『Quiksilver Pro』は残り12人に絞られてきた!
2013-03-11 更新

現地時間3月11日、オーストラリア・ゴールドコーストで開催中のASPワールドツアー第1戦『Quiksilver Pro』が前日に引き続きスナッパーロックスで進行。
公式2-3ftレンジと大きな変化は無かったものの、サンドバーが決まり始めているため、波質は更に上向き、選手達が口々につぶやく’過去最高水準のサーフィン’に会場のボルテージも最高潮!
この日のオープニングヒート、R2のH7、ケリー・スレーター(USA) vs ダスティ・ペイン(HAW)のカードから沢山のギャラリーが集まっていました。
R1で使用していた幅広の5フィンからトラッセルズでのウィニングボード(トライフィン)を手にして登場したケリー。
序盤はロースコア止まりのスロースタートでしたが、中盤に向けてケリーは徐々にペースアップ。8.33をスコアしてダスティとの差をジリジリを広げていきます。後半にビッグマニューバーを披露して7.07を返したダスティ。しかし、時すでに遅し...。スコア的には僅差ながら内容はケリーの圧勝でした。
日本語放送の『F+ SURF』編集長・つのだゆきも指摘していましたが、ケリーの強さはサーフィンの技術はもちろん、プライオリティ、ルール、ジャッジの心理など使えるものは全て駆使して勝利を呼び込むこと。
次のR4ではローカルのビード・ダービッジ(AUS)、今イベントで驚愕のバックハンドサーフィンをしているウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)に抑えられ、珍しくハッスル場面もありましたが、後半にはキッチリとキングの威厳を保ち、9pt台を2本スコアして1位通過でQFへ。
「エキサイティングなヒートだったね。ビードもウィルコも凄いサーフィンをしていたよ。脱落者が出ないヒートでは、みんないつもより攻めのサーフィンになるんだ。今日は本当に高いレベルでの戦いになったし、それは一年のスタートとしては良いことさ。出来れば、明日か明後日にキラでバレル勝負の締めくくりを望むよ」とケリー。
R3ではローテーション(写真下・回転系のエアリアル)をメイクしながらもスコアが伸びなかったため、R4ではフルレールでのマニューバーにこだわっていたケリー。
41歳にしてあのライディング。彼が中心に回るツアーはまだまだ先が長そうです。

R4のH1では昨年このイベントを制したタジ・バロウ(AUS・写真最上部)が9.33を含むトータル18.06でジェレミー・フローレス(FRA)とアダム・メリング(AUS)を完璧に抑えて圧勝。
ヒート終了後のインタビューでタジは、「今日は楽しい波だった。スナッパーのバンクはこんなものじゃない。それでも十分に良いセクションはあるね。サーフボードの調子が最高なんだ。凄く速いし、反応も良い。このイベントはオレにとって毎年良いし、今年もすでにクォーターまで進めた。最近は全力を注いで勝ちにいかないと勝利はものに出来ないけどね」とコメント。
2001年、2010年、2012年に優勝と今イベントとの相性が良いタジ。
ケリーと比べると軽いサーフィンをしていた印象でしたが、スピード、フローに関しては申し分なく、今年も優勝候補と言えそうです。

以前から乳がん撲滅の運動をしているジュリアン・ウィルソン(AUS・写真上)はピンクのウェアを着たミッキーマウスが描かれたサーフボードでスナッパーロックスの波を切り刻み、昨年のワールドチャンピオン、ジョエル・パーキンソン(AUS)を僅差で敗り、QFへ。
「このイベント中はとても弾みがついているように感じる。ヒート前半は煮え切らなかったけど、後半は調子が戻ってきた。パイプが終わってからこのイベントまで長かったし、その間に頭の中をクリアにしたのさ。今日はチャンピオンを倒せて最高の気分。大きな自信になったね」とジュリアンは話していました。

R4の最終ヒートではミック・ファニング(AUS・写真上)が序盤に8.00と7.40をまとめ、トラビス・ロジー(ZAF)とブレット・シンプソン(USA)に対してペースを崩さず、着実に次に繋げました。
「今日のパフォーマンスレベルは非常に高かったね。トラビスはジョーディーを抑え、ブレットはこのイベントで目立っている一人。ツアーにいる全ての奴らが危険なんだ。ヒートでは最初にリードして後は力を抜いて自分のサーフィンを出すようにしている。ラウンド4は脱落者が出ないから、少しだけプレッシャーは和らぐけど、同時にラウンド5をスキップしてクォーターに進めるというアドバンテージもあるのさ。また明日が楽しみだよ」とミック。
なお、今イベントは故障者が多く、エイドリアン・バッカン(AUS)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)に続き、R1で足首を負傷したガブリエル・メディナ(BRA)がR3に登場したものの、明らかに足首をかばったサーフィンでスコアを伸ばせず、敗退を喫していました。
なお、公式サイトでは全てのヒートを振り返ることが出来る「HEAR REVIEW」や誰でも投票出来る「CROWD’S CALL」など盛り沢山の内容。
ちなみに今日の「CROWD’S CALL」では今年ケリーは12回目のタイトルを獲得出来るか?のYesに77%。日本でWCTを見たいか?のYesに64%。ウィルコは髪の毛を切った方が良いか?のNoに59%など、他にも興味深い質問がヒート毎に出てきます。
英語が苦手な方にも分かりやすいので、ぜひ参加してみては?
もちろん、日本語でのライブ中継も絶賛配信中!
ネクストコールは現地時間3月12日の6時30分。1時間30分後(日本時間の同日7時)にスタート予定。
あと1日でフィニッシュする可能性が高いので、要チェック!
クイックシルバー・プロ・ゴールドコースト2013
日本語ライブ中継サイト
http://quiksilverlive.com/progoldcoast/2013/
『F+ SURF』では、独自のコンテストレポートや、日本語字幕付きASPオフィシャル動画が見れます。
(BCMスマフォ会員は無料)
photo: ASP Covered Images
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