『Billabong Pipe Masters』2日目 早くもトリプルクラウン決定!
2012-12-10 更新

現地時間12月8日からスタートした『Billabong Pipe Masters』は2日続けてゴーサインが出され、R2のH4からR4のH2までのスケジュールが消化。
ケリー・スレーター(USA・写真最上部)が考案したマンオンマンのヒートを2つ同時に行なう「デュアルフォーマット」で通常のイベントよりもスピーディーな進行となっていました。
前日に入った西北西ウネリのピークは夜中となり、北西ウネリにシフトしながらサイズダウン傾向となっていたオアフ島・ノースショアのバンザイパイプライン。
時間帯によって波数が少ないヒートもあり、優先権を上手く利用するかが勝負の鍵。
ウネリの入り方や潮回りなどの条件によってパイプライン側とバックドア側のどちらかを狙う判断も重要でした。
ハレイワでの『Reef Hawaiian Pro』、サンセットでの『Van’s World Cup』、今回の『Billabong Pipe Masters』の3戦の結果で争われるトリプルクラウンの栄冠は、シーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW・写真下)がR2でトラビス・ロジー(ZAF)とのクロスゲームを制してR3へ進出し、それを追っていたアダム・メリング(AUS)がR2で敗退した時点でシーバスに確定!
アンディ・アイアンズが過去に4度も手に入れた栄冠が記念すべき30周年の今年にカウアイ島に戻ってきました。

R3では昨年最年少でトリプルクラウンを獲得したジョン・ジョン・フローレンス(HAW)に対して全く怯むことなく、最終的にはジョン・ジョンの判断力まで鈍らせてトータル15.00 vs 7.83の圧勝でR4へ。
「心の準備が出来ないままヒートが始まったんだ。ヒート開始2分前までお祝い気分だったからね。ジョン・ジョンは今最も大好きなサーファー。彼は最初にミスをして優先権が失ってしまった。彼がバックドアを気にしていたから、オレも迷わずそっちを選んだのさ。彼がミスをしたのがオレにとってはラッキーだった。まだコンテストは続いている。最後まで集中したいし、本当のお祝いは全てが終わってからだね」と強敵ジョン・ジョンとの戦いを振り返ったシーバス。
トリプルクラウンが決まった後、カウアイボーイズが担いだグリーンのサーフボードに乗ってビーチを凱旋していたシーバス。当然、その間もコンテストは進行中。僅か3ヒート後にジョン・ジョンとのヒートが始まったため、休む暇もなく、ラインナップへ。逆にそれが勢いになってジョン・ジョンを抑えられたのかもしれません。
続くR4でも勢いは止まらず、ダミアン・ホブグッド(USA)、デーン・レイノルズ(USA)を抑えて1位通過でQF行きを決めたシーバス。
アンディ以来となるトリプルクラウンの3イベント全てのファイナリストに選ばれる可能性も十分にありそうです。

トリプルクラウンが確定して次の焦点はパーコことジョエル・パーキンソン(AUS・写真上)をカレントリーダーとしたワールドツアーのタイトル争い。
パーコを含め、タイトル獲得の可能性があるケリー、ミック・ファニング(AUS)がR3に登場(今イベントは特別フォーマットのためにトップシードはR3から)してパーコとケリーは共に9ポイント台をスコアしてラウンドアップを果たすものの、ミックはシェーン・ドリアン(HAW)とクロスゲームを演じて残念ながら敗退。
これでタイトル争いはパーコとケリーの二人に絞られてきました。
「やっと海に入ってゲームをスタートすることが出来た。昨日は指をくわえて見ているだけで、まるで拷問だったよ。あれは精神的に良くないね。このイベントでは序盤の混戦を抜け出して粘り強く最後まで繋げないといけない。あのヒートでは最初に数本乗って良い波を待っていたんだ。クレイジーなレフトにパーフェクトなライトを掴めた。特にバックドアは最高の位置で乗れて良い気分だったよ」とパーコ。
次のR4でも1位通過でQF進出を決めたため、5位以上は確定。
ケリーがパーコを逆転するには少なくとも同じQF進出が条件となります。
ここまで来るとファイナルでパーコとケリーの直接対決のシナリオを望むASPファンも多いことでしょう。

トリプルクラウン、ワールドタイトルレースの他にもデーン(写真上)の今イベント初のパーフェクト10や、ガブリエル・メディナ(BRA)の18歳とは思えないパイプラインへの対応能力など見所満載の『Billabong Pipe Masters』
脇田貴之&関本海渡による日本語でのライブ中継配信も板につき始め、ファイナルデイに向けて盛り上がってきました!
最高のエンディングに向かっている2012年の最終戦。
ネクストコールは現地時間10日の早朝6時30分で8時にスタート予定。
(ライブ中継は日本時間11日の早朝〜お昼前)
現在のウネリはダウン傾向となり、14日に大きな西北西ウネリが入る予報なので、それまではレイデイとなりそうです。
『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト
http://vanstriplecrownofsurfing.com/(PC用)
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photo: ASP Covered Images
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