カレン&オッキーが「J-bay」で対決!?
2014-07-12 更新

現在、南アフリカの「J-bay」で開催中のASPワールドツアー第6戦『J Bay Open』の期間中にトム・カレンとオッキーことマーク・オクルーポのスペシャルヒートが行なわれることがASPから発表されました。
ASPヘリテージ(伝統、遺産)シリーズと名付けられたこの勝負は進化を続けるコンペティションの世界においても重要な意味を持ち、注目されそうです。
名作『エンドレスサマー』を始め、多くのサーフムービーの舞台になり、ASPでも数々の名勝負が生み出されている「J-bay」に往年のライバル、カレンvsオッキーの組み合わせ。
80年代〜90年代前半の彼らの激しい戦いを見てきた方は特に興味があるのでは?

「モダンサーフィンについて考える時、トム・カレンとマーク・オクルーポの二人よりもインパクトを持ったサーファーを探すのは難しいよね。’ASPヘリテージシリーズ’は名誉と称賛。プロサーフィン界のパイオニア、象徴をこのスポーツにしっかりと結びつけるための素晴らしい取り組みさ。みんながトムとマークが南アフリカに来てくれたことにとてもエキサイトしているよ。早く彼らのサーフィンが見たい。本当に楽しみさ」とASPコミッショナーのキーレン・ペローはコメント。

カリフォルニアのサンタバーバラ出身のトム・カレンは、リンコンを中心としたポイントブレイクで培ったスタイルを武器に1985年、1986年、1990年と3度のワールドタイトルを獲得。
ケリー・スレーターを始め、彼に影響されたサーファーは数え切れないほど多く、数日前に心臓発作で他界したソニー・ミラーが世に送り出した「Searching for Tom Curren」はトム・カレンの魅力を惜しみなく伝え、大ヒットしました。
「私達にとって’J-bay’は重要な場所。マークはコンペティション、オレにとってはフィルムでね。ここに戻ってこれたのは夢のようだよ。オッキーとのヒートのことを考えるだけでエキサイトしている。この1週間、波が上がると良いね」と話していたトム。
トムがコンペティションの世界で最も活躍していた時代に「J-bay」でのイベントは1984年の一度しか行なわれていないため、トムが「J-bay」の波に乗る姿で最も印象的なのは「Searching for Tom Curren」の作品中。
あのライディングがライブで見れるとなれば、今から興奮せずにはいられません。

現在もASPのMCとして活躍し、最近ではテレビ番組の企画でトレードマークの長髪をバッサリと切ってしまった(ケリーがフィジーで優勝出来なかった場合の賭けに負けたため)オッキー。
オーストラリアのシドニー郊外で生まれた彼は10代の頃からコンペティションの世界で頭角を現し、フルスピードのアプローチと圧倒的なパワーで’レイジングブル’の異名を与えられ、1984年に開催された「J-bay」でのイベントを18歳で優勝。グーフィーフッターとしては彼が唯一の勝者。1996年から正式にツアーのイベントになってからも、グーフィーフッターで「J-bay」を制した選手はいません。
順調にコンペティションの世界を歩んでいたオッキーでしたが、1987年に突然の引退。一時は全盛期の見る影も無いほど体重が増加してサーフィン界からも遠ざかっていました。それから10年後、1997年(この時のタイトルはケリー)にカムバックを果たし、1999年にはタヒチ、フィジー、ヨーロッパで優勝して念願のワールドタイトルを獲得。
彼の選手人生の後半のハイライトがワールドタイトルだとしたら、前半のハイライトは「J-bay」での優勝と言えるでしょう。
「南アフリカに戻り、トムとの対戦を準備するのは特別なことさ。ベルズビーチ、ハンティントンビーチ、そしてジェフリーズベイ。オレとトムとの間には波瀾万丈の歴史や、他に変えられないような楽しみがあったんだ。ASPと世界のベストサーファーの前で影響を与えながら戦えるのが一番の光栄。謙虚な気持ちと同時にみんなに良いショーを披露出来れば良いね」とオッキーは話していました。
カレンvsオッキーのヒートは早ければ現地時間7月12日(日本時間同日)に行なわれます。
ライブ中継は公式サイトにて。

ASP公式サイト
http://www.aspworldtour.com/(PC用)
photo: ASP Covered Images
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