『Hurley Pro』2日目 ハワイアンとブラジリアンの三本勝負!?
2013-09-17 更新

現地時間9月15日からスタートしたASPワールドツアー第7戦『Hurley Pro』は2日続けコンテストが進行し、16日は残っていたR2の全てのヒートを消化。
R3を戦う24人のメンバーが決定しました。
会場のカリフォルニア、ローワー・トラッセルズは初日よりサイズダウンした公式1-3ftレンジ。
グラッシーなフェイスに玉石の上で割れる規則的なブレイクは小さいながらライト・レフト共にパーフェクトでしたが、霧で視界が悪くなって中断される場面も...。
気温と水温の差が大きなカリフォルニアではしばしばあることで、初日同様に運営側は上手く対応しながらスケジュールを進行させていました。
この日行なわれた8ヒートの内、3ヒートはハワイアンとブラジリアンの対決。
まず始めに勝負したアレホ・ムニーツ(写真最上部)は、ジョン・ジョン・フローレンスを相手にレフトの波でバックハンドの力強いターンを重ねて8.17。後半にはライトの波に美しいマニューバーを披露して7.63。
共にフィニッシュはメイク出来なかったものの、ジョン・ジョンを上回るパフォーマンスでトータル15.50をスコアし、R3へ。
「波はちょっと小さいけど、ブラジルから来たオレにしてみれば凄い良いよ。ジョン・ジョンには、ルーキーイヤーにここでやられているから、少しナーバスになったね。ヒートが始まる前、ピッキー・ピーコン(元CT選手)がセットはライトよりもレフトの方がベターだって言ってたんだ。その中でも大きめの波を選ぶようにしていたよ。ジョン・ジョンはとにかく沢山の波を乗っていたけど、オレは反対に波を慎重に選んだのさ」とヒートを振り返ったアレホ。

アレホとジョン・ジョン。注目度はジョン・ジョン(写真上)の方が勝るものの、同じ2011年組の同期。その年のトラッセルズでもR2で対戦しており、ジョン・ジョンが圧勝という形でした。
「’US Open’の時と同じボードに乗り、すでに2つのコンテストをこなしたよ。凄い良いボードなんだ。この前のアゾレス諸島のイベントでは怪我をしてしまい、今回の出場も危うかった。でも、MRIに異常は無かったんだ。まだ痛みはあるけど、この素晴らしいボードがサポートしてくれている。ストークしているよ」とアレホ。
7月末に開催された『Vans US Open of Surfing』でコロヘ・アンディーノ(USA)を抑えて優勝を決めているアレホ。
9月初め、ポルトガルのアゾレス諸島・サンミゲル島で開催された『Azores SATA Airlines Pro 2013』では膝を負傷したものの、R2での彼のサーフィンを見る限り、全く問題は無いようです。

次のハワイアン vs ブラジリアンのカードはシーバスことセバスチャン・ズィーツがラオニ・モンテイロに対して8.17を含む、トータル14.67をスコアしてラウンドアップ。
続くフレッド・パターチアとミゲル・プーポ(写真上)のグーフィーフッター同士の対決は、身体が軽いミゲルの方が有利と予想していましたが、フレッドのバックハンドリップが冴え渡り、8.93を含む、トータル17.43とこの日のベストヒートスコアを叩き出して勝利。
「スモールコンディションでのヒートを勝つために考えた。最初はレフトを狙おうと考えていたけど、シーバズ、ジェレミーはライトでもスコアを出していた。それにミゲルがレフト狙いだったから、考えを変えてバックハンドとなるライト狙いに変えたんだ。上手く選んで数本良い波を得た。サーフボードとの相性も良い感じだったし、バックハンドはリップも映える。バリ以来、バックハンドの調子が良いんだ」と10歳も年下のミゲルとのヒートを振り返ったフレッド。
ツアーを回ってから9年目ですでにベテランの域に入っているフレッド。近年はアスリートとしては致命傷となる怪我に悩まされ、今シーズンも怪我のために開幕戦から3イベントを棒に振っていましたが、バリ島で9位、タヒチでは5位に入り、調子を上げています。
ちなみにフレッドは2009年にトラッセルズで開催された『6.0 Lowers Pro』で優勝経験もあり、この波でのスコアの上げ方を熟知している一人です。

この日はオープニングヒートと最終ヒートに登場したサンクレメンテローカル、パトリック・グダスカス(USA・写真上)、コロヘ・アンディーノの活躍に会場は沸いていました。
タヒチで久々に優勝を決めたエイドリアン・バッカン(AUS)と対戦したパトリックは、兄弟や友人達が見守る中、朝一番のスローヒートでレフトの波に狙いを定め、確実に大きなビッグターンをメイク。6ポイント台を2本重ね、トータル13.11で今シーズン2度目のR3行きを決めました。
勝利後のインタビューでは、「ローカルからの素晴らしいサポートを受け、トラッセルズで始めてCTのヒートを勝って興奮しているよ。自信が沸いてきた。ローカルから見ても良い波だし、サーフィンの調子も良い。良い感じでイベントが進みそうさ。バージニアビーチで優勝し、ボードの調子も最高なんだ」とコメント。
大橋海人が4位、ジュニアでは大原洋人が3位に入ったアメリカ・バージニア州のバージニアビーチ開催の4スター『Vans Pro』で優勝したパトリック。
今のところ良いバイブを保っているようです。

今回の冠スポンサー「Hurley」がサポートする若手の成長は目を見張るものがあります。
ジョン・ジョンを始め、ジュリアン・ウィルソン、ミゲル・プーポ、ナット・ヤング、フィリッペ・トレド。
今日の中では最初に紹介したブラジリアンのアレホ、「サンクレメンテの番長」とも呼ばれるディノ・アンディーノの息子、コロヘ(写真上)が素晴らしいサーフィンを見せていました。
コロヘはレフトの波で3つのビッグターンを決め、8.53をスコア。次に波に乗ったウィルコことマット・ウィキンソン(AUS)が同じバックハンドの4つのターンで6.00。公式サイトの「ON DEMAND」で二人のターンを比べれば、その差が分かると思います。
コロヘは後半にも彼らしいスタイルのマニューバーで7.80をスコア。ウィルコをコンビネーションに追い込んで圧勝。スコアは伸びなかったものの、ギャラリーにサービスするように派手なローテーションエアーまで披露。
コーチのマイク・パーソンズも安心してヒートを観戦出来たようです。
その他にこの日R2を勝ち上がったのは、ジェレミー・フローレス(FRA)、ビード・ダービッジ(AUS)
ネクストコールは現地時間9月17日の朝7時30分(日本時間9月16日夜11時30分)で、30分後にスタート予定。
オープニングヒートは、ジョーディ・スミス(ZAF) vs ブレット・シンプソン(USA)のR3のH1です。

『Hurley Pro』公式サイト
http://www.thehurleypro.com/ (PC用)
photo: ASP Covered Images
photo: Hurley
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