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サンミゲル島でのイベントはまたしてもブラジリアンが制した!

2013-09-08 更新
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今シーズンは9月末からスタートするワールドツアーのヨーロッパレッグの一環としてポルトガルで2戦のプライムが用意され、そのファーストイベントとなる『Azores SATA Airlines Pro 2013』がアゾレス諸島のサンミゲル島で現地時間9月7日に終了。

アゾレス諸島のサンミゲル島はポルトガルの西海上、北大西洋に位置する小さな火山島。
会場となった「Santa Barbara beach」は公式3-4ftレンジのまずまずのコンディションに恵まれ、 トーマス・ヘルメス(BRA・写真下)がアダム・メリング(AUS)を抑えて優勝!

「信じられないような気分だよ。間違いなく、今までの人生で最高の日。ASPのクオリファイングシリーズで初優勝なんだ。ここアゾレスはブラジリアンにとって特別な場所。今イベントでブラジリアン3度目の優勝にストークしているよ。毎日、コンテストの後にトレーニングを重ねて凄い自信はあったんだ。快適な環境にも助けられ、上手く成果が出たと思う。ランキングのことは余り気にせず、自分のサーフィンに集中したよ。一つ一つのヒートを大切にすること。’カーカヴェロス’での次のイベントでも実践したいね」と興奮気味に優勝後のインタビューに答えていたトーマス。

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過去を振り返っても今イベントはブラジリアンが強く、2009年の6スターではウィリアン・カルドソとジャドソン・アンドレ。
2012年のプライムではメシアス・フェリックスとウィゴリー・ダンタスが共に1・2フィニッシュを決めていました。

初優勝がプライムという大きな結果を残したトーマスは6500ポイントを手に入れ、ワールドランキング34位に浮上。
シーズン後半はビッグイベントが重なるために特にクオリファイのラインとなる34位前後はランキングの上下が激しくなりますが、26歳のトーマスにとって最後のチャンスになるかもしれない夢の舞台への道が現実的になってきました。

ちなみに今イベントと10月9日からスタートするワールドツアー第9戦『Rip Curl Pro Peniche』、その後に開催されるプライム『Cascais Pro』の3つのイベントは「Portuguese Waves series」と称され、総合で優勝した選手には50,000USドルのボーナスが贈られます

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今シーズンのワールドツアーでは開幕戦の9位が最高位で、他はR2止まりがほとんどと低迷しているアダム(写真上)
往年のテイラー・ノックスを思わせるパワーサーフィンは玄人好みですが、なかなか結果に結び付かず...。
今回得た5200ポイントでワールドランキングは22位。ヨーロッパレッグ、ハワイと続くシーズン後半を上手く乗り切ればリクオリファイの可能性は十分に残されています。

「ハイタイドに重なって波数が少なかったのは残念だったけど、結果には満足している。トーマスとの初対戦は彼が制した。オレはパワーサーフィンが大好きだし、例え小さな波でもビッグターンをすることが出来れば勝つことが可能さ。このイベントでは絶対に表彰台に上がりたかったんだ。このポジティブなバイブをヨーロッパでの残されたイベントでも維持したいね。良いスタートになった。次が楽しみだよ!」と話していました。

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アダムとのSFで後半に大逆転をしたコロヘ・アンディーノ(USA・写真上)でしたが、最後の最後に9.10をスコアしたアダムにゲームをひっくり返されてしまい、3位でフィニッシュ。
ツアー2年目。19歳のコロヘにとってワールドツアー以外のイベントは成績よりも経験値を上げるチャンス。
敗退からも得るものはあり、それが次に繋がっていくのです。

SF終了後のインタビューでは、「彼が乗った後に良い波が入っていたんだ。ホント、失敗したよ。でも、メリングのサーフィンにストークし、彼が優勝してくれることを願っている。シーズンが終わるまでに優勝したいね。まだ3つの大きなイベントがあるし、他にも沢山のイベントが残っているから、チャンスはある。今後はWCTの方に集中するつもりさ。上手くいけば最終的にワールドランキングの方のポイントは気にしなくて済むからね。今年は色々な場所のコンテストに参加している。多分、次のポルトガルでのプライムには出ないけど、トリプルクラウンはサーフィンするつもりさ」とコロヘはコメントを残していました。

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シーズン前半に千葉・志田下で開催された4スター『QUIKSILVER OPEN JAPAN』で他の選手を圧倒するスピードとパワーで優勝をもぎとったミッチ・クルーズ(AUS・写真上)は、ワールドランキング16位とすでに来年のツアー入りを確実にしています。
SFでは優先権の利用をミスしてしまい、それが敗因に...。

優勝のチャンスもあっただけに悔しそうな表情で、「自分自身に本当に腹を立てているよ。だってオレが彼に優先権を与えてしまったためにスコアを上げ、更にオレは焦ってしまったんだ。こんな大きなミスを犯してしまったことは信じられないし、ナーバスになったさ。セミファイナルは通過したいと強く思っていた。このイベントではあらゆるチャンスをモノにしてきたのに...。でも、いいよ。素晴らしい経験をしたし、また大きな結果を残せたからね」と話していました。

なお、今イベントには日本人で唯一大橋海人がエントリーしていましたが、ファーストラウンドのRound of 96で敗退。

次のプライムイベントは10月21日〜27日にポルトガル・カーカヴェロスで開催される『Cascais Pro』です。
その前にワールドツアー第7戦『Hurley Pro』、第8戦『Quiksilver Pro France』が行なわれます。

プライム『Azores SATA Airlines Pro 2013』結果
1位 トーマス・ヘルメス(BRA)
2位 アダム・メリング(AUS)
3位 コロヘ・アンディーノ(USA)、ミッチ・クルーズ(AUS)

『Azores SATA Airlines Pro 2013』公式サイト
http://aspeurope.com/azores2013/

photo: ASP Covered Images

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