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『Van’s World Cup』終了!トリプルクラウンはシーバスが一歩リード

2012-12-05 更新
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現地時間12月4日、今年で30周年を迎える『Vans Triple Crown of Surfing』のセカンドイベント『Van’s World Cup』が終了。
前日に入った北北西ウネリは西よりのウネリにシフトしながらダウン傾向となったものの、弱いコナウィンドでクリーンなフェイスをキープ。ファイナルデイには絶好のコンディションに恵まれ、会場のサンセットビーチには大勢のギャラリーが集まっていました。

西よりの風の影響が入ってワイルドなコンディションだった前日はローカルナレッジを活かしたビリー・ケンパー、パンチョ・サリバン、サニー・ガルシア(写真下)、ディフェンディングチャンピオンのジョン・ジョン・フローレンスが強さを見せていましたが、Round of 32で全て姿を消してしまい、久々にトリプルクラウンに挑戦しているケリー・スレーター(USA)もあっけなく敗退...。

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ファイナルはファーストイベントの『Reef Hawaiian Pro』で優勝したシーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)、エイドリアン・バッカン(AUS)、ガブリエル・メディナ(BRA)、アダム・メリング(AUS)の4人ヒート。
前半に7.67と6.03をまとめたシーバスが主導権を握って、まさかの2連勝か?と会場を沸かせていましたが、後半に大迫力のハードターンを披露したアダム(写真最上部・下)が9.33をマークして逆転優勝!
ガブリエルがインサイドボウルで綺麗なバレルをメイクしたのを始め、デットヒート。素晴らしいファイナルになりました。

「目覚めた時から今日終了するこの戦いで表彰台に上がりたいっていう欲望が強かったんだ。最後まで戦い抜くために朝食を多めに詰め込み、ヒート後にはビタミンウォーターを飲んでエネルギーをキープしたよ」と朝から4ヒートをこなしたファイナルデイを振り返ったアダム。
海から上がった後はボードキャリーを務めた親友のトム・ウィタカーとガッチリと肩を抱き合い優勝の喜びを噛み締めていました。

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今シーズンのワールドツアーではR2敗退が重なり、13位が最高位と厳しいシーズンを送っているアダムですが、スターイベントを含めたワールドランキングでは今回の優勝で得た6500ポイントを重ねて26位にアップ。
来年もツアーに残れることになりそうです。

その件に関しては、「ツアーに残るのは間違いなくハードだよ。たった32人の枠に皆が残りたいと思い、それも全員サーフィンが上手いんだ。限られたシードを求め、一対一で勝負する。今年は不運が重なったものの、サーフィンの調子は今までで一番良かったと感じている。二度とこんなポジションには戻りたくないね」とコメント。

185センチ、75キロの大柄な体から繰り出すパワフルなターンは玄人好み。決して目立つ選手では無いものの、サンセットのような大きなターンが映える舞台(昨年は3位で表彰台に上がっている)の上では明らかにスター選手の華やかさがありました。
「パワーサーフィンは大好きだし、確実にオレの強みだと言える。ここではボードも長くなるし、自分の限界までハードに攻めるんだ。多くのオージーが得意とするサーフィンだね」と話していました。

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カウアイ島出身の24歳。シーバス(写真上)のことを『Reef Hawaiian Pro』で知った方も多いのでは?
Round of 64からのトップシードを得たシーバスはトップ34のメンバーや、ノースショアでは絶対に対戦したくない選手の一人、ジェイミー・オブライエンまでも倒し、見事に2戦連続でファイナルへ。
『Reef Hawaiian Pro』の優勝が決して運だけでは無かったと結果で証明しました。

「メリングが波に乗るのを見てすぐに良いスコアが出ると分かったよ。彼は凄いサーフィンをしていたし、彼が逆転するにはたった6ポイントで良かったんだ。負けてもハッピーだし、メリングは友人だから、彼が勝ったことにストークしている。喜ぶべきさ。2回もファイナルに進出したんだ。これ以上は求めないよ」とシーバス。

次のパイプラインの結果で決まるトリプルクラウンの栄冠にも一気に近づき、この名誉をアンディ・アイアンズ以来、カウアイ島に持ち帰る可能性が高くなってきました。

「パイプでのワイルドカードのことは考えていなかったけど、それが実現してストークしているよ。アンディ・アイアンズは3戦連続でファイナルに進出した唯一のサーファーだと聞いたんだ。上手くいけばオレだって出来る。もしもアンディに並ぶことが出来たら、まるで夢のようだね」
表彰台ではトリプルクラウンの副賞、ゴージャスなカスタム・スプレーが施されたハーレーダビッドソン(写真下)に股がり、「これを手に入れたら、ターミネータースタイルでステージに上がり、ブルブルとエンジンをふかしたいね!」と笑顔で話していました。

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なお、トリプルクラウンのルーキー・オブ・ザ・イヤーには同じカウアイ島出身のコア・スミスが選ばれています。

次はいよいよ最終戦『Billabong Pipe Masters』です!
トリプルクラウンはもちろん、ワールドツアーのタイトルも決まる一年で最も注目のイベントは12月8日〜20日に開催。

今年も日本語でのライブ中継が配信され、MCは6年連続『THE EDDIE』に招待された脇田貴之と西湘出身の関本海渡。
ASP JAPANゼネラルマネージャーの近江俊哉や、他にもゲスト解説者を招き、イベントを盛り上げてくれるでしょう!

『Van’s World Cup』結果
1位 アダム・メリング(AUS)
2位 ガブリエル・メディナ(BRA)
3位 セバスチャン・ズィーツ(HAW)
4位 エイドリアン・バッカン(AUS)

『Vans Triple Crown of Surfing』
第2戦終了後のランキング
1位 セバスチャン・ズィーツ(HAW) 10,950pt
2位アダム・メリング(AUS) 7,200pt
2位 アレホ・ムニーツ(BRA) 7,200pt
4位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 6,500pt
4位 ガブリエル・メディナ(BRA) 6,500pt

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト
http://vanstriplecrownofsurfing.com/(PC用)

photo: ASP Covered Images

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