プライム『Cascais Billabong Pro』はジャドソンが2連覇!
2014-10-12 更新

フランス、ポルトガルと続くヨーロッパレッグの合間に今シーズン5戦目となるプライムイベント『Cascais Billabong Pro』が開催され、現地時間10月11日に終了。
舞台はポルトガルのカシアス。ウィメンズワールドツアー第9戦が終了したばかりの首都リスボン近郊のリゾート地で、美しい海岸線にはビーチブレイク、リーフブレイクが点在し、ポルトガルを代表するサーフィンのメッカでもあります。
スケジュール的にトップ34の参加も多く、R1からミック・ファニング(AUS)、タジ・バロウ(AUS)などが登場する豪華なコンテストであると同時にハイレベルな戦いに!
期間中は十分過ぎるくらいのウネリに恵まれ、ビーチブレイク&リーフ混じりでライト・レフト共にある「Guincho」で進行。
バレル、ビッグターン、エアリアル。変化するコンディションに対応し、運も味方につけた選手が勝ち上がっていました。

ファイナルデイはQFからスタート。フランス戦のSFのリマッチとなるジャドソン・アンドレ(BRA)vsジョーディ・スミス(ZAF・写真上)、「Hurley」チーム同士のジュリアン・ウィルソン(AUS)vsミシェル・ボウレズ(PYF)など見応えあるカードが朝から続いていました。
ファイナルはジョーディをコンビネーションスコアに追い込んでフランス戦からの好調さをキープしていたジャドソン(写真最上部・下)がWQSランキング70位のスチュアート・ケネディー(AUS)を相手にミドルスコアを重ね、最後は7.43、8.33とスコアを伸ばしてトータル15.76vs10.13で圧勝。
ジャドソンは昨年も今イベントを制しており、2年連続でタイトルを獲得。WQSランキングも8位から一気にトップに立ち、来年のリクオリファイの位置を固めることにも成功。彼にとって特別な意味を持つポルトガルでのイベントになりました。

「お〜素晴らしい気分だよ!この喜びは上手く言葉に表せないけど、まずはサポートしてくれた皆に感謝したい。オレの人生を切り開いてくれた皆に本当に感謝するよ。ファイナル前に行なわれたエクスプレッション・セッションをしっかり観察して潮が引いてきたことを確認したから、出来るだけ沢山の波に乗ってスコアを伸ばしていくゲームプランを練ったんだ。それが功を奏したことにストークしているよ」とファイナル終了後のインタビューに答えていたジャドソン。
フランス戦で2位に入り、今回のポルトガルのプライムで優勝。この流れで次のペニチェ「Supertubos」でのワールドツアー第10戦も活躍が期待出来そうです。
表彰台ではブラジル国旗をマントにしてセレモニーを楽しんでいたジャドソン。
アゾレス諸島・サンミゲル島のプライム『SATA Airlines Azores Pro』、今回のプライム『Cascais Billabong Pro』、10月12日から開幕するワールドツアー第10戦『Moche Rip Curl Pro Portugal』の3戦をシリーズ化して総合優勝には5万ドルが与えられる『Portuguese Waves Series』、ポルトガルのトリプルクラウンと呼ばれる名誉ある賞にも近づき、とても嬉しそうな表情でした。

SFではジュリアン、QFではジェレミー・フローレス(FRA)、R5まで溯るとフレッド・パターチア(HAW)とトップ34のメンバーを次々と倒してファイナルまで進んだスチュアート(写真上)
2010年、タスマニア島での6スター以来の優勝まであと一歩でしたが、対戦相手を考慮すると優勝に値する2位だったと思います。
「ビッグネームを倒したいくのは最高の気分だったよ。これで注目されてもう少し活躍すれば、スポンサーもついて更にワールドツアー入りなんてこともあるかもね!」とスチュアート。
彼のサーフボードは真っ白。つまりサーフボード以外はノースポンサーということ。世界中で最も選手層が厚いオーストラリアでは結果を出さないとスポンサーはすぐに離れてしまう厳しい現実があります。

「今回の結果はオレのキャリアのベストの一つだね。数年前に6スターで優勝したことはあるけど、それからしばらく表彰台はご無沙汰だったから、凄い嬉しいよ。今後はブラジル(プライム)には行かず、残すはハワイだけ。でも、クオリファイに対するストレスは無いさ」
プライムの2位は6スターの優勝で獲得出来る3,500ポイントよりも高く、5,200ポイント。スチュアートは70位から一気に22位まで上昇。シーズン最後のハワイでの結果によってはクオリファイ圏内の10位以内にランクインする可能性もありそうです。
なお、今イベントには大原洋人や、ハンティントンビーチで開催された1スター『Shoe City Pro』で優勝した五十嵐カノアもエントリーしていましたが、共にR1敗退に終わっています。
次のプライムイベントは11月3日〜9日にブラジルのサンパウロで開催される『O’Neill SP Prime』
その前に10月12日からはポルトガル・ペニチェ「Supertubos」でワールドツアー第10戦『Moche Rip Curl Pro Portugal』が開幕します!

プライム『Cascais Billabong Pro』結果
1位 ジャドソン・アンドレ(BRA)
2位 スチュアート・ケネディー(AUS)
3位 ウィゴリー・ダンタス(BRA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)
5位 イタロ・フェレイラ(BRA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ジェレミー・フローレス(FRA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)
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