伝統的なワイメア vs 商業的なジョーズ！？

ハワイの英雄エディ・アイカウの功績を称えて1986年からオアフ島のワイメアベイでスタートした『THE EDDIE』こと『The Quiksilver In Memory of Eddie Aikau』はサーファーなら誰もが知っている伝統的なビッグウェーブイベント。

２０ftオーバーのリアルなワイメアベイが姿を現した時にだけゴーサインが出されるため、28回の開催に対して実際にイベントを行なったのは8回のみ。

このイベントに招待されるということはハワイという聖地で真のビッグウェーバーとして認められた証拠でもあり、一生の誇りでもあります。



現地時間11月29日には2012/2013『THE EDDIE』のセレモニー(写真上)がワイメアベイで行なわれ、28人の招待選手と28人の補欠選手が集まっていました。

そんな伝統的なイベントのセレモニーが行なわれている頃、ハワイを代表するもう一つのビッグウェーブスポット、マウイ島のジョーズでエナジードリンクメーカーの「RedBull」が『THE EDDIE』と同じような招待制のイベント開催を発表。

イベント名は『Red Bull Jaws Paddle at Peahi』

ジョーズと言えばジェットスキーとのトーインサーフィンが有名ですが、最近ではシェーン・ドリアンがパドルでの過去最大の波をメイクするなど、人間とサーフボードだけのナチュラルな形が見直されています。
このイベントを企画したのはマウイ島を代表するビッグウェーバー、イアン・ウォルシュ。
約2年を要して「JAWS」を舞台とした世界最高峰のビッグウェーブコンテストをこの度世に送り出したそうです。

ゴーサインが出される条件はジョーズが真価を発揮する30-50ftレンジ。
12月7日にセレモニーが行なわれ、2013年3月15日までの間のベストな一日を利用。
参加選手21人の全員は発表されていませんが、今のところイアン・ウォルシュを筆頭にジョン・ジョン・フローレンス、ジェイミー・オブライエン、グレッグ・ロング、アルビー・レイヤーなどがクレジットされています。
『THE EDDIE』の招待選手と被り、イベント期間(2012年12月1日〜2013年2月28日)も重なるため、その部分は調整されるそうです。

「RedBull」と言えば過激なマーケティングで有名。F1を始めとしたカーレース、サッカー、様々なエクストリームスポーツと幅広く手を出しており、商業的な部分が見え隠れするのも否めません。

ワイメアとジョーズ。

画面を通して見ると同じような迫力ですが、生で見たことがある人に言わせるとジョーズの方が遥かに良い波で大きなウネリにも耐えられるため、ゴーサインが出されれば、かなり見応えあるものになるでしょうとのこと。
ビッグウェーバー達の間でも、すでにこの話で持ちきりになっているそうです。

オープンコンテストに閉鎖的なマウイ島での開催、「RedBull」という未知数の会社が主催ということで、’翼を授かって’継続されるかは分かりませんが、今冬の注目イベントには間違いないでしょう。

公式サイトではライブ中継も配信されます。

『Red Bull Jaws Paddle at Peahi』公式サイト
http://www.redbullusa.com/cs/Satellite/en_US/sports/Action-Sports/Red-Bull-Jaws/001243282498704(PC用)



なお、現地時間11月30日には新しい北よりのウネリがヒットしたサンセットビーチで『Vans Triple Crown of Surfing』のセカンドイベント『Van’s World Cup』がRound of 96から再開され、イアン・ジェンティル(HAW)、トム・ウィタカー(AUS)、ジェイミー・オブライエン(HAW)、クリス・ワード(USA)、ネイザン・ヘッジ(AUS)、イワン・ウォルシュ(HAW)、ジェイ・トンプソン(AUS)、マカイ・マクナマラ(HAW)、ビリー・ケンパー(HAW)、フレッド・パターチア(HAW)、ナット・ヤング(USA)などが勝ち上がっています。

Round of 64からはケリー・スレーター(USA)を始めとしたトップ34のメンバーなどがトップシードとして登場。
日本時間12月1日の朝9時現在もライブ中継は行なわれているので、PCやスマホでチェックしてみては？

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト
http://vanstriplecrownofsurfing.com/(PC用)

photo: ASP Covered Images