『Hang Loose Pro』&『Breaka Burleigh Pro』終了!
2012-02-12 更新

2月第2週にブラジルで6スター『Hang Loose Pro』、オーストラリアで4スター『Breaka Burleigh Pro』が開催されました。
まず、グレードが高い『Hang Loose Pro』の方はトップブラジリアンに加えて北米勢が多数エントリーし、会場の「Cacimba do Padre beach」は十分なウネリに風も合ったグッドコンディション!
大きな岩の近くから割れるレフトを中心にピークから掘れ上がるパイプラインカインドのソリッドな波はプライムイベントに相応しく、ただでさえ熱狂的なブラジリアンギャラリーも終始テンション高めといった状況でした。
ファイナルは昨年19歳にして2回のプライムイベントを制しているミゲル・プーポとQFでガブリエル・メディナをコンビネーションスコアに追い込んで勝利したジョアン・ダ・シルヴァのブラジリアン対決。
序盤に8.77をスコアしたミゲルが主導権を握り、後半には7.33のバックアップスコアを重ねて優勝。
ジョアンは中盤に9.33を叩き出したものの、後が続かなく逆転には至らず...。
「自国ブラジルでの優勝が喉から手が出るほど欲しかったんだ。昨年は北米のプライムで2回優勝したけど、ここで勝って強さを示したかったのさ。凄いチューブだったね。ジョアンとのファイナルを制することが出来てストークしている。彼は友人のメディナ(ガブリエル)を昨日倒したんだ。あれには動揺したよ。メディナの母親に’お返しをして!’なんて言われちゃったし、ちゃんと達成出来て嬉しいね」と表彰台でのインタビューに答えていたミゲル。
強豪揃いの今イベントでベスト10スコアの半数を占めていたミゲルの活躍は目を見張るものがありました。
SFではパーフェクト10を含む19.77のハイエストヒートスコアもメイクし、優勝へのシナリオを完璧なものに仕上げていました。
「あれはパーフェクトな波だったね。ドロップしてから出来るだけストールし、後はインサイドのバレルを楽しんでパーフェクトスコアが出たのさ。チューブから出た後、とてもリラックスしていたから、10ポイントを確かなものにするためにエアーも入れてみたんだ」とSFを振り返ったミゲル。
2月下旬からスタートするワールドツアーの開幕戦も暴れまくってくれることでしょう。

『Hang Loose Pro』とは対照的に4スター『Breaka Burleigh Pro』は大きなウネリが入らず、アクション勝負。
ファイナルデイは朝から風の影響も入ってしまったものの、会場のバーレーヘッズはポイントブレイクらしく形は良く、順調にスケジュールが進行しました。
ちなみにメインスポンサーの「Breaka」は牛乳メーカー。一般的なニュースでもサーフィンが取り上げられることが珍しくないオーストラリアならではのイベントと言えるでしょう。
4人ヒートのファイナルでリードしたのはミック・ファニングとジュリアン・ウィルソン。共に8pt台のハイスコアを叩き出し、ジョシュ・カーとビード・ダービッジに大差を付けてクロスゲームを続けます。
後半はジョシュがインサイドのクローズセクションで高さのあるローテーション(回転系のエアリアル)を決めて9.23をスコア。
残り時間5分で7.11が必要だったジョシュはすぐに波をキャッチして再び綺麗なエアリアルをメイク。6.80でミックを抜かして2位にアップしますが、トップのジュリアンには僅かに及ばず...。
ジュリアンは最後の波で7.77を重ね、トータル16.54で今シーズン初優勝を決めました!
ファイナル終了後のインタビューでジュリアンは、「素晴らしいイベントだったよ。色々なサーファーと戦うのを楽しみにしていたし、ファイナルのメンバーはその中でも最高の人達だったね」とコメント。
世界的にも有名なブレイク「ヌーサ」の近く、サンシャインコースト出身のジュリアン。ファイナルではローカルの3人を相手にクレバーな試合運びをしていたのが印象的でした。
ルーキーイヤーとなった昨年は年下のガブリエル・メディナに主役を横取りされたような形でしたが、コンスタントに上位に食い込み、トータル9位でフィニッシュ。
プライムイベントではポルトガルで一勝を上げており、ワールドツアーでの優勝も遠い話では無さそうです。
「’Quiksilver Pro’の準備は万全さ。いよいよワールドタイトルのシーズンが始まるね。今回は全てのヒートでパフォーマンスを強化したんだ。優勝出来て気分は良いし、頭の中のモヤモヤも解消出来たよ」とワールドツアー2年目の開幕を前に意気込みを語っていました。

なお、日本人最高位となった加藤嵐はRound of 32でジャック・フリーストーン(AUS)などを抑えて1位通過でQF進出を決めたものの、ミック・ファニング、ジョシュ・カーの最強ローカルに完璧に抑えられてしまい、13位でフィニッシュしています。
次の注目イベントはシドニー近郊のサーフタウン・マンリーで2月13日〜19日(ジュニアは11日〜)に開催される6スター『Australian Open』です。
ジョエル・パーキンソン(AUS)、タジ・バロウ(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)などのトップ選手に加え、日本からも辻裕次郎、大澤伸幸、田嶋鉄兵、林健太などがエントリーしています。

6スター『Hang Loose Pro』結果
1位 ミゲル・プーポ(BRA)
2位 ジョアン・ダ・シルヴァ(BRA)
3位 リカルド・ドス・サントス(BRA)、ブライアン・トス(PRI)
4スター『Breaka Burleigh Pro』結果
1位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)
2位 ジョシュ・カー(AUS)
3位 ミック・ファニング(AUS)
4位 ビード・ダービッジ(AUS)
『Hang Loose Pro』公式サイト
http://www.hangloose.com.br/procontest2012/default.asp(PC用)
『Breaka Burleigh Pro』公式サイト
http://www.breakaburleighsurfpro.com.au/index.php(PC用)
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