ブラジルの熱い戦いが始まった!
2013-05-10 更新

現地時間5月9日、ASPワールドツアー第3戦『Billabong Rio Pro』がブラジルのリオデジャネイロで開幕!
前日のストーミーコンディションが落ち着く傾向となった「Barra Da Tijuca」は公式3-5ftレンジのバレル勝負。
R1からハイスコアが続出し、世界最高峰のサーフィンコンテストの威厳がライブ中継を通して世界中のファンに配信されました。
ゴールドコースト、ベルズのオーストラリアレッグを終了した時点でカレントリーダーの座をキープしているケリー・スレーター(USA・写真最上部)はH6に登場。キーレン・ペロー(AUS)とローカルワイルドカードを相手にバレルを2本メイクしてトータル16.30で圧勝。
このヒートはキーレンでさえ2.80止まりの難しい波でしたが、ケリーは序盤からライトのバレルに狙いを定め、何度もチャージを繰り返して結果を出したのでした。
「例年通り、ここでの戦いはターン&マニューバー勝負になると思っていたけど、昨年は沢山のバレルがあった。その昨年、オレは踵に怪我をして欠場...。バレル勝負だと分かっていたら出場も考えたと思うよ。本来のターンが出来なくてもね。昨年は身をもって学び、今年はここにいるんだ」とケリー。
R1の戦いについては、「ビーチから良い波を沢山見ていたし、自分もそれを乗ることが出来た。今日の波は、リーフの後ろ側からライトにテイクオフして一回か二回ターンをしただけで良いスコアが出る。今朝はほとんどの波がクローズアウトしていたけど、オレはこれから良くなるだろうなと思っていたよ。考えていた通り、良いバレルが出現したんだ」とコメントを残していました。
昨年はパーコことジョエル・パーキンソン(AUS)と最終戦のパイプラインまで熾烈なタイトル争いを繰り広げていたケリー。ネックになったのはオフの間にジャワ島で怪我をした踵をタバルアで悪化させてしまい、ブラジル戦を欠場したこと。
目の前で奪い取られた12回目のタイトルを取り返すため、今シーズンは珍しくタイトルに対しての執着をメディアにも公表しているケリー。
すでに頭の中では、ベルズでの13位の穴をどうやって埋めるか計算していることでしょう。

昨年、念願のワールドタイトルを獲得したパーコ(写真上)。開幕戦ではキラでケリーと歴史に残るような戦いの末、2位。ベルズでは13位でフィニッシュし、トータル5位に甘んじています。
R1ではミゲル・プーボ(BRA)とローカルワイルドカードを相手にバレルとマニューバーを組み合わせ、トータル13.34でラウンドアップ!
ヒート終了後のインタビューでは、「ワールドタイトルについて良く考えたよ。少しの休暇があり、また今年の戦いが始まった。休みの間はとても楽しんだし、笑顔が耐えなかったさ。3週間はブラブラしてサーフィンのためだけには過ごさなかった。今シーズンはてこずっているけど、ワクワクする気持ちが戻ってきたね。最初に優勝しても、それはただの一勝に過ぎない。このツアーのパフォーマンスレベルはかつてないほど高いものになっている。本当に簡単にはいかないよ」と話していました。

世界で一番ギャラリーの応援が熱いブラジル。当然、ブラジリアン達はいつもよりボルテージが上がり、パフォーマンスレベルも向上。
ベルズで優勝したエイドリアーノ・デ・スーザ(BRA・写真上)は一本目からバレルをメイクし、後半にはエアリアルを披露。トータル12.07でヤディン・ニコル(AUS)とマット・ウィルキンソン(AUS)を抑えてR1通過を果たしました。
「ブラジルに戻り、家族や友人のサポートを受けられることは本当にハッピーさ。波は難しかったけど、オレには合っていたし、やる気も十分。ベルズでの優勝、それもブラジリアン初の勝利はデカイ自信になったよ。一度家に戻った後、メンタワイに行ったんだ。トレーニングもハードにこなして今イベントに挑んでいる。オレの目標はワールドタイトル。ぜひブラジルに持ってきたいね」と落ち着いた口調でコメント。
今シーズンは苦難の末にブラジルのウェアブランド「pena」のスポンサーを手に入れたエイドリアーノ。
ベルズでの優勝は通過点に過ぎず、更に結果を残すことも十分に期待出来そうです。

ブラジルが生んだ神童、ガブリエル・メディナ(写真上)。今シーズンは開幕戦で負傷してベルズでも良い結果を残せませんでしたが、一ヶ月の休暇で状態はほぼ完璧になった模様。バックサイドでグラブレールのままバレルに飛び込み、見事に姿を現したガブリエルは9.77のハイエストスコアをメイク。
後半にはもう一本のバレルに着地こそ失敗したものの、得意のエアリアルを披露。トータル18.00のハイエストヒートスコアでダスティ・ペイン(HAW)とダミアン・ホブグッド(USA)に全く隙を見せずにラウンドアップを決めていました。
この日は他にもルーキーの活躍が目立ち、昨年トリプルクラウンを獲得したシンデレラボーイ、シーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)を始め、グレン・ホール(IRL)、ナット・ヤング(USA)が揃ってR3へ。
ガブリエルに並ぶ9.77を叩き出したジョーディ・スミス(ZAF・写真下)、ミック・ファニング(AUS)なども1位通過でR3行きを決めています。

地球の裏側、ブラジルと日本は丁度12時間の時差。ネクストコールは現地時間5月10日朝6時(日本時間10日夜6時)です。
『Billabong Rio Pro』公式サイト
http://wctbrasil.com/rio13(PC用)
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photo: ASP Covered Images
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