『Quiksilver Pro』R3から再開!
2014-03-10 更新

オーストラリア・ゴールドコーストのスナッパーロックスで開催中のASPワールドツアーの開幕戦は4日間のレイデイの後、現地時間3月10日に再開。
ウィメンズの『Roxy Pro』はSFとファイナルを残すだけでしたが、公式3-5ftレンジの風の影響が入ったハードコンディションを考慮して『Quiksilver Pro』のR3から再開。
お昼前から日没にかけて12ヒートをこなし、R4を戦う12名が決定しました。
波の選択が難しいこの日に活躍が目立っていたのは、スーパーバンクとも呼ばれるスナッパーロックスで普段からサーフィンし、ローカルナレッジを活かした選手。
ルーキーのミッチ・クルーズ(AUS・写真下)がジュリアン・ウィルソン(AUS)を倒したのを皮切りにミック・ファニング(AUS)がデーン・レイノルズ(USA)を。ジョシュ・カー(AUS)がコロヘ・アンディーノ(USA)を。最後はジョエル・パーキンソン(AUS)がディオン・アトキンソン(AUS)を敗り、ラウンドアップ。
R2で負けてしまったビード・ダービッジを入れるとトップ34の内、5名がこのブレイクの元で育っているのも驚くべきこと。
世界で一番コンペティティブな土地。サーフィンには環境がとても大切なのです。

基本的に波に恵まれていないフロリダ出身ながら、サーフィンに大切な環境を自ら作り、超人と呼ばれるほどの才能を開花させたケリー・スレーター(USA・写真最上部)はローカルよりもこの波での経験が豊富で、誰よりも波が見えていると言えます。
怪我からの復帰戦となった同じ「Quiksilver」のチームメイト、ティアゴ・ピレス(PRT)を相手に大きなターンからインサイドでバレルまでメイクして9.07をスコア。トータル16.57とR3のハイエストヒートスコアを叩き出して圧勝。
ローシードのティアゴはケリーと対戦したのが不運。13位でフィニッシュしました。
「ティアゴとはこれまで沢山のヒートをこなしてきたから分かるけど、彼を過小評価してはいけない。特に良い波では彼にやられているし、ここの波でも本当に良いサーフィンをしていたよ。ツアーの中で最もダイナミックな選手とは言えないながら、とてもパワフルだし、バレルに関しては波選びを含めて一流さ」とケリー。
ケリーとティアゴ。過去の対戦成績を見るとケリーが僅かに上回る程度。’ケリーキラー’の異名を持つティアゴとのカードはR3でも決して油断は出来なかったようです。
なお、ケリーがR3で使用したボードはR1と同じEPSの5.9。ノーマルなトライフィン&ラウンドピン。
かつてはセルフシェイプのボードを試すほどボードにはこだわりがあり、ヒート終了後のインタビューでも質問攻めにあっていました。

ティアゴと共に怪我から復帰したもう一人の選手、オーウェン・ライト(AUS)はミゲル・プーポ(BRA)とのグーフィーフッター対決でクロスゲームの末に敗退。
ヒート後半になって風が良くなってきたスナッパーロックスを舞台にパワフルなバックハンドで9.73のハイエストスコアをマークしたものの、バックアップスコアが足りず...。
ヒートスコアではミゲル、オーウェンがR3の2位と3位になったと言えば、いかに激しいバトルだったと分かるでしょう。
その他にR3を勝ち上がった選手は、タジ・バロウ(AUS・写真上)、フレッド・パターチア(HAW)、C.J・ホブグッド(USA)、ガブリエル・メディナ(BRA)、ナット・ヤング(USA)
エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)はジェレミー・フローレス(FRA)を相手に優先権を利用して強引にドロップイン。ジェレミーがインターフェアを犯した形となり、エイドリアーノがラウンドアップ。
詳細は「HEAT ANALYZER」を見て頂ければ分かりますが、ここまでして勝ちを求めるのがワールドツアー。
昨年は今イベントのファイナルでケリーがジョエルに対して故意にドロップインし、勝利を導いたのも記憶に新しいところです。
ネクストコールは現地時間3月11日の7時30分(日本時間の同日6時30分)
次のR4は3人ヒートとなり、1位はQFへ。2位と3位は敗者復活戦のR5へ進むことになります。
ASP公式サイト
http://www.aspworldtour.com/(PC用)
photo: ASP Covered Images
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