「北欧からプーケットへ③」
2013-03-22 更新
翌朝も目の前のパトンビーチはフラットだった...。
ダイビングでもやろうかと思ったけど、久しぶりにバイクに乗りたくなったのでビーチにあるレンタルバイク屋でスクーターを借りて島を1周してみようと思った。
早速、海岸線を走り始める。
パトンビーチから20分ほど走り、カタビーチに着くと少し沖合にスープが見えた。そして、さらにバイクを走らせると沖にサーファーが数人波待ちをしているのが目に入った。
そういえば、以前に来た時もパトンビーチの波はカロンビーチやカタビーチに比べると1サイズ小さかったことを思い出した。
滞在僅か2日の貴重な昨日という1日を僕は無駄にしていたのだ...。
早速、海の家で貸し出しているノーズの欠けたサーフボードを借りて僕は砂浜を蹴って沖へパドリングした。
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波は腹サイズ。僕が普段通っている千葉のビーチブレイクに近い波質。大きく違うのは海から見る景観だ。
青々と生い茂るヤシの木に、水着ではしゃぐ女の子達...。
インドネシアで肉離れを起こして以来のサーフィンだったので、本当に嬉しかった。
まだ肉離れが完治していなかったので上手には乗れなかったが、出張の帰り道にここに来られたのは、とてつもなくラッキーだった。
この日は憧れの「釣りバカ日誌の浜ちゃん」に少し近づけた(笑)ような気分だった。
海の中ではロコガールやヨーロッパからのサーファー達と話しながら陽が傾くまで楽しくサーフィンした。着替えを持ってでなかったので、びしょ濡れのままバイクに跨り、ホテルに戻る頃にはすっかり暗くなっていた。
僕が泊まっていたエリアは歓楽街のド真ん中だったので、暗くなると昼とは違った雰囲気だった。
見上げるほどの長身で美人なレディボーイ達が道の真ん中に立って観光客たち相手に写真を撮らせてチップをねだる姿や、水着の女の子に囲まれて大きな声でストークしている白人のおじさん。
その中で下半身がなくて上半身をスケートボードに乗せて物乞いをする人。どうみてもおばぁちゃんなのに赤ちゃんを抱いて憐みを強調している人。小さい子供が花束を持って観光客の座っている席を一つずつ回って売りにくる姿。
アジアを旅しているとよく目にする光景だ...。
僕自身、大したことはできないし、偉そうなことは言えない。
旅をしていて楽しいことも沢山あるけど、こういう現状を見たり、考えることも旅は教えてくれる。
余談だけど、1日に1ドル以下で生活している人は世の中に10億人もいるそうだ。
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ヨーロッパの出張帰りに立ち寄った2泊3日のプーケットサーフトリップ。
帰りの日も時差ぼけが続いていた。
かけておいたはずの目覚ましに気が付く事もなく、けたたましく鳴り続ける電話の音で目が覚めて受話器をとると、フロントの女性が「あなたが予約した空港行きのミニバンが待っているわよ!」と告げた。
着替える間もなく散乱していた荷物をとりあえずバックに詰めこみ、汗びっしょりになってフロントに降りた時には無情にもバンは走り去っていた。それ以前に昨日借りたレンタルバイクも返していないことに気が付く。僕は大慌てでバイクを返してタクシーに手を挙げて空港へ。
帰りの飛行機になんとか間に合って帰路につくことができたのだった...。
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次のコラム「One Earth」では今回のトリップでハルさんを待ち受けていたトラブル話をお届けします。
旅にハプニングは付き物ですが、先人の経験を学んで予め防ぐことも可能だと思います。
春休みにトリップを予定している方は「One Earth」のバックナンバーを含めて再確認してみては?
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