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灯台下暗し?日本編③

2006-04-04 更新
(前回までのあらすじ)
旅が大好きな僕だが、海外で外国人の友達と話すうちに、実は国内のサーフトリップをあまりしたことが無かったことに気付き、思い切って長期の国内旅行を志す。少しでも安く上げるために燃費の良いクルマを選び、自炊に必要なカセットコンロと、100均で買った包丁・鍋・皿を積み、友人を誘っていざ出発。初夏の日本海に出て金沢→京都→鳥取と西へ進み、そこから南下して四国に渡り、室戸→高知・中村。行く先々の友人を訪ね、各地の波と名物料理を味わう。そしてフェリーで九州へ・・・。

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僕らの着いた港は北九州市の佐伯港というところだった。まずは福岡で中州という有名な繁華街を探索。その後そこから南下して宮崎に行ってもよかったが、波の期待ができそうな宮崎は後にとっておくことにして、友人の原田正規プロの出身地である唐津へ向った。だが残念ながら、東シナ海は波がフラット。少し諦めかけていたところに、九州に台風の南ウネリが届きそうだとの情報が入った。

その情報を頼りに、僕らは熊本の天草地方に向かうことにした。熊本の路上で一泊した後、連なる島々の端にある天草のポイントへ向かった。いくつもの橋を渡り数時間かけて辿り着いた。
サーフポイントがあるエリアには、いい感じで「昔」が残っていて情緒豊かな場所だった。意外にサーファーの数も多い。四国を離れて四日ぶりのサーフィンだったので、この日は3カ所で海に入った。波のサイズは、着いたときには腰くらいだったのが、夕方には頭くらいになった。レフトとライトのポイントブレイク、そしてサイズが上がってきたところでビーチブレイクに移動した。どのブレイクも乗りやすく、風もなく良いコンディションが一日続いた。関東方面のサーファーにとっては情報が少ないエリアだが、きれいなビーチと質の良い波がここにもあった。3ラウンドを終えくたくたに疲れた僕らは、この日は近くのドライブインで車中泊。

その夜、バリで知り合った京都の友人(ボン)から、「時間ができたので明日から旅に参加したい」との電話が入る。翌朝は鹿児島空港で待ち合わせることになったので、僕らは波のある天草を離れて鹿児島に向かった。ボンとは空港で無事に再会した。そして、わざわざ天草に戻るよりは、せっかくだから鹿児島でサーフポイントを探そうということになり、僕らは鹿児島のサーフポイントを見つけるためにクルマを走らせた。
桜島から数時間のところに鬼口というポイントを見つけた。天草は水が透けるようにキレイだったけど、この日はオンショアも吹き、鬼口の水は茶色く濁っていて、海には不気味なほど人もいない。しかも近くに霊場があり、小心者の僕は少しばかり怖かった。ただ水温だけはかなり暖かく、ボンはいい感じでサーフしている。2年前にバリで知り合った時はまったくのビギナーだったボンが、意外と上手くなっていた。

この頃には旅の日課のようになっていたのが、海から上がって近くにある温泉を探し、入ること。特に九州にはいたるところに温泉があり、この日に入った温泉も300円で7種類の風呂が楽しめるという、なんともリーズナブルな温泉だった。風呂から上がれば、近くの無料の駐車場や海でカセットコンロを使って夕食を作り、ビールで乾杯だ。酔いがまわったところで就寝。朝は早起きして波乗りに出掛けていた。

翌朝はオンショアが止んだがウネリも消えてしまった。こういう時は移動の時間だ。鹿児島から、フェリーで種子島に渡るかどうか悩んだ末、やはりフェリー代を使うと後が続かないと見切って、種子島は諦めて宮崎に向かうことにした。

(まだまだ次回へ続く!)