『Volcom Fiji Pro』初日から10ポイントが出た!
2013-06-04 更新

世界中のベストウェーブをトップ34が争う世界最高峰のサーフィンレース、2013年のASPワールドツアー。
開幕戦はオーストラリアのクイーンズランド州・キラで昨年のワールドチャンピオン、パーコことジョエル・パーキンソン(AUS)と誰もが認める世界最強の男、ケリー・スレーター(USA)が素晴らしいファイトを見せてケリーが優勝。
世界のトップオブトップの争いは別格!とライブ中継を通して世界中に証明していましたが、第2戦のベルズからは両者共にまさかの失速...。第3戦終了後には遂にケリーがカレントリーダーの座から一気に4位まで転落し、パーコに関しては8位という不甲斐ないランキング。
そして迎えた第4戦『Volcom Fiji Pro』が2日間のレイデイの後、新しい南西ウネリが入った現地時間6月4日のフィジー・タバルア島の「Cloudbreak」で始まりました!
初日は朝の内にメインスポンサー「Volcom」が世界中で開催しているVQSの世界一を決める決定戦のR1が行なわれ、日本代表として村上瞬がチャージしていましたが、バレル狙いが裏目に出てしまい、3位敗退...。
VQSのR1終了後、すぐにトップ34の争いがスタートし、R1のH1では怪我でツアーを離れていたフレッド・パターチア(HAW・写真最上部)が久々に元気な姿を見せてくれ、8.50を含むトータル15.20でジョーディ・スミス(ZAF)とセバスチャン・ズィーツ(HAW)を抑えてR3行きを決定。
最終ヒートには開幕戦のエクスプレッション・セッションの最中に足首を負傷してベルズ、ブラジルをスキップしたジョン・ジョン・フローレンス(HAW)も久々にクレジットされていましたが、この日はH10終了後にストップされたため、出番は無し...。

一方、ケリーとパーコは二人揃ってR1に姿を現さず...。
ケリーは家族を大切にするアメリカ人らしく、フロリダで甥の誕生を見届けるためにフライトに間に合わず。
パーコはキチンとフィジー入りはしていたものの、なんと朝から釣りに出掛けてしまうというプロらしくないミス。
そんなパーコの言い訳は、「昨晩の時点で100%コンテストはオフになると確信し、早朝から釣りに行ったんだ。凄い良い波でコンテストが行なわれていたのに、オレは釣り竿を握っていたのさ。すぐにボートから飛び降りてサーフィンしたかったよ。’Cloudbreak’にウネリが入るのが少し早かったみたいだね。携帯は圏外だったし、オレのヒートは3番目。会場に戻るには遅かったんだ」
「ヒートを欠場したのもそうだけど、あの波をミスった方が痛いね。だってパーフェクトな’ Cloudbreak’だったでしょ。かなり良い波があり、みんなチューブのことしか頭に無い一日。冷静に考えるよ。’イベント中に釣りに行ってはいけない’って教訓が出来た。明朝は絶対に釣りには行かないよ!前向きに考えると波はかなり上がる予報。明日は今日よりも大きな波でヒートが戦えるし、その後も期待出来そうだね」と話していました。
以前からフィジーでのオフショットには特大の魚を手にしてビッグスマイル。サーフィンよりも釣りが目的と言われてもおかしくないほどの釣りキチぶりを見せていたパーコ。
敗者復活戦となるR2ではダスティ・ペイン(HAW)と戦います。

ケリー、パーコ不在の中、この日の主役はH4にスポンサーワイルドカードとしてクレジットされていたミッチ・コルボーン(AUS・写真上)でした。
ヒート開始直後の一本目にディープなバレルを抜けてイベント初のパーフェクト10!
後半にはインサイドのクローズしてくるセクションに上手く入り込み、9.33を重ね、トータル19.33で圧勝。
このヒートは波数が少なく、対戦相手のエイドリアーノ&アレホ・ムニーツのブラジリアンコンビはスコアを伸ばせないまま敗退...。
「先週のブラジルで手にした優勝の勢いがまだ続いている。良いリズムに乗った感じさ。最初の波で10ポイント。これは説明出来ないよ。ストークしているし、ラウンド3もこの調子で突き進みたいね」とヒート終了後のインタビューに答えていたミッチ。
5月下旬にブラジルでのプライムイベントを制したばかりのミッチ。昨年もワイルドカードで今イベントに出場し、R1で見事なバレルライドを披露してケリーを抑えて話題になっていました。
「ワイルドカードを与えてくれたボルコムには本当に感謝している。一年の中でも最も素晴らしいイベントでしょ。波も上がっているしね。再びワイルドカードを手に入れ、凄い嬉しいよ。今は3人ヒートのラウンド1を通過してリラックスしている。一本目の10ポイントがラッキーだった。これに尽きるよ。波の取り合いも無く、あの10ポイントで余裕が出来たおかげでハッスルすることも無かった。本当にラッキーだったよ」とコメント。
ワイルドな風貌とは対照的にインタビュアーのジェイソン・シバタと穏やかな表情で話してしたミッチ。
R3も注目の選手となりそうです。

その他にR1を1位通過してR3行きを決めたのはトラビス・ロギー(ZAF)、ヘイター・アルヴェス(BRA・写真上)、ダミアン&C.Jのホブグッド兄弟、ミゲル・プーポ(BRA)、カイ・オットン(AUS)、キーレン・ペロー(AUS)、ジョシュ・カー(AUS)
オーウェン・ライト(AUS)、ティアゴ・ピレス(PRT)、ラオニ・モンテイロ(BRA)は怪我で欠場。
変わりにヤディン・ニコル(AUS)、ヘイター・アルヴェス(BRA)が入り、ワイルドカードはミッチの他にアレックス・グレイ(USA)、ローカルのアカ・ララバラヴの3名。
南西ウネリのピークは6日の予報。昨年のようなリスキーな戦いも期待出来そう。
ネクストコールは現地時間5日の朝7時(日本時間の同日早朝4時)で、1時間後に再開される予定。
『Volcom Fiji Pro』公式サイト
http://www.volcomfijipro.com/(PC用)
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photo: ASP Covered Images
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