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『Quiksilver Pro France』終了!注目のタイトル争いは?

2013-10-05 更新
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タイトル争いの重要な鍵を握るヨーロッパレッグのファーストイベント、ASPワールドツアー第8戦『Quiksilver Pro France』がフランス・南西部のホセゴーで開催され、現地時間10月4日に終了。
ファイナルデイはR3からR5が行なわれたメイン会場の「La Graviere」からバックアップ会場の「Le Penon」に移動。
公式3-4ftレンジの風の影響が入ったコンディション。QFからファイナルの7ヒートを考慮するとギリギリの時間となる午後まで待って最後の戦いが火蓋を切りました。

今イベントの立役者となった二人のヤングブラジリアン、ガブリエル・メディナとフィリッペ・トレドはSFで対決し、ガブリエルがフロントサイドで大きなエアーを披露して9.10をスコア。
この1本が決め手となり、フランスで2度目のファイナルへ。
もう一人のファイナリストはジョン・ジョン・フローレンス(HAW)とジョエル・パーキンソン(AUS)を倒したカレントリーダーのミック・ファニング(AUS)でした。

ファイナルは序盤から両者共にスコアを重ね、その中でも得意のエアーを軸に6.50と8.50をまとめたガブリエルが主導権を握ります。
ミックがニード7.18のまま後半に突入。残り10分を切ってからライトの波をキャッチしたミックは風の影響でヨレた難しいセクションをフローターで抜けてスナップからフィニッシュのリバースまで綺麗にメイク。このライディングに8.83がコールされ、逆転に成功。そのまま逃げ切り、ミック(写真最上部・下)が今シーズン初優勝を決めました。

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激しい戦いの後、「気持ちが抑え切れないよ。今朝までは本当にリズムに乗り切れてなかった。今は最高の気分!ガビ(ガブリエル)はとんでもないキッズさ。終了20秒前でもオレは逆転を恐れてプレッシャーを感じていたからね。ん〜本当に良い気分だよ」と興奮気味にインタビューに答えていたミック。

エアーにビッグスコアが出やすかった今イベントでも、あくまでもベーシックなターンで勝ち上がってきたミック。
フランスのようなビーチブレイクではバリエーション豊かなエアーを持っている選手が有利と言える一方、、ミックや同郷のパーコのように’飛ばなくても勝てるサーフィン’があるのも確か。
それがスタイルとして定着しているミック、パーコの強さはここで言わなくても誰もが知っていること。

「コンディションは悪化傾向。最後の波はラッキーだったよ。ガブリエルやフィリッペのようなタイプは大技を狙ってくる。でも、オレは自分のゲームプランだけに集中してそれが最後に報われたのさ。彼らのエアーは凄いよ。あの高さに恐怖を感じていないんだからね。新しい足首を手に入れることが出来るなら、あんなエアーをやってみたいよ」と続けていました。

昨年今イベントを20年振りに制したランキング2位のケリーがQFで敗れ、ポイント差を1200から一気に6000に広げたミック。
更に全10戦中、上位8戦のベストリザルトを考慮すると最低が9位で他は5位以上のミックに対してケリーは13位が2度もあるため、次のポルトガル、最終戦のハワイで大きなプレッシャーがかかるのは圧倒的にケリー。
今シーズン、一貫した強さを見せているミックが崩れなければ、3度目のワールドタイトルはポルトガルの時点で見えてきそうです。

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R2に今イベント唯一のパーフェクト10をスコア。他のラウンドでも圧倒的な強さを見せていたガブリエル(写真上)
以前は負けた後に悔しさの余り泣いてしまい、表彰式に顔を出さないこともありましたが、今回はミックの横で終始ご機嫌だった様子。笑顔でシャンパンファイトを楽しんでいた姿は成長の証とも言えるのでは?

「ミックとファイナルを戦えてハッピーさ。良い1週間だったし、最後は素晴らしい結果も残せた。それにここで再びファイナルまで進めたんだ。ストークしているよ。次のポルトガルも上手くやれると良いね」と19歳ながら、すでにツアー歴3年目のプロらしいコメントを残していました。

2009年の『King of the Groms』でパーフェクト20をスコアして優勝。2011年のルーキーイヤーに初優勝を上げ、翌年も5位と好成績を残しているフランスは彼にとって相性の良い場所。
その件については、「フランスに来るのは大好き。オレのサーフィンに波が合っているんだ。以前から良い場所だけど、来る度に更にベターになっているよ」とコメント。

波打ち際ギリギリまで集まった熱狂的なギャラリーを一番盛り上げていたのは間違いなくガブリエルでしょう。

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なお、ジュニアの世界一を決める『King Of The Groms(写真上)』は、日本から参加した稲葉玲王が4位でフィニッシュ。
優勝はジェイク・マーシャル(USA)、2位は『Quiksilver Pro France』でもワイルドカード出場していたレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、3位は五十嵐カノア(USA)でした。

トップ34のメンバーは休む暇も無くポルトガルへ移動。ヨーロッパレッグのセカンドイベント『Rip Curl Pro by Moche』は、10月9日から開幕します!

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ASPワールドツアー第8戦
『Quiksilver Pro France』結果
1位 ミック・ファニング(AUS)
2位 ガブリエル・メディナ(BRA)
3位 ジョエル・パーキンソン(AUS)、フィリッペ・トレド(BRA)
5位 カイ・オットン(AUS)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ケリー・スレーター(USA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)

2013年ASPワールドツアー
『Quiksilver Pro France』終了後のランキング
1位 ミック・ファニング(AUS) 51,900pt
2位 ケリー・スレーター(USA) 45,900pt
3位 ジョーディ・スミス(ZAF) 39,700pt
4位 タジ・バロウ(AUS) 39,400pt
5位 ジョエル・パーキンソン(AUS) 38,950pt

『Quiksilver Pro France』公式サイト
http://quiksilverlive.com/profrance/2013/(PC用)

photo: ASP Covered Images

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