『Drug Aware Margaret River Pro』カリッサの牙城を崩したのは?
2015-04-23 更新

現地時間4月22日、西オーストラリア州のマーガレットリバーで開催中の『Drug Aware Margaret River Pro』は2日間のレイデイを経てウィメンズのQFから再開してファイナルまで進行!
メンズより一足先にオーストラリアレッグの最終イベントの勝者が決定しました。
フリーサーフィン中に膝を怪我してR3をキャンセルしたステファニー・ギルモア(AUS)を除くと開幕戦から2連勝して絶好調のカリッサ・ムーア(HAW)を始め、タイラー・ライト(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)、レイキー・ピーターソン(USA)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)など上位陣が全て残ったファイナルデイ。
ファイナルには今シーズン3度目となるカリッサが再び残り、今イベントが6スターだった2011年、2012年に2連勝しているコートニーと対戦。
強いオフショアが吹き続いた会場の「Surfers Point」はオープンフェイスのライトの波。テイクオフさえもハードなコンディションで両者共に大きなカービングを描き8ポイント台をマーク。
バックアップスコアが上回るコートニーが僅かにリードした形でヒートは進行し、後半に8.50を重ねたコートニー(写真最上部・下)がカリッサを抑えたまま、2013年のニュージーランド以来、ツアー3度目の優勝を決めました!

「最高の気分よ。カリッサが演じ続けている主役の座を今回は奪えると思ったわ。イベントの前半はリズムに乗れずに手こずったけど、レイデイの日に思う存分フリーサーフィンをして気持ちが高まり、それが功を奏したのだと感じているわ」
優勝直後、ジェットスキーにつかまりながら興奮気味にロージー・ホッジからのインタビューに答えていたコートニー。
QFから始まったファイナルデイでは数少ないバレルをメイクしてファイナルでも確実にスコアを伸ばすための仕事に専念。ウィメンズの世界でも当たり前になっているハードなトレーニングをこなしている成果が体力を必要とした今イベントで現れた形でした。
昨年はベルズで足首を負傷して涙ながらにインタビューに答え、3戦欠場。
しかし、復帰後の活躍は目覚ましく、今シーズンも全てQF以上をメイクして今回の優勝でランキングを3位から2位に上昇させています。
表彰台ではコミッショナーのジェシー・マイリー・ダイヤーからトロフィーを受け取った後、「ここでは沢山のサポートを受けている。母も側にいたし、まるでホームにいるような気持ちだったわ」とまずは一言。
カリッサとのライバル関係について聞かれると、「カリッサは2度のワールドチャンピオン、とても才能ある選手よ。彼女とはアマチュア時代から争った仲。タイラー、サリーもね。全ての選手がより良いパフォーマンスをしようとしているわ」
今年のゴールは?ワールドタイトルを狙っている?という問いには、「ワールドタイトルはみんなの夢よ。ベストを尽くすだけ。全てのヒートで最高のパフォーマンスをしたい。楽しみながら自分のサーフィンをプッシュして次のレベルに達することが出来れば良いわね」
スピーチが終わり、表彰台に上がったものだけが味わえるシャンペンシャワーを楽しんでいました。

開幕戦から3戦連続でファイナルに進み、その内の2つを優勝。2010年からのワールドツアーのキャリアの中で最も良いシーズンのスタートとなったカリッサ(写真上)
もちろん、カレントリーダーの座をキープして次のブラジルへ向かいます。
「この結果には満足よ。この素晴らしい波でコートニーは本当に良いサーフィンをしていたわ。努力が報われ、とてもハッピーだと思う。最高の成績を収めたオーストラリアレッグを終え、これから自分の家に戻ることに興奮している」
マーガレットリーバーでは2013年、2014年、ツアーの1戦として加わってから2連勝。
今年も最もスコアが出たR3では9ポイント台を3本も並べ、トータル19.23と驚異的な数字をマークしてギャラリーを熱狂させていました。
なお、メンズの方はSFとファイナルの合計3ヒートを残すのみ。
ウェイティングピリオドの26日までに最も良いコンディションを選び、恐らく「The Box」で行なわれる予定。
ネクストコールは現地時間4月23日の7時00分(日本時間の同日8時00分)
SFの組み合わせはジョン・ジョン vs ナット。タジ vs エイドリアーノです。

『Drug Aware Margaret River Pro』結果
1位 コートニー・コンローグ(USA)
2位 カリッサ・ムーア(HAW)
3位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)、マリア・マニュエル(HAW)
5位 レイキー・ピーターソン(USA)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)、ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF)、タイラー・ライト(AUS)
2015年WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Drug Aware Margaret River Pro』終了後のランキング
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 28,000pt
2位 コートニー・コンローグ(USA) 21,700pt
3位 ステファニー・ギルモア(AUS) 19,300pt
4位 タイラー・ライト(AUS) 16,900pt
5位 サリー・フィッツギボンズ(AUS) 16,300pt
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