パーコがパイプとタイトルレースについて語る
2012-11-24 更新

今シーズンのASPワールドツアーは2009年以来、3年振りにタイトル争いが最終戦のハワイ・オアフ島のパイプラインに持ち込まれることになっています。
タイトルの可能性を持っているのは3人。
カレントリーダーのパーコことジョエル・パーキンソン(AUS・写真上)、3200ポイント差でパーコを追うケリー・スレーター(USA)、ケリーよりも更に3700ポイントの差があるミック・ファニング(AUS)です。
タイトルのシナリオはいくつかありますが、パーコが優勝すれば、他の二人の成績に関係無くパーコのタイトルが決定。
もし、パーコが13位、9位、5位の場合、ケリーは5位以上が必要。ミックは優勝が必要になります。
今まで目前まで迫りながら何回も逃してきた初のワールドタイトル。追いかけてくる相手がパイプラインとの相性が極めて良いケリーと、パーコは相当なプレッシャーを感じていると思います。
そんなパーコにアメリカのサーフメディア『STAB Magazine』がインタビュー。
その一部を抜粋してお伝えします。
『STAB Magazine』=Stab
ジョエル・パーキンソン=パーコ
■Stab: 「今年、すでに何回かインタビューした時はタイトルについて考えていないと言っていたけど、今はどう?」
パーコ:「少しは考えるようになったさ。だって、この状況で全く考えていないとは言えないでしょ。でも、タイトルよりも次のイベントのことに重点を置いている。それが今年上手くやれたことにも結び付くからね。とりあえずラウンド3までは勝たないとタイトルは難しい。パイプの最初のラウンドはローカルのワイルドカードと対戦するし、波次第では凄いハードだと言える。彼らはパイプのスペシャリストで、波を知り尽くしているからね。絶対に気は抜けないよ。特にジェイミー・オブライエン。考えるだけでも恐ろしいよ」
■Stab: 「パイプのシナリオを考えると夜寝られなくなる?」
パーコ:「そんなことは無いよ。みんな状況は把握しているしね。オレ自身はポイントもシナリオも気にしていない。結果が全て。どうなるとレースから脱落するかは、みんな分かっているさ」
■Stab: 「今シーズン、まだ優勝はしていないけど、このまま優勝無しでワールドタイトルを手にすることもあるよね」
パーコ:「そうだね。でも、それは関係無いかな。良い結果を重ねたのは確かだし、例え優勝出来なくても気にしない。一緒に争っている奴らは素晴らしい成績を残しているけど、オレは着実に良い結果を重ね、満足もしている。優勝が無くても結局は一緒だしね。一年を通して上手くやることが大切。数回優勝しても、数回まずまずの結果を残しても、それだけではダメなんだ」
■Stab: 「プレッシャーを上手くかわしてきた点について、例年との決定的な違いは?」
パーコ:「これは間違いなく、リラックスしているからだね。2009年にミックがタイトル(パーコは2位)を獲った時、オレは足首の怪我をしていたから、自分のサーフィンを取り戻すことだけを考えていた。あの時はパイプの2週間前にやっと痛みが無くなったんだ。それまでの数イベントは痛みに耐えていたので、思考過程さえも消えていたのさ。今年はシチュエーション慣れって部分もある。なんでも受け入れられる気持ちがあるんだ。勝敗に関係無く、当たり前のように朝起きたらサーフィンに行く。もし、タイトルを獲っても自分が変わることはないよ。家族、友人を含めた自分の人生には十分満足しているんだ。もちろん、タイトルは昔からの大きな夢さ。でも、それが全てでは無いし、一番大切なものではないよ」
パーコの更なるインタビューは『STAB Magazine』へ。
『STAB Magazine』
http://stabmag.com(PC用)
photo: ASP Covered Images
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