ポルトガル&フランスでの世界トップの戦い!
2013-10-04 更新

現地時間10月3日、ASPワールドツアー第8戦『Quiksilver Pro France』が開催されているフランスからスペインを挟んだ国、ポルトガルでウィメンズワールドツアーの最終戦『EDP Cascais Girls Pro』がスタート。
『Quiksilver Pro France』の方も同日にR5まで進行したため、まとめてお伝えします。
まず、『EDP Cascais Girls Pro』は首都リスボン近郊、カスカイスにある「Carcavelos」で開催。
カスカイスの海岸線にはまだ多くの城塞が現存。歴史あるヨーロッパらしい風景と開放的なビーチが融合した世界的にも有名なリゾート地。
世界トップの頂点を決めるのにふさわしいこの場所で初日はR1の6ヒートのみ進行。
僅か200ポイント差でタイトルを争っているカリッサ・ムーア(HAW・写真最上部)とタイラー・ライト(AUS・写真下)が揃って余裕のラウンドアップを決めています。
「ウォームアップはこの周辺の似たようなビーチでやっていたの。今日はちょっと難しい波よ。でも、ボードの感触は良いし、良い結果を残したいわ。タイラーと僅差なのは十分承知しているけど、私はベストを尽くすだけ。まずはラウンド1を通過出来てストークしているし、残り数日で決まるわね」とカリッサ。
男勝りのパワーサーフィンは公式2-3ftレンジのファンサイズの波でも冴え渡り、誰よりも大きなスプレーを上げていたのが印象的でした。

カリッサの後のヒートに登場したタイラーは、アラーナ・ブランチャード(HAW)、ソフィア・ムラノヴィッチ(PER)を相手に8.03を含む、トータル14.53をスコア。21歳のカリッサに対して19歳のタイラーのサーフィンはまだ荒削りな部分がありますが、それは良い意味でまだまとまっていなく、更にレベルアップ可能な余地があるということ。
「今は’メイヘム’のサーフボードを乗っているの。とても良い感じね。一言で言えば’フリー&ファースト’私のサーフィンに合っているわ」と話していたタイラー。
メンズでは『Hurley Pro』で優勝したタジ・バロウ(AUS)、コロヘ・アンディーノ(USA)を始め、多くの選手が愛用しているメイヘムシェイプのサーフボードで戦っているタイラー。
渦中のタイトル争いについては、「ゴールは設定していないの。ゴール、つまり目標を持つとプレッシャーになるから、好きじゃないのよ。今の私はアウトに出てサーフィンする。それが良い結果に結び付く私のベストなスタイルよ」と彼女らしいサバサバとした表情でコメントを残していました。
その他、R1を1位通過でクリアしたのはフランスで今シーズン初優勝を上げたサリー・フィッツギボンズ(AUS)、ステファニー・ギルモア(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)、レイキー・ピーターソン(USA)
ネクストコールは現地時間10月4日の朝7時30分(日本時間の同日午後3時30分)です。
『EDP Cascais Girls Pro』公式サイト
http://www.aspeurope.com/edpcascais/(PC用)

『Quiksilver Pro France』はR3からR4のH1まで消化した前日と比べ、午後は風が悪くなり、朝の内に7ヒートだけ進行。
敗者無しの3人ヒート、R4(1位はQFへ。2位と3位はR5へ)とR5が終了し、残り1日でファイナルまで辿り着くことが可能になりました。
R4ではジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ケリー・スレーター(USA)、ガブリエル・メディナ(BRA・写真上)が1位通過。
中でも前日にスイッチが入ったガブリエルの勢いは凄まじく、フロントサイドのバレルで7.50。後半には更にディープなシリンダーバレルをメイクして9.93。
ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)の二人の強敵を見事に倒して今シーズンの最高位3位に近づきました。
「もう一度ここで優勝したい。今のオレの思いはそれが全てさ。ジュリアンとジョーディのヒートは楽しかったよ。一本だけ凄い良い波に乗れたんだ。あれが決め手になって勝てたようなもの。メイク出来てストークしているよ」とヒート中のアグレッシブな姿とは対照的に穏やかな表情で話していたガブリエル。
この日の「La Graviere」は公式3-4ftレンジ。前日よりもサイズダウンながらクローズアウトする波が中心で、基本はバレル狙い。当然リスキーな場面も多く、ガブリエルは2本目に乗った波で潰されてしまい、真っ二つにボードを折っていました。
「前半にサーフボードが折れてしまい、交換したんだけど、それが本当に良かったんだ。サーフボードは’プカス’で、いつもは5’11だけど、5’9に変えたのさ。短いけど、厚みがある。全く違う感じ。でも最高だったよ」とその件について話していました。
スペイン・バスク地方が拠点の「プカスサーフボード」と契約しているガブリエル。今回ワイルドカードで出場していたアリッツ・アランブルー (EUK)、ラムジ・バークヒアム(MAR)もライダーとして活躍しています。

敗者復活戦のR5では、ジョエル・パーキンソン(AUS)、ミック・ファニング(AUS)、フィリッペ・トレド(BRA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)がラウンドアップしてQFを戦う8名が決定。
ネクストコールは現地時間10月4日の午前7時45分(日本時間の同日午後2時45分)で、QFのH1、カイ・オットン(AUS) vs ジョエル・パーキンソン(AUS)のカードからスタート予定です。
『Quiksilver Pro France』公式サイト
http://quiksilverlive.com/profrance/2013/(PC用)
photo: ASP Covered Images
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