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ASPワールドツアー第3戦『Billabong Rio Pro』開幕!

2012-05-10 更新
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オーストラリア、北米、ハワイに続くサーフィン大国になっている近年のブラジル。
サーフィンはサッカーの次に人気のあるスポーツとも言われ、ハングリーな精神と恵まれた身体能力を武器に今シーズンは補欠選手も合わせると9人のブラジリアンがワールドツアーの舞台で戦っています。

波のクオリティも高く、大西洋に面した長い海岸線にはサーフポイントが点在。ビーチには面積の少ないビキニ姿のガールズ達の姿も沢山あり、治安の悪さだけを除けば、サーフィンパラダイスと言えます。

そんなブラジルで現地時間5月9日にASPワールドツアー第3戦『Billabong Rio Pro』がスタート!
舞台はリオデジャネイロにあるレフトのポイントブレイク「Arpoador」で、公式2-4ftレンジのクリーンなコンディション。
初日はトップシードが活躍してビーチを盛り上げていました。

ケリー・スレーター(USA)が不在(ジャワ島でサーフィン中に踵を怪我し、タバルアで悪化したのが欠場理由)の中、ハイエストスコア&ハイエストヒートスコアを手にして最高の出だしを決めたのはジュリアン・ウィルソン(AUS・写真上)でした。
「フレディー(パターチア)が波の選択を誤ったこともあり、ラッキーだった部分もあるよ。オレがハイスコアを出したセットなんだけど、あれは後の方が良かったのに、フレディーは最初に乗ってしまったのさ。それにオレは待っていたポジションが最高だった。テイクオフした後、まだショルダーが無かったから上手く溜めてから当て込んだんだ。あの波では最初に大きな見せ場を作りたかったからね」とヒートを振り返ったジュリアン。

先週はローワー・トラッセルズでのプライム『Nike Lowers Pro』に参加していましたが、ファーストヒートでインターフェアを犯してしまい、パーフェクトに近いスコアを出したものの、敗退という苦い思いをしていました。
「ローワーズでは明らかにオレが悪かった。でも、今日の勝ちで少しは取り戻せたかな。ここに来てもフラストレーションはあったから、それを振り切る強いスタートにしたかったのさ。オレのヒートは波も良かったし、上手くやれてエキサイティングだったよ」とジュリアンは話していました。

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2010年にジャドソン・アンドレ、2011年にアドリアーノ・デ・スーザと今イベントは2年連続でブラジリアンがタイトルを獲得しています。
冒頭にお伝えした通り、それは彼らの実力が前提ですが、世界一と断言出来る熱狂的なサポーターの力も忘れてはいけません。

ブラジリアンのリーダー的存在、アドリアーノはケリーの代わりに出場したウィリアン・カルドソ(BRA)とカイ・オットン(AUS)を相手に一本目で7.50をスコア。後半に7.30のバックアップスコアを重ね、大観衆に見守られてR3行きを決めていました。
「’Arpoador’は心地良いね〜。ここは大好きな場所さ。アマチュア時代から良く来ているし、ここに戻ってくるのがいつも楽しみなんだ。再びWCTが開催されたのも嬉しいし、モチベーションも上がっているよ」と笑顔でコメントを残していたアドリアーノ。

今シーズンのアドリアーノは開幕戦2位、第2戦9位でトータル2位。カレントリーダーのケリーが不在の今イベントはトップになる大きなチャンス。
まだシーズン前半ですが、ブラジリアン初のワールドタイトル獲得に向けて大事な一戦になることは間違いないでしょう。
その件については、「ディフェンディングチャンピオンとしてのプレッシャーは大きいね。ケリーもいないことだし...。ここで上手くやればトップに立つことも出来る。タイトルにはまだ気が早いけど、みんなが期待していることは十分承知さ」と話していました。

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ブラジリアンと言えば、アドリアーノよりも最近注目を浴びているのが、ガブリエル・メディナ(写真上)でしょう。
シーズン後半からツアー入りした昨年に2勝。今年もプライム『Nike Lowers Pro』で優勝を上げたばかりで、「シンデレラボーイ」「スーパーボーイ」など、まだ興味本位ながら彗星の如く現れた18歳の天才少年に様々なニックネームが付けられ、まさに時の人になっています。

エースことエイドリアン・バッカン(AUS)、ヤディン・ニコル(AUS)とのH8では後半に6.67と7.57を重ねてリードを握っていましたが、最後は同じグーフィーフッターのエースに逆転されてしまい、R2の敗者復活戦行きに...。

このヒートは波数が少なく、僅かなミスも許されない展開。ガブリエルはインサイドセクションで得意のローテーション(回転系のエアリアル)をキッチリを決めていたものの、ラスト数分でセットを掴んだエースの運とそれを有効利用した技術が勝ったと言えるでしょう。
「ガブリエルはインサイドでかっ飛んでいたよね。オレは出来るだけ大きなセットを狙う戦略。ラスト3分にチャンスが舞い込んできたのさ」とエース。

実はエース(写真下)とガブリエルは『Nike Lowers Pro』のSFで対戦したばかり。その時は19.80 vs 8.43とガブリエルのワンサードゲーム。今回の勝利でエースは見事にリベンジを果たした形になりました。
「ガブ(メディナ)との間にライバル関係があったのは確かさ。なんと言っても5日前にローワーズでこてんぱんにやられたばかりだからね。そりゃ〜再対戦と聞いて燃えたよ。ライバル心があると同時に彼のことはリスペクトしている。素晴らしい素質を持っているし、今週も凄いパフォーマンスをしてくれると思うよ」とガブリエルよりも11歳年上のエースは大人なコメントを残していましたが、ヒート終盤に逆転した後もホーンが鳴るまで岩場ギリギリのピークに位置し、ガブリエルをピッタリとマークして執拗にプレッシャーを与えていたのが印象的でした。

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その他にR2をスキップしてR3へコマを進めた主な選手は、ジョシュ・カー(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)、オーウェン・ライト(AUS)、タジ・バロウ(AUS)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、ミック・ファニング(AUS)など。

なお、同時開催のウィメンズもR1が終了し、レイキー・ピーターソン(USA)、タイラー・ライト(AUS)、アレッサ・クイゾン(HAW)、レベッカ・ウッズ(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)、マリア・マニュエル(HAW)がR3行きを決めています。

ネクストコールは現地時間5月10日朝7時(日本時間10日夜7時)で、30分後に再開される予定。


『Billabong Pro Rio』公式サイト
http://wctbrasil.com/rio12(PC用)

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photo: ASP Covered Images

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