『Billabong Pipe Masters』初日はジョン・ジョンが10ポイントライド!
2011-12-09 更新

『Vans Triple Crown of Surfing』のセカンドイベント『Vans World Cup of Surfing』が終了した時点でビッグスウェルが予想されていた『Billabong Pipe Masters in Memory of Andy Irons』が現地時間12月8日にスタート!
24ヒートがデュアルフォーマット(マンオンマンヒートを2つ同時進行)で進行し、R2が終了しました。
公式10-15ftのバンザイ・パイプラインはセカンドリーフからサードリーフで割れるナーリー(危険)コンディション。
ワイプアウトで餌食になったサーフボードは数知れず、ドルフィンスルーだけでサーフボードが折れる程の計り知れないパワー。更にローリー・ターナー(AUS)が2度の脱臼で病院行きというハプニングもあった一方、今シーズン最高のバレルも姿を現し、まさに「リアルパイプライン」での戦いになりました。
この日のコンディションでは、デーン・レイノルズ(USA)を始め、エイドリアン・バッカン(AUS)、ジャック・フリーストーン(AUS)、コロヘ・アンディーノ(USA)でさえも精彩が無く、『Billabong Pipe Masters』ならではの特別フォーマットによって参加していたパイプラインのスペシャリストがローカルナレッジを最大限に活かし、ジェイミー・オブライエン(写真下)、イアン・ウォルシュなどが最高のパフォーマンスを披露。
ケリー・スレーター(USA)などのトップシードが登場するR3を前にトップ34のメンバーの大半が姿を消すという異例の状況に...。

R2のH4では、ジョン・ジョン・フローレンス(写真最上部)が磁石のようにバレルになる波を引き寄せ、1本の波で2回のディープなバレルをメイクし、今イベント初のパーフェクト10をスコア!
マウイ出身のカイ・バーガーも決して悪くないライディングを披露していましたが、ジョン・ジョンが一枚上手だったようです。
「あの波はテイクオフしてすぐにバレルに入って前が見えなかったんだ。本当に先が分からないまま、もう一つのバレルに入ったって感じ。楽しかったよ。波は凄い!こんな最高のパイプは久々さ。みんなが見えないだけで、沢山の良い波が余っているし、もったいないね」とヒートを振り返ったジョン・ジョン。
『Vans World Cup of Surfing』で優勝し、トリプルクラウンの栄冠に王手をかけているジョン・ジョン。
僅差で2位につけているアダム・メリング(AUS)も勝ち上がっているため、まだ勝負の行方は分かりませんが、この日のライディングを見る限りでは、アダムよりも格段に有利と言えるでしょう。

『Vans World Cup of Surfing』並び、ワールドツアーの最終戦でもある今イベントは、下位の選手にとって正念場とも言えます。
ワールドランキング32位のフレッド・パターチアは一つでもヒートを通過してポイントを稼ぎたいところでしたが、R1で対戦した同じハワイアンのエヴァン・ヴァリエ(写真上)を相手にロースコアしか出せず、早くも敗退することに...。
ヒート終了後のインタビューでエヴァンは、「フレッドは運が悪かっただけさ。凄いサーファーだと思うし、彼が脅威になることは間違いないから、同じヒートで戦うことを望んでいなかったよ。オレは幸運にも良い波に乗れただけ。もし、フレッドがツアーに戻る気があるなら、それは十分可能だと思うよ」とコメント。
ちなみにエヴァンはこの日最初の9ポイント台となる9.33を叩き出し、トータル18.16のハイエストヒートスコアをメイク。
R2でも快進撃は止まらず、ミゲル・プーポ(BRA)をコンビネーションスコアに追い込んでラウンドアップを決めています。
「波に乗った本数は少なかったけど、あの一本はかなり良い感じだったね。とにかくデカかった。インサイドにも良い波はあったけど、それを狙うのは違うと思ったんだ。アウトの波を乗った方が距離も乗れるし、スコアも出る。9.33を出した波は最高だったよ。テイクオフは考えている以上に時間がかかり、ボトムまで降りたらラインをセットするだけ。パイプラインの波を滑る気分は世界で一番さ!」とエヴァン。
他にも多くのハワイアンが最高の波と褒め称えていたこの日のパイプライン。
ライブ観戦をしていた方は、PCやスマートフォンを前に興奮していたのでは?
日本語ライブ中継のMC、ニック・ミタと田嶋鉄兵、解説者の脇田貴之も終始大声を上げて現場の臨場感を伝えていました。
特に脇田貴之の経験者ならではの的確なコメントは「目からウロコ」。更にリアムやシエィ・ロペスが登場したり、最終戦ならではのスペシャルなショーはサーファーなら見ないと損!と断言出来ます。

再開が予定されている現地時間12月9日にはウネリが落ち着く傾向となり、更に良いコンディションが期待出来ます。
ライブ中継は日本時間10日の早朝〜お昼前にかけて行なわれる予定。
『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト
http://vanstriplecrownofsurfing.com/l(PC用)
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photo: ASP Covered Images
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