『Rip Curl Pro Bells Beach』QFを戦うメンバーが決定!
2015-04-07 更新

現地時間4月7日、イースターホリデーが終わったオーストラリアで『Rip Curl Pro Bells Beach』が再開。
前日の朝のクリーンなフェイスとは一転して風の影響が入ったバンピーコンディションながら、異例の期間延長を強いられた開幕戦を考慮してか、コンテストディレクターの元CT選手、キーレン・ペローはゴーサインを告げてウィメンズのR4からスタート。
レイキー・ピーターソン(USA)、ジョアン・ディファイ(FRA)、タイラー・ライト(AUS・写真最上部)、コートニー・コンローグ(USA)が勝ち上がった一方、R1で今シーズン2回目のパーフェクト10をスコアしたシルヴァナ・リマ(BRA)、アレッサ・クイゾン(HAW)、ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF)、ルーキーのタティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)が敗退。
R3を1位通過したサリー・フィッツギボンズ(AUS)、カリッサ・ムーア(HAW)、ステファニー・ギルモア(AUS)、ココ・ホー(HAW)と合わせ、QFを戦う8名が決定。
スムースかつパワフルなターンでこの日のハイエストスコア9.13をマークしたタイラーは、「前のヒートを観察して何をすれば良いか考えていたわ。ここは私のスポンサーの’Rip Curl’のホームタウン。とても心地よいわね」とコメント。
サーファー目線ではApple Watchよりも優れているだろう「Rip Curl」のGPSサーフ・ウォッチを身に付けて宣伝もしていたタイラー。次の対戦相手はベルズで3度の優勝経験があるステファニーです。

ウィメンズのR4の後、メンズのR5に切り替わり、ファーストヒートにはガブリエル・メディナ(BRA・写真上)とケリー・スレーター(USA・写真下)が登場。共に開幕戦はR3敗退の13位でフィニッシュしているだけに今年もタイトル争いに絡むには絶対に負けられない戦いに。
朝よりも更に風が強まったトリッキーで難しいコンディションの中、序盤にミドルスコアをまとめた両者。
中盤にはケリーが6.03のバックアップスコアを重ねてリードを奪いますが、後半にプライオリティを持っていたケリーがガブリエルの横でスコアの伸びない波に手を出してしまい、これが致命傷に...。
ケリーのミスでプライオリティを得たガブリエルは次の波にテイクオフ。大きなターンからフローター、バーディカルなフィニッシュまでメイクして7.17を返して逆転に成功。
残り時間僅か。ケリーはニード6.51のシチュエーションでホワイトウォーターからテイクオフ、掘れてきたセクションでターンを重ね、ビーチに上がってガブリエルと共にジャッジの判断を待ちます。
通常の選手同士ならば、スコアを待つ時に顔を合わせていることは稀ですが、チャンピオンの余裕か、ピリピリとした雰囲気ではなく、逆転に届かない5.93をコールされた後もガブリエルと握手を交わしていました。
(F+のユキ氏によると、その後は控え室に向かう階段の途中で座り込み、気持ちを整理していたそうですが...)

「凄い僅差だったね。風が強く、難しい波だったよ。いつもは5’11のボードだけど、今日は6’1を利用したんだ。それが良い感じだった。対戦相手はケリーだし、厳しいと思っていたさ。7ポイントを出せたのはラッキーだったよ」とケリーとの対戦を振り返ったガブリエル。
ヒートでの要となったプライオリティについては、「神に感謝しているよ。でも、最後に彼が乗った時はナーバスになった。後ろから彼のライディングを見ていたけど、2ターンから見えない部分でもっと繋げていたよね。とても厳しいイベントだから、QFに進めて嬉しいし、良い結果を残したい」とコメント。
QFの対戦相手はブラジリアンの兄貴的存在であるエイドリアーノ・デ・ソウザ。昨年はR5で対戦してエイドリアーノが勝利。その件については、「昨年はやられたけど、今年はやり返したいよ」と笑顔で話していました。

例年に無いほど厳しい波でも進行している今年のベルズ。プライオリティを有効利用することはマストであり、プライオリティを持っている時に相手に良い波を乗られた場合、強引にドロップインしてブロックする場面が数多く見られています。
(プライオリティを持っていない選手はすぐにプルアウトしないとR3のタジのようにインターフェアがコールされることも)
「台無しだね。自分がプライオリティを持っていた時、波よりも近くにいた彼のことに気を取られたんだ。波に乗った時は遅過ぎた。あれは小さく、短い波だったのさ。その後、数本の波が入って、それに彼が乗ったんだ。ここ数年、沢山のプライオリティのミスをしている。彼との対戦では昨年のタヒチのファイナルで同じミスを犯したよ。彼にプライオリティを譲ってしまった形さ」とケリーはコメント。
本来の姿を現したベルズでケリーのサーフィンを見れなくなるのは残念ですが、自身のinstagramで表明した引退はエイプリルフールの嘘だと判明したので、ファンの方はご安心を!
その他にR5からQFに進んだのは、ジョシュ・カー(AUS)、ミック・ファニング(AUS)、ナット・ヤング(USA)
一方、ジョエル・パーキンソン(AUS)、ジャドソン・アンドレ(BRA)、ジェレミー・フローレス(FRA)はここで姿を消しています。
ネクストコールは現地時間4月8日の朝7時00分(日本時間の同日6時00分)
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photo: WSL Covered Images
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