『Billabong Pro Teahupoo』初日から激しい戦いに!
2013-08-16 更新

現地時間8月15日、ASPワールドツアー第6戦『Billabong Pro Teahupoo』がタヒチ・チョープーで開幕し、R1の全てのヒート終了後、R2の4ヒートも進行。
夕方までに16ヒートをこなすマラソンデイとなりました。
初日のコンディションは公式2-4ft、午後は3-5ftレンジとチョープーにしてはミニマムサイズ。ヒートによってはバレルになる波も少なく、ジョーディ・スミス(ZAF)は禁断のライトに手を出したほど。
更にかなり浅い場所で割れるため、マット・ウィルキンソン(AUS・写真最上部)を始め、早くもリーフの餌食になった選手も...。
ウネリの周期も不安定で、カレントリーダーのミック・ファニング(AUS)を始め、タジ・バロウ(AUS)、エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)、ナット・ヤング(USA)などのランキング上位の選手がR1を取りこぼし、R2の敗者復活戦行きを強いられていました。

そんな中、チョープーでの戦いを自身のメインイベントの一つとして考えていると開幕前のインタビューで答えていたジョン・ジョン・フローレンス(HAW・写真上)は序盤にエクセレントなバレルライドを披露して9.07をスコア。すぐに3回のビックターンで7.50のバックアップを重ね、トータル16.57でジュリアン・ウィルソン(AUS)、ミゲル・プーボ(BRA)を抑えてR3へ。
「思っていたより波は良くて楽しかったよ。風の影響が入っていたね。他のヒートはもっと波数があってダブルアップする波もあった。9ポイントをスコアして、いくつかのターンでバックアップも得ることが出来た。タヒチはいつも楽しいし、美しい場所さ。ここにいるだけでハッピーだよ」とヒートを振り返ったジョン・ジョン。
今シーズンは開幕戦のゴールドコーストで足首を負傷。ベルズ、ブラジルをスキップしてファンを心配させていましたが、復帰後のフィジーではいきなり3位に入り、周囲を驚かせていました。
まだ足首に使っているサポーターが気になるところですが、すでに100%に近い復活を果たしていると思っても良いでしょう。

バリ島で今シーズン初優勝を決めてタイトル争いに戻ってきたパーコことジョエル・パーキンソン(AUS・写真上)は風が弱い朝の内、波質的にも良かったヒートでハイスコア連発のクロスゲームをなんとか勝ち上がり、次に繋げました。
ヒート終了後のインタビューでは、「凄い戦いになることは予想していたよ。8ポイント台を出しても十分では無いと思っていたら、後半は波が来なくなってしまったんだ。セットがいきなり入ったり、パタンと止んでしまったり、まだウネリが完全に届いているとは言えないね。6’2を始め、良い波用のボードを何本か持って来ているよ」とコメント。
ちなみにこのヒートではワイルドカードのアンソニー・ウォルシュ(AUS)が今イベント初の10ポイントをスコア。
コロヘ・アンディーノ(USA)も9.00をマークするなど、白熱した戦いでした。

今シーズン、唯一2勝を上げてランキング2位と12度目のワールドタイトルに狙いを定めているケリー・スレーター(USA・写真上)は、ブレット・シンプソン(USA)とワイルドカードのイアン・ウォルシュ(HAW)を相手に何度もバレルに飛び込みますが、ディープ過ぎて抜けられず、スコアを伸ばせないまま後半へ。
しかし、過去に何度も土壇場で逆転を決めているケリーは、終了間際にテイクオフ。バレルから流れるようなターン、最後はメイクこそ出来なかったもののエアリアルまでのフルコース。8.50をスコアして逆転に成功。さすが!としか言いようがない素晴らしい見せ場を作り、1位通過でR3行きを決めました。
「最初の波はラッキーだったね。ヒートでは最高の波を得たけど、フィンも無くしてしまったよ。滑るラインは望み通りだった。フォームボールでフィンを失い、それでも波に追いついたのさ。あの波は完璧では無かったから、スコアを伸ばすための演技をしたんだ」とケリー。
ツアーの中で最もワイルドカードが怖い存在になる今イベントの最初の難関をクリア。
2003年、2005年、2011年に続く4度目のタヒチでの優勝に向けて一歩を踏み出しました。

過去にブルーノ・サントス(BRA) vs マノア・ドローレ(PYF)というワイルドカード同士のファイナルがあったほど、タヒチでのワイルドカードはトップ34のメンバーにとって脅威。
この日4ヒートだけ行なわれたR2では、ミックがローカルワイルドカードを抑えたのみ。
イアン(写真上)がタジ・バロウ(AUS)、アンソニーがナット・ヤング(USA)を敗り、この日の最終ヒートではトライアルで優勝したアラン・リオウ(PYF)がエイドリアーノを僅差で制し、改めてワイルドカードの怖さを感じさせていました。
R1を1位通過したその他の選手は、ビード・ダービッジ(AUS)、マット・ウィルキンソン(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)、フレッド・パターチア(HAW)、キーレン・ペロー(AUS)、ヤディン・ニコル(AUS)、ガブリエル・メディナ(BRA)、C.J・ホブグッド(USA)、ダミアン・ホブグッド(USA)です。
ネクストコールは現地時間8月16日の早朝6時30分(日本時間8月17日深夜1時30分)で、条件が揃えば30分後にR2のH5、ミシェル・ボウレズ(PYF) vs ネイザン・ヘッジ(AUS)のカードから再開します。
『Billabong Pro Teahupoo』公式サイト
http://www.billabongpro.com/tahiti13(PC用)
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photo: ASP Covered Images
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