小波世界一のサーファーが乗るサーフボードとは?
2015-03-24 更新

過去最悪のコンディションに見舞われた2015年のWCT開幕戦。
その中で卓越したライディングを披露して初優勝を得たブラジリアンのフィリッペ・トレド。
以前から特に小波でのサーフィンには定評があり、今回の優勝でそれが証明された形と言えます。
開幕戦から約2週間、4月1日からスタートするベルズでの第2戦を前にWSLがフィリッペのサーフボード『Sharp Eye Surfboards』のシェイパー、マルシオ・ゾウヴィにインタビュー。
フィリッペ曰く、「この数ヶ月、マルシオ・ゾウヴィと共に自分のモデル’The Holy Toledo’の作成に取り組んできたんだ。とても良かったけど、新しく完成した5’9の’OK’の方が良い仕上がりになったのさ」
日本の標準体型にも近いフィリッペが乗るサーフボードの話は、日本のサーファーのヒントにもなるのでは?
●フィリッペ・トレド
身長:5’9(175.26cm)
体重:141lbs(64kg)
●シェイパー
『Sharp Eye Surfboards』
Marcio Zouvi
●モデル
OK
●サイズ
5’9×18.25’×2.25
●テール
ラウンド・スカッシュ
●ボリューム23.5L

■WSL
トレドとの関係はどんな感じですか?彼のフィードバックは十分ですか?
■MZ
昨年、フィリッペは工場があるカリフォルニアのサンクレメンテに引っ越してきたんだ。だから頻繁に会うことが出来るし、彼のサーフィンを見て時間があればサーフボードも試している。
ここにはチームマネージャーもいるし、彼は私達に多くのフィードバックを与えてくれる。ボードのパフォーマンスを伝えるのも上手いよ。
■WSL
彼が優勝した時に乗っていたボードは?
■MZ
ラウンド・スカッシュの’OK’モデルを乗っていたね。特別なフォームにカーボンがデッキに加わっているボードさ。
■WSL
彼のボードはとてもスピードが出ていたように見えました。今回のようなスモールコンディションでのゴールドコーストのコンテストに合わせたデザインなのですか?
■MZ
レイデイの間(今回は10日間もレイデイがあった)に全てのボードを試すチャンスがあったんだけど、彼がその中で’OK’モデルを選んだのは少し驚いたね。
というのも、’OK’モデルはベルズやマーガレットリバーのために削ったものなんだ。
てっきりスナッパーロックスでは、彼のシグネチャーである’The Holy Toledo’モデルを乗るものだと思っていたよ。カリフォルニアのローワーズ、小波での彼の映像でもあのボードで飛んでいたしね。
小波での数日間のフリーサーフィンで彼はとてもスピードが出ると感じた’OK’モデルを選んだのさ。ロッカーがきつく、深いシングルコンケーブにナローなテール。あのボードでスナッパーを駆け巡る彼に興奮したよ!

■WSL
フィリッペのためにシェイプする時、一番の課題は?
■MZ
まず最初に私はラッキーだと言える。彼は少なくとも私のボードのベースにある3つのデザインが好みなんだ。だから、作業も簡単に進むのさ。微調整と彼のリクエストに正確に答えることは必然だけどね。
■WSL
彼のシェイピングで最もやりがいを感じる点は?
■MZ
フィリッペは素晴らしい人物さ。素敵な家族に恵まれ、夢と希望に満ち溢れている。
これから彼がどんな選手人生を送るのか、とても楽しみだよ。
■WSL
今後のイベントで彼は何か変わると思いますか?また、同じボードを乗ると思いますか?
■MZ
全てのサーファーに言えることだけど、勝っている時に何かを変える必要はない。
彼はゴールドコーストでのウィニングボードをベルズでもマーガレットリバーでも試すでしょう。
これは確実だね。
ゴールドコースト、ベルズ、マーガレットリバーの3戦で構成されるオーストラリアレッグ。
次の第2戦『Rip Curl Pro Bells Beach』は4月1日〜12日に開催されます。
BCMでもフォローしていくのでお楽しみに!
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