ベルズでの激しい女の戦いを制したのは?
2015-04-11 更新

ゴールドコースト、ベルズ、マーガレットリバーと続くオーストラリアレッグのセカンドイベント、『Rip Curl Pro Bells Beach』
前日に終了したメンズに続き、現地時間4月10日にウィメンズのファイナルデイを迎えました。
サイズダウンに加え、オンショアも吹き続くバットコンディション。どんよりとした曇空とダウンジャケットが必要な寒さ。
会場のベルズビーチは最後の最後まで自然に見離された形でしたが、与えられた条件で中で世界トップのウィメンズ達がベストを尽くし、QF、SFとクロスゲームが続いていました。
ファイナルは開幕戦と同じカリッサ・ムーア(HAW)vsステファニー・ギルモア(AUS)のカード。
両者共にミドルスコアからスタートした後、前半にカットバックを中心に乗り繋ぎ、レイバックでフィニッシュしたステファニーが8.77をマークして主導権を握ります。
中盤はカリッサがバンピーなベルズの波にパワフルなターンを繰り返して8.00を返し、逆転に成功。
ステファニーはニード5.23。プライオリティを利用して大きなセットを掴みますが、クリティカルセクションでのビッグターンの後、アプローチをミスしてワイプアウト...。
後半はピタリとセットが止んでしまい、トータル14.00をスコアしたカリッサ(写真下)が逃げ切る形で開幕戦に続く2連勝!
終わってみれば二人合わせて僅か5本しか乗れなかったスローヒートのファイナルでした。

「とても光栄だわ。魅力的なこの場所に来ることをいつも楽しみにしているの。素晴らしい経験をさせてもらい、本当に幸せよ」とカリッサは表彰台でのスピーチでまずは一言。
開幕戦での優勝からベルズへ。何か仕切り直したことは?との問いには、「優勝の後に仕切り直すだけでは足りない。世界トップの選手達と戦うには自らを最高のコンディションにしておかなければ勝てないの。再び優勝出来てストークしているわ」とコメント。
昨年のマウイ島・ホノルアベイでの優勝から数えると3戦連続の優勝。3度目のワールドタイトルは見えてきた?と聞かれると、「まだシーズンは長いし、たった2勝よ。全ての選手が勝利への執念を見せているしね。私は今を大切にしている。そして、みんなとこの舞台で戦えたことが本当に嬉しいわ。ありがとう」と話していました。
ベルズでの3度目の優勝はステファニー、レイン・ビーチェリー、ポーリン・メンツェルに並ぶ記録。
リサ・アンダーソンの4度にはまだ届きませんが、3年連続での優勝はカリッサが初。
カレントリーダーだけが着用を許されるイエロージャージを持って2012年、2013年と2年連続で優勝した次のマーガレットリバーへ向かいます。

2007年、2008年、2010年にベルズで優勝経験があり、今年も彼女らしいスムースなライディングでハイスコアを量産して勝ち上がってきたステファニー(写真上)
コートニー・コンローグ(USA)とのSFでは終了間際にファイナルデイのハイエストスコアとなる9.50をマークして大逆転。ファイナルでも波さえあったら...。というのが多くのファンの感想でしょう。
表彰台では、「ツアーのみんながハードなトレーニングを積んでいる今、優勝することは年々難しくなっているわ。ファイナルに進めただけでも誇りに思う。カリッサとの対戦はいつもタフよ。ここ数年は彼女とワールドタイトルを賭けて戦っている。観客の方に感謝をしたい。ベルズは大好き。また、ベルを鳴らすためにトライしたいわ」と笑顔でコメント。
昨年は最終戦までもつれ込んだタイトル争いをものにして6度目の名誉あるトロフィーを獲得。
レイン・ビーチェリーの記録、7度目にリーチをかけたステファニー。
オーストラリアレッグの2戦を見た限り、カリッサが最大のライバルであることは間違いないでしょう。
次の第3戦はウィメンズ併催で4月15日〜26日にマーガレットリバーで開催される『Drug Aware Margaret River Pro』
現在の予報によるとウェイティングピリオド前半は10ftから15-20ftの巨大なウネリが入るとのこと。
ビッグウェーバーであり、WSLのインタビュアー、コメンテーターを務めるピーター・メルも興奮気味に話していました。

『Rip Curl Women’s Pro Bells Beach』結果
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 ステファニー・ギルモア(AUS)
3位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)
5位 レイキー・ピーターソン(USA)、ジョアン・ディファイ(FRA)、タイラー・ライト(AUS)、ココ・ホー(HAW)
2015年WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Rip Curl Pro Bells Beach』終了後のランキング
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 ステファニー・ギルモア(AUS)
3位 タイラー・ライト(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)
5位 レイキー・ピーターソン(USA)
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
⇒「コンテストリポート」一覧へ
※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。