位 庵原美穂
3位 田原啓江
4位 水野亜彩子
2011年JPSAロングボード
■グランドチャンピオン
田中英義
庵原美穂
■ルーキーオブザ・イヤー
川畑太志
武知実波
JPSA公式サイト
http://www.jpsa.com/(PC用)
photo: 日本プロサーフィン連盟(JPSA)
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