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『Quiksilver Pro France』R3から再開!

2013-10-03 更新
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フランス・南西部のホセゴーで開催中のASPワールドツアー第8戦『Quiksilver Pro France』はR2終了後、ウネリ不足のために4日間レイデイが続いていましたが、公式4-6ftレンジのソリッドなウネリがヒットしたメイン会場の「La Graviere」で現地時間10月2日にR3から再開。

先日の『Hurley Pro』で今シーズン初優勝を飾ったタジ・バロウ(AUS)を始め、ミック・ファニング(AUS)、ケリー・スレーター(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)など熾烈なタイトル争いをしているメンバーが揃ってラウンドアップ。
しかし、この日の主役は彼らではなく、ここ数年で驚異的な成長を見せているヤングブラジリアンでした。

「La Graviere」のコンディションは、許容範囲ギリギリのハードなクローズアウト。
日本の表現で言うとワイドダンパーで、数少ない切れた波を手に入れたサーファーが勝ち上がる展開。
オーバーに表現すれば砂漠の中からダイヤを探すような作業でした。

そんな中、18歳のスーパールーキー、フィリッペ・トレド(写真最上部・下)は、ヒート開始直後に乗ったライトの波でディープなバレルをメイク。それはまるでバックドア。フィリッペのスタイルも見事に決まり、8.50をマーク。
更に中盤には十八番のアーリーウープをもの凄い高さと滞空時間でメイクして9.97!
ビーチに集まった沢山のギャラリーを大いに盛り上げ、トータル18.47でジェレミー・フローレス(FRA)を下してR4へ。

ワイルドカードのヨーロピアン2名が敗れ、最後の砦となった対戦相手のジェレミーでしたが、最後は完全にリズムが狂っってしまい、終了間際にはインターフェアを犯す場面も...。

「エアーとバレルの両方で勝ち取った勝利。最高に嬉しいよ。潮が動き始め、最初の波ではバレルを狙っていたんだけど、それがバッチリとハマったんだ。次は違うことが必要だと思い、ターンで攻めた。丁度良い小振りな切れた波が入り、それで’アーリーウープエアー’を決めたのさ。ブラジリアンクルーは凄いよ。みんなストークしているし、ポジティブなバイブをビンビンと感じる。加えてフランスは暖かいし、波も最高!次のラウンドも自信があるよ」とヒートを振り返ったフィリッペ。

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更にフィリッペよりも1歳年上のガブリエル・メディナもこのポジティブなバイブを良い形で引継ぎ、エースことエイドリアン・バッカン(AUS)を相手にバレルからエアーリバースのコンビネーションで9.10。潮が上げてバックウォッシュが入った難しい波でテイクオフからバレルインを決め、8.77をスコアしてエースとのクロスゲームを制していました。

勝利後のインタビューでは、「ここはホームみたい。次に進めてストークしているよ。間違いなくフランスは特別な場所なんだ。過去に素晴らしい結果を残し、それ以来ここに来るのが楽しみだし、大好きな場所になったのさ。みんな強敵だけど、特にジュリアンはここ数イベントで凄いサーフィンをしているよね。次に戦えることにエキサイトしているよ」と話していたガブリエル。

次のR4の相手はインタビューで口にしていたジュリアンとランキング3位のジョーディ。相手が強ければ強いほど燃えるタイプのガブリエル。
2011年のルーキーイヤーに初優勝を上げた相性が良いこの場所で、二人の強敵を倒し、更に上のラウンドの切符を手にすることは出来るでしょうか?

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バレルとエアリアルの両方を得意とする若い選手で忘れてはいけない選手、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW・写真上)の活躍も特筆するべきでしょう。

同じハワイアンのシーバスことセバスチャン・ズィーツを相手に1本目でフロントサイドのバレルイン、インサイドのクローズセクションに全身の力を捧げたレイバックで8.17をスコア。続けてバックハンドでも小さなパイプラインのようなバレルを抜けて6.67。シーバスが1本も乗らない間に早々と14.84をまとめてしまいます。
更にジョン・ジョンは中盤にも短いバレルを抜けて7.50を重ね、トータル15.67。やっとバレルを手に入れて7.93をスコアしたシーバスがコンビネーションを抜け出した時にはもう残り時間が足らず、ジョン・ジョンが余裕でラウンドアップを果たした形になりました。

「クローズアウトばかりの難しい戦いだったよ。ハワイアンはみんな一緒に行動しているから、対戦相手になった時は残念な気持ちさ。でも、勝てて嬉しいよ。セバスチャンは怖い存在のサーファーだしね。レイデイの数日間は、スケートボードや小さな波でサーフィンしたし、街を探索したり、楽しんでいたよ」といつも通りクールな表情でインタビューに答えていたジョン・ジョン。

今シーズンは怪我に悩まされて今ひとつ目立たない存在になっているジョン・ジョン。
それでもスイッチが入った時の彼のサーフィンは誰にも止められない爆発力を持っており、冷静な判断力も加わり、他の選手にとっては非常に怖い相手でもあります。

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その他にR3を通過したのは、カイ・オットン(AUS)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、ブレット・シンプソン(USA)など。
R3の12ヒート終了後はR4が1ヒートのみ行なわれ、カイが1位通過でQFへ。
2位と3位になったジョエルとタジは敗者復活戦のR5へ回ることになりました。

ネクストコールは現地時間10月3日の午前7時45分(日本時間の同日午後2時45分)
R4のH1、ミシェル、ジョン・ジョン、ミックのカードからスタートする予定です。

『Quiksilver Pro France』公式サイト
http://quiksilverlive.com/profrance/2013/(PC用)

photo: ASP Covered Images

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