『Vans US Open of Surfing』ベスト16が揃う!
2013-07-27 更新

日本では4スター『BILLABONG PRO TAHARA』が開催されて真夏の熱い戦いが繰り広げられていますが、太平洋を渡ったサウスカリフォルニアでもビッグイベントが進行中!
現地時間7月26日、プライム『Vans US Open of Surfing』は公式2-4ftレンジのクリーンなコンディションでRound of 24が行なわれ、ベスト16が決定。
前日のNLRound of 24(1位はRound of 16、2位と3位はRound of 24へ)を取りこぼしたケリー・スレーター(USA)はミシェル・ボウレズ(PYF・写真最上部)を相手に僅差で敗退。過去に2度このイベントを制したことがあるケリーですが、彼の輝かしい成績の中でハンティントンビーチとの相性は必ずしも良いとは言えず、他のイベントとは比較出来ないほどの圧倒的な数のギャラリーの前で表彰台に近づくことは出来ませんでした。
ケリーを抑えたミシェルはバリ島のワールドツアー第5戦『Oakley Pro Bali』で初のファイナル進出を果たし、現在絶好調の選手。運も実力の内。勝負の世界では「勝利」を呼び込む流れがとても重要なのです。
「彼はビッグエアーで舞台を盛り上げようとしていると考えていたよ。彼はライトの波を狙っていたから、オレはレフトの波を最初に狙いにいったんだ。そして、エアーをトライしたのさ。あれはオレにとって良かったと思ったけど、後から波に乗ったケリーは小さな波に5〜6回のターンをしていた。ギャラリーの大歓声を聞いて、オレは波の選択をミスったかなと思ったよ」とケリーとの対戦を振り返ったミシェル。
次は同じトップ34のメンバー、エイドリアン・バッカン(AUS)と戦います。

「US Open of Surfing」のディフェンディングチャンピオン、ジュリアン・ウィルソン(AUS・写真上)はRound of 48で9.83のハイエストスコア、並びに18.03のハイエストヒートスコアをマークするなど今シーズンも好調さをキープ。
前日のNLRound of 24ではコロヘ・アンディーノ(USA)に僅差で抑えられていましたが、格下のアレックス・リベイロ(BRA)を相手に9.10を含むトータル15.93をスコアして圧勝。
「アレックスのように失うものが少ない選手との対戦は厄介なんだ。バックサイドでのターンでスコアを伸ばし、エアーで彼にダメ押しを与えることが出来た。彼が追い上げてきた場面もあったけど、ヒートを変えることは出来なかった。昨日のような接戦で負けた後、勢いを取り戻せたのは気分が良いよ。今日の方が少し波が大きく、コンディションも良いね」とジュリアン。
年を追うごとに強いコンペティターに成長しているジュリアン。表彰台に近づいた彼の表情は自信に満ちあふれていました。
その他にRound of 16行きを決めたのはジャドソン・アンドレ(BRA)、ビード・ダービッジ(AUS)、マット・バンティング(AUS)、ナット・ヤング(USA)、ミッチ・クルーズ(AUS)など。

続いて行なわれたウィメンズワールドツアー第6戦のR4ではローラ・エネバー(AUS・写真上)が女王ステファニー・ギルモア(AUS)を敗り、QFへ。
「いつでも勝つのは嬉しいし、クォーターファイナル行きにストークしているわ。ステフは素晴らしかったし、最後には僅か6.50ほどの差まで追い上げてきたわね。今シーズンは快勝というヒートが無いの。でも、次に進めてハッピーよ。目標はトップ10入りだから、この勝利は助けになるわ。次の対戦相手、コートニーはローカルヒーロー。タフなヒートになりそうね」と笑顔で勝利者インタビューに答えていたローラ。
インタビュー中にもある通り、次のQFの相手はカリフォルニア出身のコートニー・コンローグ。
今シーズンはニュージーランドで1勝を上げ、トータルでも4位と好調のコートニーを倒すのはハードと言えそうです。

タイトル争いで2位のタイラー・ライト(AUS)が僅差で追っているカリッサ・ムーア(HAW・写真上)はワールドタイトル獲得には絶対に落とせないヒートを見事に勝利しました。
ヒート終了後のインタビューでは、「レイキーはファイターだし、彼女をリスペクトしているわ。彼女は特にビーチブレイクが上手なの。イケイケだし、ラウンド4で最も対戦したくない相手だった。私自身、ヒートではベストを出し切れたとは言えないけど、ラッキーにもなんとか勝ち上がることが出来たわ。次に進めてハッピーよ」とコメント。
カリッサ、20歳。対戦相手のレイキー・ピーターソン(USA)、19歳と年齢で考えれば共にジュニアの枠ですが、近年のウィメンズワールドツアーでは当たり前のこと。逆算すると小中学生の頃には、かなりのレベルに到達していないと世界では通用しないのです。
この日最後に行なわれたジョエル・チューダー主催の『Duct Tape Invitational』ではアレックス・ノスト、タイラー・ウォーレンなどのスタイルマスターが活躍。
日本人として唯一招待された瀬筒雄太はファーストヒートで敗退したものの、イベントの神髄であるロングボードの楽しさを世界中の人達に伝えていました。

ネクストコールは現地時間7月27日の朝7時30分(日本時間同日夜11時30分)で、プライムのRound of 16、ウィメンズワールドツアーのQF、プロジュニアのファイナルが行なわれる予定。
『Vans US Open of Surfing』公式サイト
http://www.usopenofsurfing.com(PC用)
photo: ASP Covered Images
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