「バリ島・バイク旅2013年秋⑧」
2013-11-15 更新
僅か1泊だけだったが、芹さんの経営する「クブモアナ」は清潔感に溢れ、とても居心地が良かった。
そして、来て欲しくなかったバリ最終日の朝を迎え、時計を見るとすでに8時を回っていた。
サヌールサイドは風が入っていて波が良くないと聞いていたので、僕らはゆっくりと目を覚ますと芹さんが近所で買ってきてくれたインドネシアのローカル朝食を食べた。朝から辛いけれど、癖になりそうな味だった。
それからパッキングを済ませると、芹さんに別れを告げ、バイクをクタの「SeaHouse」に走らせた。
「SeaHouse」はバリ初日に泊まった宿で、サーフボードのハードケースなどを預かってもらっていた。
更にこの日の夕方、空港までのタクシーの手配もお願いしており、今回のバイク旅のベース基地だったのだ。
出発までにまだ3時間ほどあったので、トランクスとラッシュガードに着替えて早速レギャンからクタのビーチをチェックしに出かけた。
すでに太陽は真上にあって、サイドからの風が強く吹き始めていた。ロータイドも手伝ってチェックしたほとんどの場所はクローズアウト(ダンパー)していて、なかなか良いところが見つからなかったが、諦めずに探しているとクタビーチで切れた波がブレイクしているポイントを見つけた。
僕と勇介君はバイクを停め、急いでパドルアウトした。ライトが中心でサイズは頭前後。テイクオフの時に顔面にシャワーを浴びるほど風が強かったが、良い波を掴めば100m以上のロングライドが可能だたt.波情報的に点数をつけるとしたら△45点といったところだろう。
バリ島はビーチブレイクも質が高いので、最後のセッションまで十分に楽しむことができた。
海から上がって「SeaHouse」に戻り、レンタルバイクを返して速攻でお土産を購入。
パッキングを済ませるとすでに出発の時間になっていた...。
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帰りの飛行機の中でも、僕達はバリ島の余韻に浸っていた。
今回も恐怖心に負けて思うようには波に乗れなかったが、その「情けない」という気持ちが体作りに繋がり、また次へのチャレンジ精神を生む。
面倒くさがり屋の僕には、体を少しでも若く保つためにこれしか良い方法が思いつかない。
勇介君は、2か月前に働いていた会社を辞め、転職活動をしていてようやく旅の出発前に就職が決まったばかり。
僕も帰国したら冬商品(スキーウェア)の入荷が始まり、忙しい日々が待っている。
お互いに家庭を持っているので、家庭、仕事、サーフィン、旅をバランス良く両立させるのが共通のテーマだった。
会社で働く顔、夫の顔、お父さんの顔、そしてサーフィンを柱とするひとりの人間としての顔。
これからも、それぞれを精一杯前向きにやろうと思う。
数時間後、家で待っている家族に会うのがとても楽しみになってきた...。
第8話まで続いた今回のストーリー。
最後まで読んで頂いて、どうも有難うございました!
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結婚して子供が出来て仕事も忙しくなる。
サーフィンを第一に考えていた若い頃とは違い、
年を重ねると色々なことに時間が分散され、経済的な面でもなかなか旅に出ることが難しくなってきます。
しかし、サーフィンと旅というのは根本的に同じ道にあり、お互いがリンクすることで楽しみが一層広がります。
「結婚してから旅に出てないな〜」と嘆いていても始まりません。
別に海外に行かなくても、いつもと違う海に向かうだけでそれは立派な旅。
ハルさんのストーリーに刺激を受けた「One Earth」読者の方!
ぜひ、自分なりの旅のプランを立ててみては?